ザシアンVSメタモン
1.はじめに
シリーズ12(禁伝2体)1シーズン目(2022年2月)、現環境にメタモンが多いことから今まで以上にザシアンとメタモンの対面が増えていると感じました。ザシアン側が処理に困ることが多いメタモンの対策について、改めて考えて記事にしてみました。
※本稿で触れる対策自体は既存の発想であり、画期的なアイデアを扱っているわけではない点をご了承願います。
2.ザシアン側が勝つためには
メタモン対策としては主に下記が挙げられると思います。
・裏で受けられるようにする(ヌオー、ヌケニン、ドヒドイデetc.)
・裏の襷持ちなどで止める(エースバーン、ウーラオスetc.)
・ザシアンの身代わり
・ザシアンがメタモンの技を耐えて返しの技(+α)でメタモンを倒す
ここでは最後の「ザシアンがメタモンの技を耐えて返しの技(+α)でメタモンを倒す」について考察してみます。
ザシアン(A+1)とメタモン@拘りスカーフ(A+2)の対面を考え、ザシアンの技は巨獣斬・電光石火のみとします。この対面でザシアン側が勝つためには下記条件を満たす必要があります(急所非考慮)。
この条件を現実的な確率で満たすザシアンについて考えてみます。
3.実例で考える
例)ザシアン 性格:意地っ張り HS252D4
実数値:199(252)-209(0)-135(0)-×-136(4)-200(252)
例として、上記のザシアンがメタモンと対面した場合の勝率をダメ計ツールで概算しました。
1.メタモンの+2巨獣斬を耐える確率:12/16(75%)
2.巨獣斬+電光石火でH155-B135ザシアン(メタモン)を落とす確率:207/256(80.85%)
→ザシアンが対面勝つ確率:(12/16)×(207/256)≒0.6064(約60.64%)
ザシアン側の勝率は約60%ほどと出ました。他の調整と比べて、この勝率が高いのか低いのかを検証するため、他の実数値での勝率を下表にまとめました(全ての実数値の組み合わせは膨大なので一部のみ)。
簡単化のためザシアンの性格は意地っ張りで努力値はH252固定、余った分はDとSに適当に振り分けるとしています。また、メタモンはH252固定です。
この表の数値を細かく見る必要は無く、勝率6割超えに色が付いているのも深い意味はありません(ただの目印です)。ただ、ザシアン側の勝率がおおむね55~60%であることが見て取れると思います(全ての調整を網羅していないので断言できませんが60%を大きく上回るような調整はたぶん無いはず、もしあったら教えて下さい)。
表からなんとなく分かることは、「『+2巨獣斬を耐え、巨獣斬+電光石火でメタモンを落とす』ように調整した場合、最終的にだいたい55~60%の勝率に落ち着く」ということです。メタモンの実数値がザシアンの実数値を参照する関係で、条件1を満たしやすくする(火力を上げる)と条件2を満たしづらくなり、逆もその然りといった具合になるため、飛び抜けて勝率の高い調整が存在し得ないことも理解できます。
例で挙げた意地っ張りHS252D4ザシアンの勝率が約60.64%で、表を参考にする限り、他の調整よりも高い勝率と言えそうではあります。しかし結局のところザシアン側の勝率はだいたい55~60%で、その差はほとんど誤差レベルです。どのような調整にするかは各プレイヤーの好みによって決まるとも言えるのではないでしょうか。
4.実戦で考える
ここまではザシアンメタモン対面で、ザシアンが"独力で"勝つことを考えてきました。しかし実際のランクバトルにおいてはステルスロックを撒いていたり、裏の先制技圏内に持ち込めば勝てるといった場合もあります。そのようなケースを考えると、+2巨獣斬を75%で耐える調整よりも93.7%で耐える調整の方が有用と言えます。
単体での勝率は60%でも、取り巻きと合わせることで勝率を高められるということです。ただし毎試合ステロを撒けたり、裏に先制技持ちを残せるとも限らないので、「単体で勝つプラン」も保険として持っていると全体的な勝率の向上に役立つのではないかと思います。
これはザシアンVSメタモンに限った話ではなく、環境に多いポケモンの処理ルートは複数用意して置くことが望ましいという話にも繋がります。
5.まとめ・あとがたり
長々と書いた割に当たり前の結論になってしまいました。ここまで読んで頂きありがとうございました。
ツイッター:@RamuniumZ
使用したダメージ計算ツール:http://mystic.silk.to/calc.html