オンライン化と豊かさと
イレギュラーな形でスタートとなった院生生活。
不慣れなオンライン化に戸惑っているのは私たちみたいな学生ばかりではなく
先生方も、日々変化する状況に奔走されている。
大学では主にMicrosoftのTeamsが活用され
科目毎にグループを作成、その中でオンライン授業や資料の提供・共有がなされている。
初めこそ全てが不慣れであったが
回数を重ねるごとに、主にオンライン上に顔をさらすといった心理的負担も軽減されていく。
今後、中間発表等もこの形式で行われ
小さな四角い画面の中で進行していくディスカッションも
ごく当たり前のこととして受け入れていくのだろう。
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つい何ヵ月前までも
会社ではWeb会議などは行われていたし
私の勤める事務所でもペーパレス化は進んでいた。
娘は以前よりタブレット端末で通信学習をしているし
私はペーパーの書籍は整理し、普段はKindleを愛用。
ノート類は、iPadでGoodNotets5にまとめている。
その一方、最近増えているフィールドアスレチックに出掛けると
長蛇の列にヘトヘトになったり
職場ではソロキャンプにはまっているメンズもいたり
我が家の庭には小さな畑も作り、文字通り、土にまみれたひとときを過ごす。
モノを減らすため、ITに頼りながら
あえてアナログな手作りも楽しんだりしている。
子どもに「プログラミング」を習わせようと思いながら
私の子育てのテーマは一貫して「感動と実体験」でもある。
このように、オンラインとオフラインを使い分け
両者の「いいとこどり」をしようとしていたのが
これまでの暮らしだった。
今回のコロナウイルスによって
「いいとこどり」だったはずのオンラインは
「強制的で、選択の余地のないもの」となり
自粛要請も続くなか
完全なオフラインは、懐かしささえ感じる
「少し過去のもの」になってしまった。
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何度かオンライン授業を受けてみて
移動の必要はなく
服装も若干適当となり
互いの表情に重きをおける。
が、やはり「温度や空気」が伝わりづらいのと
「二次元」の動きに、ときおりタイムラグの生じる声が重なる。
身軽さと集中ともどかしさと注意と意欲と
様々な感覚を合わせた上でのコミュニケーション。
これからの主流にはなるに違いないし
今後、ツールの精度も上がっていくはずだ。
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そもそも「豊かさ」とは何か。
◇物理的な移動をなくし、新たな「時間」を確保できること
◇あえて無駄とも思える「時間」を使い、五感を駆使して作業すること
◇答えの出ない問いかけに、堂々巡りにふけってみること
◇分からないことを一瞬のうちに検索し、回答を得られること
◇一つの議題をもとに、複数人でディスカッションをしてみること
私個人の主観としては、どれも「豊かさ」には該当する。
今後のウイルスの収束状況で、どこに軸足を置けるかは分からないが
選択肢はたくさんある方が便利だ。
いや、そもそも選択肢の多さに
身動きがとりづらくなっていた時代が終息するのかもしれないが。