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君と恋とすれちがい 第3話

<前回までのあらすじ>
高校入学前に別人のようにイメチェンしたラミナ。
それをきっかけにロボに恋をしていると気づく。
しかしそのせいで
ロボとの接し方がわからなくなる。
そんな時、ロボに話があると呼び出され…。
▶︎第2話はこちら◀◁

「悪ぃな。引き止めちまって。」
(あれ……?この状況って…………
見たことある………………?)

「実は俺……」
(夢で見た…!?
こ、告白…………!?!?)

「実は俺、
女子からそういうアピールされるの
もうウンザリしてんだよな。」
「えっ?」

「勘違いだったら悪ぃけど
この1ヶ月やたら視線感じてんだ、お前から」
(うっ)

「別にお前だけじゃないんだけどさ、
やっぱ同じクラスだと気になるわけ。」
(ううっ。)

「だから勘違いじゃなかったら
やめてくれ。ほんとウザイから。」
(………………っ!!!!!)

「…聞いてるか?」
「………………。」

「あ…あたしは………………」

「ほっ……ほんと…は…………」

「ロボー!!帰ろうぜー!!」
「おう。今行く。」

「それだけ伝えたかったから。
じゃーな。」
「…………………」

「うわぁぁぁぁんっ…!!」


「ちょっと!」

「あの子は?
ラミナは一緒じゃないの?」
「ん?」

「まだ教室じゃね?」
「………そう。」

「…………」

(まあ、同じ名前のやつくらい
どこにでもいるよな。)


「ラミナ!?!?!?
どうしたの!?!?何言われたの!?!?」
「ハ、ハンナぁ…!!」

「ロボくんにフラれちゃったよ〜…!!」
「え、えぇ…!?
ひとまず落ち着いて、話してみな?」


「はあ!?!?あのオオカミ
そんなこと言ったの!?!?最っ低だね!!!!
信じらんない!!!!!!!」

「あの時みたいに
仲良くなれないんだ……もう……。」
「う〜ん…それはなんとも言えないけど…
アンタも自分のこと
話せなかったんだもんね……?」

「うっ…うぅ〜……
もうあたしが……
どんな姿だって関係ないよ……!
ロボくんに…嫌われてるんだから………!」

「……これからどうするかは
また考えればいいさ。ね?」

「今はウチがついてるから
泣きたいだけ泣きな!」
「ハンナぁ…!!ありがと………っ!!!!」


「はー…」

『先生ちょっと聞きたいことがあるんスけど…』
『なんだい?ロボくん』

『噂で聞いたんスけど
入学してから一度も登校してない奴が
いるらしいッスね。』
『え?あ、まぁ…そうだけど。
そのことあまり広めないでくれよ?』

『そいつの事、教えてくれ!!
探してるヤツだと思うんだ!!』
『う〜ん、それはできないなぁ。
個人情報だからね…』

『連絡先は知らないのかい?』
『…………知らないから
聞きに来たんスけど…
やっぱダメだよな…。』

『知り合いなら、きっとまた会えるよ』
『………失礼しました。』

「本当、どこに行っちまったんだよ…」

『じゃあ…高校でな!』

「クソ!マジであの時
連絡先聞かなかった自分殴りてぇ…!」

「はぁ〜…」



「みんなおはよう!
いきなりだが、今日は席替えをするぞ!」

「そしてその席の周りの人たちが
来週の校外学習…まあ、遠足だな。
同じ班になるからな〜!」

「よし、じゃあ
男子からくじ引いてってくれー!」

(激しくイヤな予感…)


(や、やっぱり…しかもウチ変わってない…)
「よーし、席替えもできたし班も決まったし
先生ナイスアイデアだったな!
じゃあしばらくこれでいくぞ〜!」

(ハンナと離れちゃった………。)

(それに……ロボくんと隣…………。)

(ラミナ大丈夫か…?)






そして校外学習当日。

「今日は楽しい楽しい遠足だ!
班で自由に動いていいが
街中だから、車など十分気をつけるようにな!」

「それから高校生だから
さすがに無いと思うが
迷子にもならないようにな〜!ワハハ!」


「み、みんなとハグれちゃった………」

「わかる所まで戻ってみよう…」

「あ〜あ、もっと楽しいはずだったんだけどなぁ…
ハンナとは班違うし…
ロボくんとは気まずいし………
もうやんなっちゃ

う!!!!」

「あん?」
(こ、怖い人たちだーーーーー!!!!)

「いってぇな!どこ見て歩いてんだよ!」
「す、すみません…!ごめんなさい!!」
「ん?なんだ、よく見たら可愛い子じゃ〜ん!
一緒に遊ぼーぜ!」

「え?え?あ、遊びません!
友達が待ってるので…!!」
「ちょっとだけだから!な?いーだろ!」

「ほら、行こーぜ!」
「!?!?
離してくださいっ…!!」

「そっちがぶつかって来たんだから
遊ぶくらい、いいだろ?」
「いたっ…!!お願い、やめて………!!」

(誰か助けてっ…………!!!!!!)

「おい。嫌がってんだろ、そいつ。」

「あぁ?なんだ、お前。」
「今から俺たち遊ぶんだよ、
邪魔すんなよ。」
(うそ………ロボくん…………………?)

「離せよ」

「はあ?なんなんだよお前!」
「そいつの連れだけど。」

「ちなみにさっき、そこの交番で声かけてきたから
もうそろそろ来るんじゃねぇか?オマワリサン」
「!?!?」

「…ちっ。行こーぜ。」
(ま、嘘だけどな〜)

「……大丈夫か?」
「あ、ありがと…!」

「別にいいけど。
本当に迷子になるやついたんだな。」
「う………ごめんなさい……。」

「いや……謝るのは俺の方か。
この間は…ひどいこと言って悪かったな。」
「そ、そんな…!!
ロボくんの嫌がることをした
あたしが悪いんだから…!」

「まあ…ここしばらく、
お前がわかりやすく落ち込んでたから
ちょっと気になってただけだ。」
「え…あ………。」

「ほら、みんなのとこ、戻るぞ。」
「う、うん……!」

(ロボくん…気にしててくれたんだ……
それに…あたしのこと見つけてくれた………)

(あれ?そういえばあたし
ロボくんと普通に話せてた…………?)

「置いてくぞー!」

「待って…!」

第4話へつづく

#君恋

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第3話お読みいただき
ありがとうございます!
3話でほぼタイトル回収しました!笑
すれちがってる感じ伝わってるでしょうか…?
あたたかい目で見守ってくださると
嬉しいです…♡

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