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アンティークコイン投資の落とし穴

昔からコイン投資に詐欺はつきもので、アメリカの連邦取引委員会(FTC)もコイン投資についての注意勧告を出しています。
https://www.consumer.ftc.gov/articles/0136-investing-collectible-coins
コイン投資にあたっての注意事項が具体的に書かれていますが、冒頭に「research, research, research」とあるように、先ずはコインについて勉強しろ!ということです。

コイン詐欺で典型なのはポンジ・スキームを用いたもので、簡単に言えば、実際の価格を遥かに上回る価値があるかのように虚偽の説明をして、ボッタクリ価格で売りつける商法です。
これに対しては、ネットで情報を収集したり信頼できるディーラーに相談したりすることである程度回避できます。冒頭の「research, research, research」ですね。

しかし、詐欺商法に引っ掛からない=投資に成功(利益を得る)ではありません。コイン投資で利益を得るためには、更なるresearchが必要なのです。

コインの売買で利益を得るためには、買った値段よりも高く売る必要があります。では、5年後10年後に高く買ってくれる人が果たして現れるのでしょうか?考えられるのは、インフレが進んで通貨の価値が下がっている場合です。金(ゴールド)がインフレ・ヘッジになり得るのと同じですね。ただ、それならば初めからゴールドバーを買った方が売買手数料の点でメリットが多いかもしれません。

インフレ以外で将来高値でコインを買い取ってくれる状況を想定できますか?
或いはディーラーから納得できる説明はありますか?株式ならば業績予想で将来の株価が想定できますし、投資信託などの金融商品ならば目論見書という投資判断材料があります。
アンティークコインは人気がある、数が減ることはあっても増えることがないから価格は上昇する一方というレベルの説明で納得してしまうのは非常に危険であると言えるでしょう。

ディーラーのセールストークを鵜呑みにするのではなく、コイン市場のトレンドや経済動向を踏まえた上で将来値上がりする可能性を研究する姿勢が求められるのです。





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