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1年前、娘が生まれた日のこと

2020年8月某日

PM 23:30
足の付け根にビキッ…という今まで感じたことのないレベルの痛みが一瞬走る。いつも痛かった場所だけど、ちょっといつもと違うなという違和感を感じる。腰もお腹もなんとなーく重い感じ…
とりあえず「なんか…もしかしたら来るかも…」と伝えつつ冷静に夫くんと「コンピューターおばあちゃんって改めて聞くとめっちゃ名曲じゃない?」という話をする。
 

AM 1:15
足の痛みもなんかどっかいったし、さあ寝るか…と横になる、けどなぜか寝れない。

お昼寝しすぎたせいか、微妙なお腹のモヤモヤした違和感のせいか…
トイレがかなり近くなる。そしていつもと違って行くたびにめちゃめちゃ出る。便意もあるけどそっちはなぜか出ない。
 

AM 1:48
やっぱりお腹痛い気がする。布団に横になってみたり、リビングをウロウロしてみたり…寝れない。
 

AM 2:10
相変わらずトイレが近い。そして突然のおしるし祭りスタート!もう誰がみてもおしるしだとわかるのがトイレ行くたび増えている。こんなに、痛みと同時に来るものなの!?!?明らかにいつもと様子が違う!けど、痛みも全然我慢できるやつでTwitterも余裕でできちゃうのでこれを陣痛としてカウントして良いものか悩む。
 
AM 2:15
眉ティントでもしておこう…と、イモトみたいな眉毛でリビングをウロウロ。やっぱり痛みがしっかりしてきてる気がする…。17分間隔くらい。


 
AM 2:26
とりあえず明日の夫くんのお昼用のおにぎりでも握っておくか…とにぎりはじめる。炊飯器の電源も切っておく。
 

AM 2:45
Twitterでフォロワーさんに「お産進むの早いって言われているし、陣痛が微妙なら電話で一度相談してみても良いのでは…?」とアドバイスをいただいて、電話してみる。
「陣痛か分からない我慢できる痛みなんですが15分間隔くらいできてる気がします」と伝えると「じゃあまた10分間隔になったら電話してきてください」とサラッと言われる。あ、やっぱりこれは陣痛なのかしら???そして今日は少し苦手な強めの助産師さんの夜勤の日だったーーー!笑
 

AM 3:00
10分間隔になったので再度電話。じゃあきてください〜とのこと。とりあえず眉ティントをはがして夫くんを起こす。
私「陣痛きてるっぽい!病院まで送ってくれる…?」
夫「おお…そうか…きたかぁ…うん…zzz…」
私「ちがう!だめ!二度寝せんで!!!!!」


寝ぼけていていつもの朝のノリで二度寝されそうになる。(本人記憶なし)
 

AM 3:20
産院到着。もちろん面会と立ち合いはできないので、夫くんは入り口まで。看護師さんが荷物を持ちに入り口まで迎えにきてくれていて「しまった!家でハグとかしっかりしておけばよかった!!!」と後悔する。夫くんとお別れ。ここからは1人で頑張るしかない!!!
 

AM 3:35
病室について、お産時に着る病院着(ダサダサのピンク…)と尿検査用のカップを渡される。さっきまであんなにトイレ近かったのに今度は急に出ない!!!尿意はあるのに!!
あまりに出ないので、ひとまずお水をがぶ飲みして先にNSTすることに。
 

AM 4:00
やっぱり10分切るくらいの感覚でしっかり張りと痛みがついてきてるのが確認できて「うん、陣痛ですよー」と言われる。思ったよりも痛くない?子宮口は3センチくらいらしい。まだまだやん…

 
AM 4:30
空が明るくなってきた。朝焼けがすごく綺麗だった。写真撮ろうかなーなんて思ってたら尿意!あわててトイレへ。


 
AM 4:45
痛みの感覚が短くなってきたのにあわせて、痛み自体も強くなってくる。しっかり波があるのを感じる。横になってるともろ痛みを受ける気がして、病室内をひたすら裸足でウロウロしたり、出ないのにトイレ行ったり…動いてると若干マシな気がする。

 
AM 5:30
痛い!歩くのもいいけど貧乏ゆすりすると気がまぎれるような気がする!ベッドに座って両足でめちゃめちゃ激しい貧乏ゆすりをしまくる。意識がところどころ飛びそうになる。
この痛み…あれや…前にサーフィンしてたら海水飲みすぎて急性ウイルス性胃腸炎になった時とおんなじ痛みや……神様に祈りたくなる痛み……あの時は本当に死んでしまうと思ったけど、これは産めば終わる!産めば終わる!未来は明るい!!!!


 

AM 6:15
呼吸がつらくなってきたので、とにかく大きくはいてはいて痛みを口から逃すイメージでひたすら吸って吐く。相変わらず貧乏ゆすりしまくる。痛みにヒィヒィしてる自分と、これずっとやってたら足痩せるかな…なんて考えてる冷静な(?)自分がいる。
痛いけどまだLINEする余裕はある。
 

AM 6:30
ちょこちょこ助産師さんが来てくれて、浣腸デビュー。
ベッドの上でしてもらったけど、え、もう出していいんですか!?!?え、トイレまにあう?えええ???ヒィヒィいいながらトイレに駆け込む。体温がガンガン下がる感覚がする…寒い…
8時過ぎまで生まれなければ一回階段降りて先生の診察うけますからねーと言われる。そうか、まだまだ生まれないのか…痛いのか…子宮口は6センチくらいらしい。
 

AM 7:00
痛い。痛い。痛い。お腹が縦長にカッチカチに張ってて、5分間隔くらいでしっかり痛みの波がくる。ひたすら貧乏ゆすり。痛みには強い方だと思うけど、うめき声が出てしまう。

 
AM 7:30
痛すぎて白目剥いて貧乏ゆすり。完全にホラー。でもそれが一番マシになる気がする。夫くんがもし立ち会えてたらここまでひどい姿で痛み逃せなかったからよかったかもしれない。笑



AM 7:50
子宮口8センチ。「すごいすごい!進んでるよ!あともう少しだからね!」といつもは怖い助産師さんに褒められちょっと嬉しい。褒められて伸びるタイプなんです。もっと褒めて!!
しかし痛い。いきみたい感じわかってきた。けどちがうタイミングでいきむと裂けるぞ!というのは散々読んでたので、絶対裂けたくない!!ととにかく吐く、ひたすら吐く。サンシャイン池崎の顔がチラつく。

 
AM 8:00
夫くんにそろそろ分娩台いくよ!とだけLINE。
めっちゃ痛い!!!うわあああああ
助産師さんに「一回下降りて診察…いや、無理だね!うん!そのまま行こう!!」と言われて分娩台へ向かうことに。
「車椅子いる?」と聞かれたけど、
「いや、もうはやく産みたいので自力で歩いていきます」と痛みに耐えつつ、痛みの波で立ち止まりながら長い廊下を歩く。

 
AM 8:10(もうここからは時間の感覚なし)
トイレ行っとく?と聞かれて、したい感覚はある、けど行ってみるけど出ない。のでもう諦めて分娩台に上がることに。💩が出ないかだけ心配だったけどしゃーない…
痛みの波がくると動けなくなるので、腰をさすってもらいつつ、タイミングを見計らってよじのぼる。
分娩前に先に点滴刺すよ〜と言われたけど、切迫入院で血管がほぼほぼつぶれており、まさかの3回刺し直し。最終的に1番痛い手の甲の点滴に…でももう陣痛の方が全然痛いので腕の痛みなんで気にならない。
 

AM 8:15
いきみたい感覚、すごい!けど助産師さんにOKもらうまではいきまない!いきまないぞ!と思うけどいきまずにはいられない感じ。うおおおなんか出るううううう
除毛されて、かつてミュゼに通っていた頃のことをふと思い出す。
 

AM 8:20
ちょうど日勤の看護師さん、助産師さんが出勤してくる時間帯で、他のお産もなかったので気がつけば分娩台のまわりに5人くらい。しかも長期入院のおかげで全員の名前も性格もしっかりわかるという状況。めちゃめちゃ心強い。切迫入院にはじめて心の底から感謝した瞬間。
助産師さんの掛け声にあわせて、陣痛の波がきたら思い切り吐いて、そして吸って、止めていきむ!!!!!目はつぶらない!サンシャイン!サンシャイン池崎!!!めちゃめちゃ褒められる。


 

AM 8:30
先生もやってくる。あとちょっとだよー!と声をかけられる。陣痛の間隔が他の人よりちょっと長めらしい。だからこそなるべく一回も無駄にしたくない…!と全力で集中…一回の波で2回ずついきめるのでとにかく深呼吸して次の陣痛を待ち構える…そして波がきたらお腹の方を見てサンシャイン池崎!!!!
あっ、太もも2箇所も蚊に刺されてるううう!!!
 

AM 8:42
「あーーーまたくるーーー」と言いつついきもうとしたら、夜勤からいてくれた助産師さんが何の前置きもなく突如分娩台にのぼってきて、私の上に馬乗りになってお腹を押し出す!!

ええええ?と思いつつ、陣痛の波がきて、うおーーーーー!といきむと、ドゥルンという感覚。お腹と脚の向こう側にヒト型の何かがいる…!え?生まれた?出てきた?と思ったらしっかり泣き声が聞こえてくる。う、産んだーーーーーー!
 

その後、胎盤を先生が押し出しつつ縫合してくれてる間(痛い)、赤ちゃんを綺麗にしてもらってる様子を遠目に眺める。産んだんや…ほんとに産んだんや…と思いつつ、無意識にサンシャイン池崎な呼吸を続けてたら助産師さんに「あ、もう普通の呼吸でいいよ」と言われる。

 
そして綺麗にしてもらった赤ちゃんが私の顔の横に。小さい。本当に可愛い。しかし赤さん、夫くんに似て目力がほんとすごい。


こんなに生まれたての赤ちゃんって目ぱっちりしてる!?というくらい大きく目を開けて、生まれた瞬間こそ泣き声が聞こえたけど、その後は「おお…ここが外の世界ね…」と言わんばかりに、ゆっくり部屋中を見回してて驚く。ほんとに目悪いの?視力めっちゃあるんじゃないの?というレベルでしっかり見回してる。
そしてジッ…と私の顔を見上げてきて、明らかに目が合う。明らかに前世の記憶ある系の赤ちゃんとしか思えない。笑
 


その後は30分ほど赤ちゃんと一緒にいさせてくれて、夫くんにテレビ電話。お仕事が忙しいのでほんとに一瞬。なので、後で見せてあげられるようにひたすら生まれたての赤ちゃんの写真と動画をとりまくる。ほんとに面白いくらい夫くんそっくり。私の要素はどこに?ってくらい彼にそっくりだけど、本当にうれしい。しあわせです。本当に愛おしい。

夫くんにそっくりすぎるので、初めて会った気がしない。笑
お腹にこの子がいたと思うと、あーなるほどね、と納得できちゃう感じ。
 
 
その後、赤ちゃんを預かってもらってそのあと2時間くらい分娩台で休んでてねと言われて、もうアドレナリンとか関係なく、赤ちゃんと離れた瞬間、明るい蛍光灯の下だけど気絶するように分娩台の上で爆睡して、部屋へ戻りました。

朝に産めたので、その日は一日別室でひたすらゆっくり休ませてもらいました。

そんな感じでした…いや〜痛かった。笑

赤ちゃんに会えば痛みなんて吹っ飛ぶよ!なんていうけど、痛いもんは痛い。たしかに喜びで忘れかけるけど私は忘れない。痛かった。笑
けどそんなのどうでもよくなるくらい会えた瞬間嬉しくて愛おしくて、忘れられない瞬間になりました。

無事に会えて本当に嬉しい。
元気に生まれてきてくれて本当にありがとう!!!

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