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余裕の行方

化石になった海水が掌の上
空っぽだったお伽話
無邪気な自分が遠のいていく
その先仰いで許さない
預けた息づかいから
大地が耳打ちをこぼした
どうせ繰り返して
なんとなく明日が足りなくて
不確かな予報に眠らされる
不機嫌な予防に惑わされる
誇れるダミーのために
伝線した硝子は合言葉
繋ぎ止めたかすり傷も
足取りから唱えた
薄いグレーは最愛の為
ヨレた美術館にバニラの口笛と夜の端
こだわる2人のとぼけた事情
溶け出したバターを見つめて
満ちた碧に不意なフェーズ
ブランコに恥じちゃったりして
ことごとく楽園ね
全部さ甘すぎて辛いんじゃない
掻き消して踊るフリ
胸の奥で映る月は
さりげなく主役となって
夕に焼けたビルと白い太陽
屋根を設けて瞬いた
列した夜明けに安心できない

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