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ある日のマスカルポーネ

舌の上は少し苦くて
鼻から抜ける芳醇な欲望
得体の知れない木目に錆びつく
雨上がりの匂いに混み合う窓辺


喉を揺らして急いでも
プレーンに追いつけなかった
ゆっくりと滲んで溶けてく
歪む秋晴れに喩えれば
細い紐を賢明に吊る漂流した気持ちに
オーガンジーのまやかしで
揺れる匂いから惑わされたんだ

今日も生きてる。


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