はだし。

あくびする古い靴下に
加速して良いよ僕を置いて行って
と言われた
ヒロインに纏えば
うわずったメランコリーにも
釈然と冴えていくの
甘くない非情にもてはやされても
それでもいいって思えたの
穏やかな孤独がしこりになっても
ハンサムなコクを漂わせるし
胸やけするくらいには豊満な
逆さまの時間に仕上げるわ
光が住むところは私が決める
甘美な幻覚と共犯しましょう
ベルベットのポシェットに徒花も摘んで
根土もろともこちらへどうぞ
古い靴下を思い出す頃
私はあなたを置いてくわ
虹を追いかけて一日中笑いたいし
雲を追いかけて一日中転がりたい
徒花に憩う蝶を連れてお茶しましょう
背中がチクチクする事さえ
心地良くなっちゃえば
私は敵無しなのよ。