見出し画像

通訳ガイドは何でも屋さん(団体編)

外国人のガイドをしているとよく「添乗員さーん」とか「ツアコンさーん」とか「通訳さーん」と呼ばれます。厳密には全く違う職業なのですが、ガイドは添乗員の仕事も通訳者の仕事も兼ねています。

添乗員はツアーコンダクターとも言い、資格は「旅程管理主任者資格」が必要です。通訳者になるには必須の資格はありません。旅程管理主任者資格はバスなどで団体を案内するときに必要な資格なので、おそらく多くのガイドは通訳案内士の資格を取る前後に、この資格を得ていると思います。

添乗員としての仕事は、一言で言えば旅行のスケジュール管理です。旅行会社が手配してくれた観光施設、宿泊施設、食事場所で問題なくお客様がすごせるように確認したり、調整したりします。また、行程に関するドライバーさんとの打ち合わせもあります。

具体的には、新幹線に乗る時に人数を数えたり(ここは緊張する瞬間です。置いてきぼりが一番怖い)私についてきてねーと旗を持って先頭を歩いたり(旗にマスコットなどを付けるのは他のガイドさんに途中でついていかないようにするため)、だれがどんなアレルギーがあるのかを確認して、きちんと対応してもらえるようにレストランに電話を入れたり、(大体、エイジェントさんが事前に連絡してくれているので、それを確認)バスから、あと何分くらいで着きますとレストランに電話して受け入れ体制を整えておいてもらう。(温かい汁物などをいいタイミングで食べてもらいます)また、具合悪い人が出ていないかのケアなど。そして、こういうことには何らかのプチトラブルがつきものなので、それをひとつひとつ解決しながら進めます。

通訳としての仕事は、行程に何らかの体験や見学が入っているときに発生することがあります。例えば、酒蔵や味噌蔵見学。茶道などの体験ものに多いです。その他に、お店の人とお客様の間のちょっとした通訳が入ることもあります。

現在のガイドのは、本来の観光地での説明、文化、習慣の説明などの仕事の他にこのような仕事もすることになっています。でも、これは団体ツアーでの話。個人ツアーとなると内容ががらりと変わってきますので、別の機会に。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?