TOKYO SPEAKEASY 2021年2月15日(月) 25:00-26:00

k:実は、竹山さんとは初めましてじゃないんですよ
t:テレビ収録で会ったんじゃなくて?
k:違います違います。
t:どこ?とんねるず?
k:違います、あのー、竹山R&Rで…
t:R&R出てたの?!
k:僕は出てました
t:ピンで?!
k:ピンで出ました。ピンで、「歌ネタベスト10」ていう
t:あー、でもやったかもしんない
k:その企画で、僕あの、日本語の歌をロック風にアレンジするっていうやつで
t:あー何か覚えてる!
k:それ、あの…あの時の「こが」です
t:あーそうなんだ!
k:そうなんです。で、本当にその1回の、単発しか出てないのに、その後竹山R&Rが終わってしまって、皆さんで確か青山で打ち上げやったと思うんです
t:えっと…青山か新宿か。
k:そうなんすよ。で、1回しか出てないのに、僕あの、呼ばれたからホイホイ行って、であのちょうど席が竹山さんの横で。「お疲れ様ー」って言ってんすけど、第一声が
「うん…、わかるんだけど……、君は誰?」って言われたんすよ
t:あはは。あ、そう。
k:そうなんすよ、だからもう僕的にはもうすごくその印象深いというか。
t:ああ、そうですか。お世話になりました。
k:とんでもないすほんとに。
t:何かあの、竹山R&Rって番組は、お笑い番組じゃなかったんだけど。あくまでも音楽番組として始まったんだけど、途中でお笑いもやるようになって。なんでかっていうと、スタッフがさ…あの演出の佐々木さんとかがいるんだけど
k:はいはいはい
t:佐々木さんとかがさ、そもそももう10…20年ぐらい前になるのかな。
アンタッチャブルとアンガールズとバナナマンと俺でお台場お笑い道って番組をやってたのよ。フジテレビのCSで。それをやってたチームなのよ
k:なるほど
o:ほうほう
t:そんで、あのチームで全員じゃないけども、竹山R&Rって音楽番組作ろうって始まって。そんで結局みんなお笑いもやりたいってなってきて。
k:はいはいはいはい
t:そんで結局お笑い道で昔やってたようなことをまたあの番組でやり始めてるっていう
k:だってもう永野さんとかももうゴリゴリに出てて
t:永野とかあとチャンスさんとかね
k:チャンス大城さんも出てて。すぐ脱ぐし、もうすごかったすよねもう
t:そうなのよ。で、あの番組がもう、ちょっと余談になるけどさ、終わるのよ。
k:はい
t:とある年の年末で終わるのよ。でそれ何で終わったかっていうと、それは大人の事情の、予算とかその辺があって、終わるしかないって終わったんだけど。最後の方で流した、皆で温泉旅行行って、お風呂で体使って大喜利ってのがあって。
k:はい(笑)
t:それは昔、お台場お笑い道で俺たちとかアンタッチャブルとかバナナマンとか皆やってたのよ、俺とザキヤマとかコンビ組まされて。それと同じことまたやった時に、チャンスさんと永野が、ちょっとラジオじゃ言えねえようなこと始めて(笑)大笑いしてたの俺たち。
k:あはははは
t:ただそれが番組終わって、収録もぜーんぶ終わった後オンエアだけまだあるから、オンエアが終わった後されてたわけよ。それを見て…あの、言っていいのかな、BPOさんがめっちゃ怒っちゃって。
k:あははははは
t:なんだこの番組はと。っていうことになって。で色々BPOさんも調べたんだろうね、調べてみたら結局終わってたっていう番組で。でもなんか皆さん勘違いしてそれで「打ち切りになった」みたいな
o,k:あーなるほどなるほど
t:「それが原因で」って。もうめんどくさいから永野とチャンスさんのせいだっつってんだけど
k:なるほどなるほど。だから後づけなんすよね実は
t:後づけなのよ。大人の事情で終わってたの先に。懐かしいね
k:そうなんすよ
o:え、それが15年ぐらい前っていう…?
t:いや竹山R&R、5,6年前くらいじゃない?
k:そんな前じゃないす。僕もうピンだったんで
o:永野さん、はもうブレイクしてたんすか?
t:いやまだしてない。竹山R&R後で永野もチャンスさんもブレイクしたの
o:うわすごい
t:だからスタッフが何人かいて。バンドも自分でライブハウス見に行くのよ。ほんで気に入った人を出したい、って出すの。お笑いも、自分でライブハウスにスタッフが何人か見に行って、で連れてくるから、もちろん俺キャスティングとか知らないし。
k:でもチャンスさんは、その時やっぱりまだまだなんすよ。なんですけど永野さんは、その時ちょうどもう…ちょうどぐらいっすよね
t:なんかライブシーンで目立った存在だったんじゃない?それで誰かスタッフが「永野って面白いから」って連れてきてやってた
o:へー。
k:すごかったっすね


t:いやまあ時代時代で、あるじゃない、色々と。だから自分らでも本当にこのM-1から変わったでしょ、人生も
k:いやもうめちゃくちゃ変わりました本当に。
o:だから変わり度合いで言うと僕らが一番じゃないすか。本当になかったところから今っていうのは。比率でいうたらすごいと思いますよ、ファイナリストの中でも。
t:そうだよね
o,k:はい
t:まず食えるようになったでしょ
o:はい
k:そうですね
t:それまでだってバイト生活でしょ?
k:いや一応ね、バイトはしてなかったんです
t:してなかったの?
o:はい
k:でこれがなんか、ほんとに、まぁだから生活が、いい生活してたかっていったら全然違ってて。もう本当にギリギリで。その前の年も僕一応あのR-1でファイナリストになって。
であの、カミナリがあのM-1に行った時に、退路を断つためにバイトを辞めたっていうのを、
o:ああ、聞いて。
t:そのまま俺ももう、ちょっとそれでやるよ、みたいな感じで、R-1のファイナリスト決まった瞬間にバイト辞めたら、もうとんでもなく…そんなに、言うほど仕事は増えなくて。もう言ったらそっからもう、1年平均10万ぐらいで地獄を見たんですけど。
でその次の年、行けなかったんすよ。ファイナリストになれなくて。であの、「あ、やば」ってなって。仕事もその、ライブの回数も減って。したらもうコロナになっちゃって。「あ、やば」ってなって、で3月頃にあのー奥さんに「ちょっともう、さすがにやばいから、ちょっとあのバイトもう始めようと思う」って話をしたら、ちょっとあのー、「お笑い的な、あの"ツキ"が逃げそうだから、今年中までは、その、バイトしなくていい」って
t:あらー。素敵な奥さんだね。
o:すごい。
k:って言われて、この年末にこんなことになったんで。本当よかったなって思ってます
t:そうだね、奥さんに感謝だね。
k:いやほんと感謝っすね
t:もう一生あれよ、言うこときかなきゃいけなくなる
k:いやもう本当そうっすね。
t:いやでもよかったね
o:いやけどねその、カミナリはM-1で決勝行ってバイトやめたじゃないですか。でまあそれはわかるんすけど、
k:ふふふ
o:でも僕はR-1の現実を知ってて。んでピン芸人もR-1の現実知ってるから。で僕R-1に3回出てからもバイトしたことあるんすよ。ずっとじゃないすけど。だからこがけんがバイト辞めたらしいみたいな噂がピン芸人界に広がって「あいつ何しとんねん」ってなったんす
k:はははは!
t:(笑)
o:そん、そんなバカ、バカなんじゃねえのっていう。
k:あははは
t:まあもう、紙一重だけどね。ギリギリだけどね
o:ま結局良かったんすけどね。
t:結果論でいうとね。
o:結果論でいうと良かったんすけど「なんじゃあいつ」ってなってましたね
k:そう、退路を断ちたかったんすよ。はい
t:まあ結果でもよかったよね
o:確かに確かに
k:2年かかりましたけどそっから。退路断ってから。


t:で何でさ、あれなの?なんであの、昔俺やったみたいな怒る漫才を作ったの?
k:あーそれは
o:怒る漫才というか、僕がピンネタでやってるようなことを
t:あれは元々やってたんだ。
o:もう一人でやってるコントがほとんど…コントやったりフリップやったりして。こがけんはこがけんで歌をやってて、本当にそれを合わしただけです
t:どっちがそれ…二人で話し合いで合わしてやるの?
k:もう、ていうか、誘われた時点でもうその選択しかないなっていう感じですよね。ていうか小田さんも俺を誘うってことは歌ネタでやろうって肚は決めてるんだろうっていうのと…ボケは僕が考えて、小田さんがツッコむ、って…
t:はいはい。怒鳴るの、でもちょっと勇気要るでしょ、正直
o:あーけどそれは、R-1で毎年あの、僕5回出てるんですけど。そこであの、強くなってた…その感覚を掴むようにはなってきました。その、怒鳴り方も。こうやったらいいとか、これはダメなんだっていうのが、大体自分の中でわかってきて。もうそうなってきましたね。自分のピンネタとかも全部そうですけど。結構最初、もう、不気味じゃないすけど。あまりそのお客さんに、漫才もそうですけど、媚びて「笑って下さいね」みたいな雰囲気じゃなくて、もっと、もう怪しい不気味な雰囲気で一発でつかむっていう手法を漫才にはしましたけど。
t:それが、でも、怒鳴ってるとたまにさ、一発でつかめない時もあるじゃない。その現場現場でさ。どうしようもなくなってくるっていうさ。「何で?」っていう。
o:ありますあります
t:それが怖かったりすんだよね。ブチ切れても全然笑い一つも起こんない時あって。どうしようこれっていう時があんだけど
o:どうするんすか、今はまぁないでしょうけど
k:確かに、そういう時どうするんすか
t:まぁとりあえず押してみるよね。
o:とりあえず。もう一発。
t:そう。昔だから漫才やってる時は、東京でしか売れてない時があったのよ
k:ああ、はい、はい、はい。
t:で、まあだから関東でテレビとか出だしてるけど、そんな全国区じゃないっていう時があって。その時アンタッチャブルとかと地方に営業行ったのよ。アンタッチャブルはね、先に全国区で名前あったかな当時。でも常に「アンタッチャブル、カンニング」って常にいっぱいあったのよ。仕事が一緒の時が。ほんでどっかの市民会館行って、であの、いきなりワーーーって言い出したわけ。漫才で、ってかカンニングって呼ばれて「ウワーーーー、お前らあーーー!」つったら全然ウケなくて。知らないから。
o:はっはっは
k:(笑)なるほど
t:でやばいってなって。で、それ用に「履歴書」ってネタ持ってたのよ。もうただ紙に書いて履歴書読むっていう、読みながらボケるみたいな。手紙ネタと一緒だよね。
その時はものの40秒ぐらい怒鳴って「ダメだ」って思って、履歴書出して読みだして。
o:いやいやおかしいでしょ!
k:あははは!
t:でもそれをずーっとアンタッチャブルが袖で見てるから。それで…なんで怒んねえんだ、って。それを「竹山さん、あれは卑怯だわ。あれで逃げちゃいけない」って
o,k:あははは
t:で次の営業行った時にザキヤマがさ、俺が履歴書持ってきてんの知ってるから、勝手に俺のバッグいじって、履歴書取りやがったの
k:うーわ!
o:あははは!すごい
t:で衣裳の…違う違う、スーツのポケットに入れてたんだ、本番前にあいつが抜いたんだそれを。
k:そんな、見えてないとこでもそんなことするんすか?本当にザキヤマさんて
t:するのするの
k:(笑)やばい。
t:だからそれで、ワーとまた怒鳴って、全然ウケなくてやばいと思って履歴書出そうと思ったら全然ないっていう
o,k:あはははは
t:で、袖見たらあいつがこうやって振ってたっていう
k:(笑)じゃどう乗り切ったんすか?もう…
t:もうだからね、その時は怒って怒って乗り切るしかないよねー。
o:…(笑)
t:もうそれしかないし、あと何かね、今じゃない?今なんかちょっとテレビが怖い時があるっていうか
k:んー。
t:やっぱりほら、怒鳴る系とかってさ、…知らない人いるじゃん。そんなに、大人たちが全員M-1見てる訳でもなかったりするし
o:もちろんそうですはい
k:本当そうっすね
t:だからいきなりさ、「何でやねーん!!」とか言ったらさ、「何この子…」みたいな。芸能人の人にさ。
o:はい、はいはい
t:言われて嫌な空気になるっていうさ
o:それはホンマに、まだ今芸人さんとしかほとんど共演してなくて、番組で。
k:「俳優さんも出てるようなバラエティ」しか出てないです。まだね。
o:だから味わってないんすよね。そこをどうしていいかわかってないですし。
t:だから逆に言うと、こういう時代だから、スタジオにワイワイ色んな芸能人が…おじさんとかおばさんとか、芸能人もいっぱい来るような感じじゃない…そういう番組なかったから、逆にね。いいかもしんないけど
o:いやだからどうする…?だから、共演者…大地真央さんにはもちろん行けませんでしたからね。もちろん!
t:はっはっはっは!
o:もちろんなんにもそんな…だから僕が散々当たり散らしてんのを、ホンマ不思議そうな
k:もちろんそれは、行かない方がいい…(笑)
o:いや行かないほうがいいけど、いずれ来るんすかね、そう、行かないといけない時が
t:行かなきゃいけないんじゃないの?
o:あははは!
k:ああー。本当だあー。
t:違うのかな。今、違うのかねえ。
o:いや分かんないす。
t:それを多分求められるから。だから本当によくネタにされてるけど、俺とかもほんとにリアルに「キレて」ってカンペ出てたからね
o:すごい。そういう風には聞いてますけど。
k:いやすごいことですよ
t:ほんとにカタカナで「キレて!」って書いてある。で俺無視してたら上に「竹山」って書かれて
o:ははは…
t:キレて!キレて!って。だからもうあんまりそれがひどいから、ひどくなると他の芸人が「なんちゅうカンペ出してんだよ!」とか。
k:あーなるほどなるほど
t:「竹山キレろ」言うてるぞカンペで!とか遊んでくれるから。それで行けたけど、はじめは「キレて」って出ても俺も怖くて全然…行けない時あったから。行けないじゃんだってそんな、失礼じゃん!
k:行けないっす、やばいっすよね
o:そうっす…ははは!普通に考えたらおかしいっすもんね
t:普通に考えたらさ、先輩にさ。
k:あの時の大地真央さんは、明らかにその、目を見たときに、M-1を絶対に見てない目だったっすよ
t:あっはっはっは
o:はいはい
k:だからあれはあれで正解だったと思います、僕は
o:ホンマに不思議そうな顔で見られてました、僕のことを
k:はい。この人達は何なんだろう、って目で見られてた
t:はじめ女優さんとか、もう結構そうよ
k:んー。そうですよね
o:それねー、けど…カンペは、けど、ないんですよ。でよく言われるんすよ、「キレてー」みたいなのあるでしょ?って。いやそれホンマになくて。だから多分竹山さんとかがそれ言ってくれたから今ないのかもしれないっすね、今露骨にそこまで…
k:(笑)そこまで露骨なものは。
t:でもそのうちロケとか…何かさあ、二人で行ってくれとか、芸能人と行ってくれとかあるじゃん。そういうのもさ。
k:あーありますよね
o:あるんですかね
t:そうするとさ、必ず…あるよ、「そういう場面ちょっと下さい」みたいなさ
o:まーそう…か、行くしかないすもんね、だって
t:もうわかってる人はね、お笑いってわかるからいいけど。なかなかそれわかんない人はね、はじめ大変だよね
o:あんまりその、先輩方でもお笑いであっても、東京の先輩方とかは、ちょっとやっぱり一応気をつけてるんですよ。あんまり真正面に行かない。で、もう空(くう)に向かって言うようにしてるんすよ
t:(笑)
o:こう行かなくて、こう行ったらま、ちょっと印象違ったりするのかなって
k:ちょっと独り言っぽくするみたいな
o:っぽく。もう全体に言ってるみたいな。…っていう気の遣い方してるんすけど、それでも多分俳優さんとかミュージシャンの方とかやったら、ビックリするでしょうね多分ね
t:知らなかったらビックリするだろうね。でもなんか、変なコツだけど…誰かにキレるじゃん?ワーーーってキレて、最終的に自分に落としとけば、そんなに怒られないよ
o:えっ
t:だから「何見とんねんお前ーーー!」とかなってくるけども、その後結局盛り上がって最終的に自分が悪いみたいな。自分で落とすというか、自虐的に落とすというか。「俺がバカだからじゃーー」みたいな、何か言うと、別にその人のせいにならないから。
o:おー。
k:なるほど
t:あ、この人こういうことやる人なんだな、ってわかってくれたりとかするけどね
o:えー!あ、ありがとうございます。えー最後。えー…
t:(笑)大変だと思うけど、キレるの。
o:あはは!いや確かに。
k:いや、すごいもんな
t:昔…俺、失敗結構あんのよ。あのね、結構大きな特番があって。「若手vsベテラン」みたいな。Vの字になんか出来ててね。で当時俺若手の方にいんの。でベテランのほうに、普通に俳優さんとかタレントさんと、あと竜兵さんも向こうにいんの。ほんで、はじめ打ち合わせの段階で「竜兵さんとケンカしてくれ」みたいに言われてたの。で竜兵さんと「ケンカするったってな竹山…距離も離れてるし、ケンカしようがねえよな」みたいな話してたら…ただ、そこでいきなりデヴィ夫人がいたのよ。したらカンペで「竹山、デヴィにキレて」って
o:(笑)めちゃめちゃやもう
k:えーっ…めちゃくちゃ…
t:「夫人にキレて」って、俺にしか見えないカンペで来て。何の脈絡もなく。竜兵さんと俺は見えてんのよ。
で竜兵さんと目合わして、もう目で笑ってて。でももう何度も出るから、もう全然会話関係ない時に、「…さっきから聞いてたらーーー!!!」って。もう行くしかないから。
o:えー!うそでしょ。マジですか
k:はいはいはい
t:で、次なんか竜兵さんに「ケンカして」ってカンペが出て。で竜兵さんももうなんかどうしていいかわかんなくて、とりあえず立ち上がって「竹山お前なんてこと言うんだー!」って。で「お前表出ろよ」「お前が出ろ!」ってひな壇から下りてって、下行って。やることなくて、オチどうしよう?って最後、もう竜兵さんチューして終わりません?って。でやってたの
k:えっ
t:でそれが、意外とハマったのよ
o:ほー!
t:で実はそれは、青木さやかと俺がケンカして、青木が俺のことビンタしてメガネが落ちて、俺が弱くなって青木が「ゴメン」つって「俺も悪かった」って仲良くする、っての他の番組でやってたから。それと別のパターンで「チューして仲良くなる」っていう、それにしましょうか?ってやったの。それがハマったの
k:それが最初すか?えー
o:へー
t:でそしたら、要はもうどうしようもなくなって切羽詰まった状態でそれをやったんだけど。無理矢理キレてくれとか、色々言われるから。でそんなもう二度と使わないだろうから、忘れてたわけよ。したら竜兵さん、めちゃくちゃ使い出して。
k:あはははは!
o:(笑)はいはい
t:出川さんとめちゃくちゃやりだして。である日竜兵さんと飲んでる時に、「竜兵さんあれどういうことですか?」みたいに言ったら竜兵さん土下座して「竹山、あのネタくれ」って
o:(笑)
k:すっごい、ルーツなんすね
t:だから何かこう、キレながら…本当は行かなくてもいいと思うんだけど、行ったら行ったで何か生まれることもあるっていう
k:はー。すごいですね
o:すごい。
t:嫌なこともあるし、失敗することもいっぱいあるから。…昔泉ピン子さんにめっちゃ怒られて。
o:え、な、なんすか
t:それも大きな特番で。ひな壇いて。で挨拶行ったら、なんかピン子さん俺のことかわいがってくれてて。で「お願いしまーす」ったら「アンタ知ってるわよ!」って。「ギャーギャー怒る人でしょ!ガンガン怒りなさい!遠慮しちゃだめよ!」って言われて。「ありがとございます!」って
k:やりやすいっすね
t:そうやりやすかった。さすがピン子さんだなって。でピン子さんが特別ゲストで番組の途中ゲストで出てくるんだけど、うるせーから(笑)ギャーギャー「何だこの番組は!」とかって、もうピン子節入ってるから。だから俺もう「うるせーなクソババア!!」って。
o,k:はははは!
t:そしたら番組終わったら楽屋呼ばれて。「あの、"クソババア"はダメ」って
o,k:あー!
t:ってピン子さん教えてくれて。"クソババア"って言葉は、視聴者、不快になる人もいるでしょ?って。他のはいいと。「うるせーなピン子!」とかそういうのは私全然いいのよ、と。言葉選びをちゃんとしなさいと。
o:えー。さすが
k:じゃ怒ってることに怒ってるわけじゃなかったんすね
t:そうそうそう
o:ありがたいっすね


t:テレビだけでワーってこう、ツッコミで言ってるとまた違うと思うけど
o:ネタ、ネタにとりこんでるとそのままでキャラクターでっていう
t:だって…おいでやすこががネタ番組出て、歌ネタもなくキレてもないって、なんかちょっと嫌じゃん?
o:そう、そうなんか、見てる方が
k:うん、そう、そうっすね、はい
t:「なんか新しいことしようとしてんの?(笑)」って言われちゃう。「全然怒鳴ってくんねえじゃん」って
o:はい、そうっすね。なんか
k:そうっすね
t:ただもう関係ないと思うけど、キレたり怒鳴ったりする芸人って、女子にモテないよね。
o:……
k:…(笑)
t:若い子にあんま、
o:まぁ、うるさいうるさい…って言われますよね、それは
t:怖いんだろうね
o:ま、怖いでしょう、ね、うん
k:やっぱり、言っても、"おいでやすこが"でエゴサーチした時に一番最初に「うるさい」って出てきます
t:(笑)
k:そりゃ出てきますよ
o:それはもうもちろん、当然のことで。僕はけど、ピンの時代からずっと言われてますし。「怖い、うるさい」は。
t:ああ…俺もずーっと言われてるよ。ずーっと言われてる
k:あー。
o:はあはあはあ
t:男の人は好意的な人多いけど。女の人はそうでもない
o:うーん。ま、だから、…うーん。子供…赤ちゃん泣くとかね。よく書かれてますね
t:はいはいはい
o:うるさくて、怖がってる。赤ちゃん泣いてしまう、みたいな
t:ただあれがあるよ。年月経ってあるよ。例えば、最近ちょいちょい多いのは「小学生のころ"竹山のなにが面白いんだ"って大嫌いだった。大人になってわかった」とか
o:へー。
k:えー!
t:それちょっと嬉しいよ。そういう書き込み見ると。
k:それすごいすね。しかもなんかその間、ずっとテレビに出続けてることにもなりますしね。
t:まあまあまあ、それもありがたいことだけど。まあ昔みたいにギャーギャーギャーギャー言わないから。
k:はい。


t:でも楽しいしょ?やってて
o:楽しいす、はい。
k:楽しいすめちゃくちゃ、今、こんなに、仕事があること自体がもう楽しすぎて。
t:(笑)そうだよね。
k:もう…ちょっと何もなかったんですから。
t:やめようと思わなかったの?え、2人とも40くらいでしょ今。
o:42です。
k:そうです、42ですね。いやでも、何だろう、不思議と何ていうか、一回辞めてますから、僕の場合は。もう、もう板前から戻ってきた時点で、もう本当に辞めるって発想は全くなくて。
t:板前何年やったの?一回でもNSC入ったんでしょ?吉本さんの学校入ったんでしょ
k:そうです。でNSC…で卒業して、もう半年ぐらいで一回辞めて。で、ま最初はしばらくはもうホールの。それまでやってた居酒屋とかのホールのバイトしてて。で、残りの5年間で頭丸めて、板前やって。本当に社員としてやって。でその5年働いたところで戻ってきましたね。
t:…なんで戻ったの?何が起こったの?板前やって…5年も板前やっててさ、
k:いやいや(笑)
t:やっぱり芸人だ、ってなんで思ったの?
k:いや、でも、ほんとに、めちゃくちゃその、板前時代は本気でやってて。もう本当追い回しみたいな、小僧みたいなとこもちゃんとやって。で結構突き詰めてやってあの、週1の休みはもう必ず立ち読みで、あの、料理の本見て。で、あの、行ったことない居酒屋とかそういうとこに食べに行って。次の日にその賄いを再現する、っていうのをずっと続けてたんすけど。もうあるとき、あのーそこを一旦辞めようってなった時に「このまま料理人続けられるか?」っていうのを一旦考える時間があったんすね。それまでは毎日もう忙しすぎて、考える時間も何もなかったんすけど、ちょっと時間の猶予があった時に、「あれこれ一生無理かもしんない」っていう…ところでちょっと迷いがある時に、そのNSC時代に、あの一緒にコンビを組んでた奴とたまたま会って。「もう一回やらないか?」って言われたんすよ
t:いくつの時?
k:それが、28とか9じゃないすか。で、言ってもずーっともう薄ーくは…そのお笑いに未練があって。そこでもう、ふらふらっと最初、戻っちゃった、という感じです
t:ふーん、え、で、コンビ組んだってこと?
k:そうっす。また同じ人とコンビ組んで、あの、ケンカしてまた解散した…(笑)
t:で一人になるんだ(笑)へー。
k:あはは。はい。そんな感じなんすよ
t:で、そっから20年ぐらいやったってこと?え、10年ぐらい…10年ちょいやったってこと?
k:や、そこで、あの僕の場合はややこしくて。で一回あの、6年辞めたにもかかわらず「お前はペナルティとして…」…最初ね、あのNSC卒業した頃は、僕のこと推してくれてたんすよ、結構その、NSCとかも。推してくれてたのもあって、「お前はそのペナルティとして6年をチャラにしない」と。「6年やってないけど、その芸歴積んだこととして、お前はそれで芸人をやっていけ」っていう風に言われて。
t:あー、その分のキャリアってこと?
k:そうだから実際は、10…15年くらいしかないんですけど、そこに加算されちゃってるっていう。なんかいびつな感じなんすよね。はい
t:ふーん。小田はどうしたの?ずっと一人なの?
o:僕は…最初えー、6年7年ぐらいコンビでやってました
t:やっぱコンビなの
o:最初、もちろんあのー…ダウンタウンさんに憧れて。漫才師に憧れて7年ぐらいやってて。で11年前ぐらいにピンになりました
t:うーん。なんでピンになったの?コンビ解散した時、やめようってのはなかったの?
o:えっと、コンビ解散した時に「もう一人でやって全責任背負って、もう無理やったらやめよう」と思いました。だからもう誰とも組まない、もうピンでちょっとやって、無理ならもうやめるっていう。やめるためにピンになったようなもんでしたね。ちょっと最初は。周りももう「絶対無理」っていうてましたし。ピン芸人でそんなん無理無理って。どうせもうやめんねやろな、みたいな感じ。でピン芸人なりました。


t:じゃピンで…二人ともずっとピンでやってると、二人で仕事するってやりづらさはないの?
k:うーん。
t:ま元々コンビだったってのもあるけども。
k:そうすね、でもその…コンビネーションとかは、ない。かもしれないすね
o:全くないです
t:あー。だってちゃんとしたコンビではないもんね、ユニットだからね今もね
k:はいはいはいはい
o:だからやりにくさもないというか。その、無理にコンビっぽいことをしてるわけでもないんで
k:でも、ふと思う時あります。ほんとにあの、コンビネーションがないから、言っても…言ったら個人プレーをずっとやってるだけなんすよ。なんで、あの、この二人で呼ぶ意義っていうのは、あの、テレビ側さんとかそういうスタッフさん側にあるのかな?ってふと思う時あります
t:今はでもやっぱ見たいんじゃないの?
k:ま、ま、まあそうですよね、今は。まだM-1の…
o:今はだからまだそれだけで呼んでもらってるんすけど、その別にどの現場でも、僕らで何か生み出したことはないすね、今まで。
t:あ、(笑)は、は、は。でもあれでしょ、お互いにじゃ腹立ったりあんまないでしょ?ケンカするとかなんか
o:…そうなんっすよ。
k:うん
t:そもそもコンビじゃないんだから。
o:そうなんですよ。そこも…結構重要ですよねだから。コンビがっちり組んでたら多分、そういうのも出てくるでしょうけど、もうお互い40も超えて。でピン芸人同士なんで。普通のコンビやったら腹立ってるんやろなみたいなこともあるんすけど、別にそこまで来ないんすよ。
それはだからピン芸人っていうのがあるから。っていうのも…いいとこだと思いますけど
k:ねー、そう、これを…竹山さんに聞くのもあれなんですけど、そのやっぱり小田さんが、キレてる時。というかどんどんMCさんに振られて、小田さんサゲられて、小田さんキレる、みたいな時が、まあまあ本当に今、それがもうほぼ。と言ってもいいかもしれない状況なんすけど
t:うん、今多いだろうね
k:はい。もうその時にやっぱ僕が、なかなかやることがない…っすよ。で一応まあ、コンビで普通だったら、コンビでひと笑い取れたらもうそれでいいっていうところもあるじゃないですか。でテレビもそのルールで、まぁ言ったら僕が喋ったとこバスン!って切ったりとかそういうの、結構あるんですけど。
t:(笑)うん。
k:言ってもその時に、やっぱ「ユニット」ってなった時に、まあまあ言ったらこっちの…そのなんか、気持ち的なもので、やっぱちょっと…「くそっ」じゃないですけど、なんかもっと…なんか、やれたのにじゃないですけど。そこの、コンビの手柄として素直に喜べないところもあるんですよ。
t:あー、ユニットだとピンだからね。
k:そうなんすよ。だからそこ…どう持ってけばいいのかなって、なんか
t:あー、うーんそうね…まぁだから、普通のタレントさんで、コンビって考えないで言うと、「人の持ち場」だもんね。その時。
o,k:はい
t:人の見せ場だから。MCと小田の見せ場じゃん。
k:そうなんすよ
t:その時に横から絡んでくると邪魔だもんね、確かにね。尚且つコンビじゃないし。
k:はい。
t:難しいな~それ。でも絡んできたところで、べつに二人の間の何かその、決め事も何もないしね。
o:はい、はい
t:でも絡みたい。
k:いや、ま、絡みたいというか、もう、ベストがあればもうそれでいい、というか。
でもほんとにその応酬になってる時に、ほんとにまったくなんにもやることないっていうのは、ありますねやっぱり。
t:一番は…まぁ一番かどうかわかんないけど、逆にMCと同じにこがが小田にちょっかい出したら?
k:うーん。
t:で小田は、MCとこがにもキレるっていう
o:ま、たまに、ホンマたまにありますけどね。
k:何かその、何回かですけど、MCがバッて聞くことに対して小田さんがキレて、「いやもっと今声出ただろ!」とか俺がそこにかぶせていって「いや何やねんお前!」みたいなのもちょっと、やってみはしました。
t:でもそれが一番わかりやすいんじゃないの?MC側に立って同じように言って、で小田が「何でお前もくんねんー!」っていうことじゃない?「今あいつと俺の戦いやー!」っていうことがあって。
o:で、それを多分…元々そういうタイプじゃない…と思うんすよ、こがけんも。そんな人をうまくイジる、じゃないと思うんで。ま、やってったら多分…いいと思うんすけど、なにせ多分…難しいじゃないですか、それも。
t:そだねー…そしたらもうあとは、もう本当に知らんふりじゃない?知らんふりで、小田がもしかしたら先にこがに「何で知らんふりやねん!」みたいな
o:あ、それはこないだやりましたね。それはけど、良かったと思います
t:それはハマった?
o:…うん。
t:それの助け舟じゃないけど、そのパス渡すのはありなんじゃない?
k:あーはいはいはい。全く関係ない顔して、正面向いて座ってるっていう
t:そうそうそう。でMCがもし…もう待ちになるけど、MCっていうかイジッて来る人が、逆に次こがに「お前なんちゅう顔しとんねん!」みたいに来ると、「いや俺関係ないですから」みたいな(笑)
o:あ、それも多分あると思います
t:ユニットですから、みたいなこととか
k:ユニットですから、みたいな確かにそうです
t:したらまたそこで小田がキレやすいってのもあるから。そうするとその、三角形できるよね
k:はいはいはい
t:直線同士だったのが、それがその、ラリーできると。それができると、小田はこがに絡み、こがはMCスカし、ってなってくると三角形できるから。
o:それが本当にだから無理なくできるというか、一番向いてるような気もするんすよね。多分要所要所で変えたらいいと思うんすけど、そういうのが多分一番自然で。
で、絶対MCの方は見逃さんと思うんですよ、あまりにも無関心な奴…お前、お前なんやって。絶対なると思うんすよ
t:腹立つ顔して、
o:ははは!
t:いや、見てるとさ、こがとかちょっと腹立つ顔して…待ってる顔、腹立つじゃん?
k:はい!いや…(笑)
o:あはははは!!ははは!
t:すっごい腹立つじゃない?なんか、普通、「俺関係ないです」って顔でボーッとさ、ま相方じゃないけど相方とするならさ、こっちウワーウワーってやってる時にさ、
k:涼し気な。
t:もう普通に真っ直ぐ向いて関係なーい顔してたらさ。やっぱりできるMCだと、多分「あっ」って来ると思うんだよね。
o:だからこないだはホンマに腹立つ顔してたんすよ。僕がもう言ってまいました。「何じゃさっきから!!」って
t:ああいいんじゃない?
o:だから僕が心から言えるような状況を作ってくれれば、絶対こっちから行くんで。
t:でもそれは行けんじゃない?最終的にこう、次MC関係なく二人のやりとりになってくるとか。なんちゅう顔してんねんお前ー!って怒って、「な、何?」みたいな感じになるとか。ま、ちょそれはパターン作んなきゃいけないけど。だからそういう方がいいんじゃない?あんまりだから、その「持ってないものを無理してやろうとする」のってあんまいけないと思うんだよね。
o:うんうんうん
k:そうですねー。そうですね元からないものを、ひねり出すのは
o:それホンマにそうですよね。
t:何かキレたり怒鳴ったりするっていうのも多分、ま、その小田のこと全部知ってるわけじゃないけども、多分小田の中で人間的な要素で、どっかであるんだよ。「なんでやねーーん!」って言っちゃう人間の要素持ってんのよ
o:はい。
t:俺とかもウワーって言うのは、竹山としての人間の要素であるから、だからそれが、その違和感がないっていうか。
一番わかりやすいのはさ、たまにね、女優さんがね、若い女優さんがさ、ヤンキーの役やるときあるじゃん。そしたらもうヤンキーの要素がない子は、やると台詞もさ、「テメーナニイッテンダヨ!」とかさ。なんか変な(笑)
k:あー(笑)
o:あーはいはいはい、何かね(笑)
t:何か自然にならないのよ。だからあの子は多分、いくらお芝居しても自分の中でヤンキーの要素がないと思うのね、キレる要素が。だから不自然になると思うんだけど。だからその、自分の中にある要素でいった方が、多分その、伸びると思うから
k:うーん。そうっすね。確かに
t:で、それ考えると、こがとかまぁ腹立つ顔がいいから、(笑)
o:あはは。腹立つ顔(笑)
k:(笑)やっぱ腹立つ顔でいくしかないんだな、俺は
t:なんかすっとぼけてんじゃん。
k:はい!そうっすね
t:待ってじっとしてるだけでなんか、すっとぼけてる気がするじゃん
o:飄々としてますね、ほんとに
k:なんか歌ってる時の顔が腹立つ、って
t;いーや腹立つわ、もうあれ腹立つ
o:あっはは!!ははは腹立つ(笑)腹立つ…
k:めちゃくちゃ書かれてます、やっぱり
t:でもあれもひとつの武器じゃない。
o:そう、そうっすね。そう思う。
k:はい。
t:あの歌ってる時の顔が腹立つのよ。
o:そう思わせんのが
k:ちょっと半笑いじゃないすけど。ちょっと口角上がった感じは歌ってて、はい
t:そう。だからそれでいくしかないんじゃない?それが一番いいよね
k:あはははは。そうすね。
t:まああとはさ、色んなパターンを、今やってるみたいにもっともっと色々試してみるっていう
k:そうですね、試してみて
o:そうですね、だから…うーん。だからホンマにやるなら、ホンマに邪魔してほしくないとこで邪魔してほしいんすけどね。僕が心から怒れるから。なんかちょっとわざとらしかったりしたら、こっちがノらな怒れないときとかあるじゃないですか。そういうわざとらしさは極限まで減らしてもいいんちゃうかなと思うんすけど。
t:でもそれをお互いいい距離感でやった方が、多分きっと…コンビになったらつまんないのかもしんないじゃん。これってユニットだから面白くて、で傍から見るとコンビなんだけど、でもコンビじゃないっていうこのいい距離感の面白さっていうか。それがあるかもしれないから。そのもし…二人でテレビとかでやってたこととかも、失敗しても、それも楽しんだ方がいいと思うよね。
o:はい。
k:はいはいはいはい。
t:普通のコンビだとそれを裏で責めるんだけど。責めるコンビもいるじゃん。「お前何やってんだよ」とか。「あそここうだろ」みたいなのでケンカになることも。それは二人とも真剣だからそうなるんだけど、おいでやすこがの場合は、このいい距離感で…いることが。
k:じゃそのぐじゃぐじゃてなった…その場で怒ってもいいですもんね。小田さんが僕に。
t;うん。
k:そのぐしゃぐしゃになったことを、その収録の現場で怒れますもんね、裏じゃなくて。
t:うんそう、収録の現場で怒ってもいいし、でそういうことを裏で「ちょっとあそここうしようか」とか言いながらも、裏で笑い合っててくれた方が、なんかユニットっぽいよね。
o:まっ、そうですねその、収録に関しての、あのお互い言うこととか反省とか、ほんとになくて。あの…そこはないすね。その、やりやすいようにはしようとは思いますけど。「あそここうして」とかはないすね。
t:でもそれで、いいんじゃないかな?と思うけどね。だって唯一、周りにいない形でここまで成立してる人っていないわけだから。
o:あ、ピン芸人同士でっていう?はい
t:二人でやって、だってM-1もあそこまでいく人って、そんなにいないわけだよね。だからそのいい距離感は、持っといた方がいいよね。ほかはだって、その距離感持てないんだもん
o:そうですね。コンビにはできないこと…
t:コンビにはできない距離感だから、と思うけどね。日々それをやってることが、なんか楽しそうじゃない、なんか。失敗もするけど、ウケる時もあり、ハマった時もありっていう。いいと思うけどね。
ただ、すっとぼけた顔でなかなか、待つっていう…「待ち」ってつらいけどね。でもいつかくるはず!いつかくるはずと思って、ずっと待っとかなきゃいけない
k:そうっすね、そうっすねちょっと…はい
o:や僕も…僕は僕で、それでイジられたりするんすよ。こがけんが出てる時に、僕は本当に…待ってるんすよ。もう邪魔したらあかんと。けど捕まるんすよ、「お前何してんねん」と…
k:僕はわりと小田さんがもうバーッてキレてる時は、僕は笑ってるんすよ。基本的には。で小田さんは逆にここで直立不動で、僕が何かやってる時は、まったく我関せずなんで、そこをいつも捕まってますよね。
o:だから逆。もうMCの方ももう、見つかりたくない奴ほど捕まえたりするじゃないですか。だから僕はホンマに気配殺してるつもりなんすけど、MCさんからしたら「おいおい、お前何隠れとんねん」て感じなんすけど。そういうのも、なんていうんすか、ホンマにもう待つ雰囲気やったら、多分捕まるような気はするんです。だからあんまわざとらしくなったらダメですよね。そこが
t:うん、そうそう、そうだね。だからうーん、変にリアクション的に笑って待つとかいうよりも、ジーと構えてたほうがいいと思うよ。待つんだったら。
k:笑わずにもう。
t:笑わずに…もうちょっとだって、悔しいわけじゃん。
o:ふふふふふ
k:ああ、なるほどなるほど
t:悔しいけど。コンビじゃないから、関係ねえよ。あのピン芸人がウケてる…いや俺も出たいけど、今俺違うしな、って感じで、ジーと前見て、一点ずーっと見てるとか。
一番本当はやっちゃいけないようなことでやってると、「おいおいお前」ってなる可能性もあるし。
k:なるほど…
t:小田の場合はそれで待ってたとしても、「悔しいねん!」って言えるじゃない。「なんでこいつばっかりイジんねん!俺やろー!」みたいなことでいけるから。
o:はい


t:お互いに関心ないほうがいいんじゃない?
o:けどなかなか…けど、そうですけどね
k:小田さんはほんとに最初から…本当に関心ないすもんね、僕に対して
o:ま、そうすね…
k:えへへへへへ
t:(笑)
k:本当にないんですよ。本当に関心がないんで
o:本当にないすね。別に、うーん
k:だから素で、これやれてますもんね
o:そう…ですねぇ。
t:でもそっち…お互いが、ほんと関心ない方が面白いんじゃない?
k:あーなるほど
t:あくまでもピン芸人です、っていうのを、がっつり持っといたほうが
o:ほんでこないだ、こがけんが捕まってたのが、…あの、まぁこれは僕が悪いんすけど…(笑)僕が言い出したんすけど。…喋り方…ちょっと腹立たないすか?インテリぶってる感じ、どうすか?
t:(笑)そういうの元々あるからねだって。それはもう、インテリの感じはあるよ。
k:はいはいはい
t:でもそれも武器であるわけじゃん。
o:それ…どうやったらもっと強い武器になりますかね。今のままでいいすか?これ…僕が気になるだけすか?…竹山さん何も思わないすか?別に、特に。
t:いやなんかインテリっぽいなとは思うよ。何も思わないというよりも、なんかインテリぽい人だなっていうのは。
o:え、それは腹立つとか鼻につくとかはないすか?別に
t:今はそんなにないけど、いや、だからネタとか見ると確かに腹立つ。
o:あははははは!
k:いやそれ多分顔がだいぶ…「顔」が大きいんじゃないすか
t:それもある程度武器だからねぇ
k:はい……

t:その、他のコンビに勝とうというよりも、世間がみんなコンビだと思ってたとしても「いやピンなんだよ!!」っていうことを強調した方が。いないじゃん!そんな人
o:あー、知らしめていった方が
k:そうですね
t:だからそっちの発想でいったほうが。だから世間がコンビだと思ってるんだったら、そうじゃないってことをはっきり言ってあげた方が多分いいし。他と競争する必要もないし
o:なるほど
t:よく考えたらパターンなんか作る必要性もないわけじゃん。コンビじゃないんだから。ピンとピンの面白い人が二人でネタやってるだけだから。
k:そうっすね。本当唯一もう僕が、よく聞いたら知らん歌を歌って「何やその曲ー」っていうぐらいです、ほんとに。
t:でもそれが二人一緒に合わさって、やってもらった方が面白いわけだからさ。だからその二人でどうするかってのは別に…ピンだってことを、別に強調してやってもいいんじゃない?そっちの方がなんか、戦いやすいというか。面白要素というか。だからコンビにならない方がいいんじゃない?っていう。ネタとかやるのはコンビでいいのよ?仕事は二人でやればいいんだけど、気持ちもコンビにならなくていいんじゃない?気持ちもコンビになったら、「おいでやすこが」って何か…もしかしたら、違うのかもしんない
o:確かにけど打ち合わせとかしてたら、スタッフさん笑いますもんね。「全然コンビじゃないですし分かんないんですけど」言うたら。変やから笑いますもんね。
t:そんな人いないからね。
o:僕に聞かれても分かんないです、とか
k:ふふふふ
t:だから今田さんと東野さんってコンビじゃなくピン同士だけど、二人いたときって面白いし、けど独立してるじゃん。若い時から、今田さんも東野さんもずっとさ。だからコンビになる必要はないと思うけどね。
o:や、ほんとにああなれたら理想ですけどね。
t:だからあくまでもお互いこがと小田で独立しといた方が。ネタは一緒にやりますよ、と。実際M-1の時そうだったわけだから。それが基本じゃない?きっと。M-1に年末、まぁ一昨年も出た、っていうのがあるけど、それが二人の基本なんじゃないの
o:そう、ですね。ピンでやってきたからこそああなったんで。やっぱこれからもそれはやり続けて、ですね。
t:だから、それを「バラエティで他のコンビみたいにやるにはどうしたらいい?」って思った時点で、もう実は負けじゃない?
k:同じ土俵に立つ方が、ってことっすよね
t:同じ土俵に唯一立たなくていい二人だから。それを大事にした方が
o:うんうんうんうん。ありがとうございます
k:いやもう本当、ありがとうございます本当に。
t:もしかしたらね。(笑)
o:いや、確かに、けど、違和感ないですから。
k確かに。
t::いやでも偉いと思うよ。ピンでやってる人…もう、俺、昔コンビだったけど、今「誰かと一緒にやって」ってもう、嫌だもんね。やりづらいよね。
k:うーん。
t:昔、二人から一人になるときは、一人がやりづらかったの。「一人って何?」と思って。一人で何やるの?何もできない、と思ったけど。こっちが長くなると、逆にね。「誰かと組め」って言われても「いやいやいいですいいです」ってなる。一人でやらして、って。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?