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忘れられないワークショップBest3とそこに共通するキーワード

こんばんは。Raise your Flagコーディネーターのもっぴー(三矢楓)です。

幼少期は毎年夏にYMCAのサマーキャンプに参加をさせてもっていたことが原体験で、子どもの頃から学校の外でいろんな人が集まる学びの場が好きでした。

大学で参加をしたNPO法人コモンビートのミュージカルプロジェクト、前職の人材会社で受けた一風変わった研修達、Up with People、などなどこれまでたくさんのワークショップを経験してきました。その数は数え切れませんが、特にUp with Peopleのワークショップはインパクト大でした。その中から厳選して今も忘れることができないワークショップBest3をご紹介したいと思います。

世界の多様性を可視化するCross the Line

20か国から集まる100名のキャスト達で成るチームは、私が想像をしたことのない多様性が集まったコミュニティでした。自分たちのチームがどのような人たちで成り立つのかを知ることを目的に実施されたのがこのCross the Lineでした。

このワークショップにはいくつかのルールが存在します。

・キャスト達全員が部屋の端に集まるところからスタートし、質問に対してYesの人は部屋の反対側に移動をする
・回答の背景を話したい人は挙手制でバンダナを渡されたら人が話をシェア
・拍手や歓声は禁止
・”I” sentence 自分についての話をする

このルールのもと、様々な質問がされていきます。

・人種で差別を受けたことがある
・両親はまだ一緒に住んでいる
・性的暴行にあったことがある
・銃事件を経験したことがある
・自分がLGBTQだと思う

など、自分を開示する質問がファシリテーターからどんどん投げかけられていきます。

キャスト達が集まって1週間で実施したかなりヘビーな自己開示に緊張感の漂う時間でしたが、セーフティーに話すことができる環境のおかげでそれぞれが持つバックグラウンドに耳を傾けることに没頭した時間でした。世界のどこかで起こっている出来事が、目の前の〇〇くんに起こった出来事になった瞬間。あのときの光景は今も目に焼き付いています。

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自分のライフスタイルを変えるに至ったHunger Simulation

ワークショップは昼食をとらずに開始、
部屋に入り自分の役を示すカードを受け取りそれぞれの階級に移動します。

低所得者層、中級所得者層、高所得者層と3つの階級に分けられ、同じ部屋の中のそれぞれの場所で時間で待機します。

低所得者層、中級所得者層のチームの横を通り、豪華なテーブルにキャンドルや花瓶が供えられた高所得者のテーブルには前菜、メイン、デザートまでどんどんと食事が運ばれていきます。

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椅子が並べられた中級所得者層のエリアに運ばれてきた食事は豆と米、コップ1杯の水。

そしてして狭いスペースで固まって座る低所得者層には中級で1人に与えられた食事のたった2-3皿とペットボトル1本の水を大人数でシェアするように指示をされます。

最後に。
どんどん食事が運ばれてきた高所得者層ではついに食べきることができず、残された食事が皆の目の前でごみ袋に捨てられていきました。

告げられたのは「これが今現実社会で起こっている事」。

目の前に突き付けられた現実に言葉がでませんでした。知っていても自らが経験することで飢餓の問題が他人事ではなくなり、私はそれ以降、家畜が食糧問題と地球環境に及ぼす影響を配慮して肉をとらない食生活を選択するようになりました。

(捨てたというのは演出で、そのワークショップ終了後、皆で有難く頂きました!)

相手に心からのメッセージを伝えるDouble Circle

ツアーも終盤。キャスト全員で二重の円を作り、外側の円の人と内側の円の人が顔を向かい合わせます。

円の中心に立つファシリテーターがキャスト達に問いかけます。

「目の前の人の尊敬しているところは?」

「目の前の人の感謝をしていること」

「目の前の優れてると思うところ」

円はどんどん回っていくので、伝える相手はどんどん変わっていきます。

たくさんの時間を一緒にすごした仲間へ、心からあふれる気持ちが止まらず涙が止まらない時間となりました。

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忘れられないワークショップに共通するキーワード

まだまだ印象深いワークショップはたくさんありますが、それらに共通していること、それは

「自分ごと」

この言葉はファシリテ―ションをするにあたって常にキーワードだと思っています。

テーマが自分ごととして捉えて考えた瞬間、発言の真実味が増し、踏み出す一歩がどんどん大きくなってきます。

そんな要素が大切にされているワークショップが一生記憶に残るものになっていると気づきました。

ワークショップはあくまでもきっかけで、大切なのはその後のアクション。そこに導くことができるのがファシリテーターのひとつの務めと思っています。

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ファシリテーターのキーワード、あなたが大切にしていることは?

Raise your Flagではこれら3つのワークショップを含めた70以上のワークショップをまとめたテキストをお配りしますのでお楽しみに!

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