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定年後再雇用は居心地がいいですか?(動画バージョン編)

このテーマで投稿したYoutubeが私としては驚きの14,000再生となりました。その動画を下記に添付します。

文章編も下記に付けておきますね。

定年後再雇用はどんな感じなのか自身の体験を加えながら話します。

私の場合は今の会社に約10年お世話になっています。
起業した中国から帰国し、ご縁により今の会社に就職したときの肩書は経営企画室長でした。初の海外進出というミッションを与えられ、中国企業との合弁を模索し、韓国への進出、更には台湾への進出を検討し、最終的にタイに工場を作るという結論を出し、工場用地用探しから工場建設、更にタイ工場の経営を任されました。60歳の定年を迎えたのはタイ工場のMDでいた時でした。タイでの駐在期間は55歳の時から61歳の時まで5年と1ケ月でした。ですから再雇用契約はタイにいるときに本社から届いた書面で行いました。現在、再雇用の身分で2年経過しましたので自身の経験も含めて定年後の再雇用とはどういうものかを話して行きたいと思います。
定年後の再雇用とはどういうものか?
話のポイントは4つあります。

① 再雇用は中途半端な存在になる。
② 新たな職域を開発しましょう(会社側への提案)
③ 現状維持の幸せが得られます。
④ チームに受け入れられる管理職の条件

① 中途半端な存在になる
平成25年に継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みを廃止するという制度改正があったこともあり、65歳までの継続雇用制度の導入に加え、定年制の廃止、65歳までの定年の引き上げのいずれかの措置を実施する企業は確かに増加傾向にあります。平成29年に厚労省が行った調査では、定年制の廃止を行った企業は全体の2.6%にとどまっていますが、65歳定年は15.3%あり、70歳以上まで働ける企業は22.6%となっています。
しかし定年延長となってもシニアにとってバラ色の世界かどうかはケースバイケースです。例えば50代半ばで役職定年制度を設けている企業も少なくなく、この場合も継続雇用となりますが、処遇は大幅ダウンするのが一般的です。更に管理職としての仕事も継続されるわけではありません。
雇用継続イコール処遇継続ではないのです。
定年後の再雇用は本当に魅力的なのでしょうか?
今まで慣れ親しんだ職場に席があり、一応貯金を食いつぶさず食べていける給与をもらえるという点では魅力的と言えるかもしれません。
しかしそれは本当に居場所があるといってもいい状態なのでしょうか?
実際に再雇用された方々へのアンケート調査によると、一番辛いのは、とにかく仕事がない事だそうです。多くの会社では明確な業務を示されるのではなく、行き当たりばったりの仕事を割り当てられるようです。
シニア社員の仕事として一番ポピュラーなのが後進の指導です。
指導される側はどうでしょうか?あくまで是々非々でシニアの存在は微妙です。匠の技術を持っている職人、マイスター資格を保有している人はやりやすいかもしれません。あるいは、人間関係やキャリア相談にのってあげられる人、心の相談など得意な方も存在意義を発揮できるでしょう。
しかしこのIT社会真っただ中、またコロナショックで会社の業績も緊急事態  
 の中で、シニア社員のできる仕事のスキルや方法論などに関しては、ほぼ賞味期限が切れていると思った方がよいでしょう。
 また営業職の場合は一匹狼でも自分の食い扶持くらいは自分で稼げるようです。しかしそれまでは管理職で担当者と客先に出向いて挨拶だけ、オフィスにふんぞりかえって部下から報告を聞いて激を飛ばすことに慣れてしまった見であれば地獄の日々となるかもしれません。またAIの登場により営業職も無くなると取りざたされる昨今、どうでしょうか?リモート営業できますか?最新のソフトが使いこなせますか?
しかも立場が大きく変わります。
管理する側から管理される側になる訳です。
今まで指導していた部下に指導される立場になるのです。
プライドが許しますか?正直辛いですよね。
その厚い壁を乗り越えられますか?
 庶務的な業務や総務的業務も今はアウトソーシングされていますし、派遣社員の方が担当している場合が多いです。
 このように考えても、定年後のシニア社員に満足のいく仕事を与えるのは会社側にとっても簡単なことではないのです。

② 新たな職域を開発しましょう(会社側への提案)
会社としては、定年後再雇用の人材にちゃんと働いて、成果を出してもらおうと思ったら、これまでにない職域を開発する必要があるのです。
どんな会社や組織にも、本来はやらねばいけないが誰も手を付けていないような仕事があるはずです。組織間の狭間にあって担当がはっきりしない仕事、大切なのだけど目先の事に追われて手が回らないという仕事、大きな成果が出る事は分かっているのだが、長期にわたる取り組みが必要な仕事などの重要案件は案外あるものです。そのような仕事をシニア社員に任せてみてはどうでしょうか?シニア社員が創造力を刺激され、やりがいがあって、会社に貢献できる、そうした案件があるはずです。
しかし会社が案件発掘をしてくれなかった場合、どうしますか?
自分で探して会社に提案する方法があります。
それもなかったらどうしますか?
あなたはその会社にいるべき場所がありません。
窓際族決定、もしくは、早めに退職するしかないですね。

③ 現状維持の幸せが得られます。
いずれにせよ、現状では多くの場合、再雇用は天国ではありません。
役人の天下りの例もありますが、我々中小企業の世界では別世界の話です。
第一に給与の大幅ダウンを受けざるを得ません。私の場合もタイ駐在時代に比べたら半減となりました。それを見越してYOUTUBEを始めようと決心した訳です。もちろんM、ある条件を満たしている場合は、現状維持の幸せを得ることも可能です。業種にもよりますが、プレイヤーとして腕に職があり、その技能、スキルがまだまだ生かせる人、継続中のプロジェクトがあって再雇用後もしばらく第一線で活躍できる人などはそれなりの年収が保証され、満足感の得られる仕事を続けることは可能かもしれません。
また職場において人望が厚い人、とりわけ後輩からの人望が厚い人は文字通り、後進の指導役として頼られる存在になれるはずです。

④ チームに受け入れられる管理職の条件
長くマネジメント業務を経験すると、多くの人は根っからの管理者になってしまいます。ですから役職を解かれると何も残らず虚しさを感じるようになります。再雇用とは文字通り再び(新たに)雇用されるのだという意識改革が必要です。今までのまま延長されるのではないのです。
新たに雇用されるわけですから、新人と同じです。要求されることは管理業務ではなく、一人のプレイヤーとしての会社への貢献なのです。
改めて入社試験を受けて新人としてスタートするつもりで働かねばならないのです。そのような覚悟が出来ないならば再雇用は無理です。続きません。
新人ではありますが、その道のプロとしての自覚は持ち続けて下さい。
会社があなたに期待することを自分で考えてみることです。
ですから現場での汚れ仕事など管理職時代には経験しなかったことも、会社から指示されたなら拒否してはいけません。新人は何でもやらねばならないのです。またそれなりの立場で定年を迎えられたのでしょうから、リーダーシップの発揮を期待されていると思います。ただし、そのスタイルは、トップダウン型ではなく、参画型のリーダーシップと考えてください。
穏やかで知的な、周りを主役にできるようなリーダーであれば、再雇用後もチームが受け入れてくれるはずです。これまで部下だった者が再雇用後も当たり前に受け入れてくれるはずだというのは妄想に過ぎません。立場が変わることで自分が本当はどう思われていたのかが初めて分かります。
再雇用を生き抜くための心得のもう一つは、謙虚さを持つ事です。
大きな椅子にふんぞり返って、部下を大声で叱り飛ばしていたあなた、再雇用の身分では職場の飲み会にも誘われませんよ。もしセクハラやパワハラをしていたなら再雇用の道を選ばない方が良いと思います。
あくまで新人になったつもりで謙虚さを持ち、あくまでプロフェッショナルとしての仕事をこなして下さい。自分の場合は幸いにも、本社での新しいプロジェクトを任されました。現役世代は日業業務に手一杯なので社長はじめ経営陣で頭を捻って考えてくれたようです。タイ工場を建設した経験が何とか活かせる仕事をさせてもらっています。現場作業もやります。使ったことのない機械も現場の若手に教えてもらって使います。部下はいないんです。
自分がやるしかないんです。最初はこんな仕事は現場の仕事、若手の手を借りるなんてと、一瞬思いましたが、いやいや今は新人の気持ちで謙虚にと
ネガティブな感情を振り払って仕事に取り組んでいます。

頑張るぞ、おお~っ!

そんじゃまたね!

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