赤猫のおかげで出会ったSerani Pojiのおかげで出会った福富幸弘

Serani Pojiとの出会いは明確に思い出せる。
オススメのMMORPG(死語)ことFF11の、赤魔道士のミスラが出てくるファンメイドFlashにて「スマイリーを探して」が使用されており、それがバッチリ刺さったためすぐに調べ上げた。
ちょうどアルバム「オチャメカン」が発売された頃で、ネット通販でも購入可能であった。しかしこのオチャメカン、音楽史きっての黒歴史フォーマット・コピーコントロールCDが採用されていたため反抗心丸出しで購入見送り。残る「まなもぉん」「ワンルームサバイバル」の2アルバムのみを購入し、数ヶ月マジでこの2枚しか聴かなかったレベルでハマっていた。

元がゲーム「ROOMMANIA#203」「ニュールーマニア ポロリ青春」に際して生まれたアーティストという経緯のためか、それから5年ほどSerani Pojiは大きな動きを見せず、アルバム「メリーゴーラウンドジェイルハウス」を最後に鳴りを潜めた。ルーマニアシリーズ新作っぽいやつの話が出たとき同時にSerani Poji復活の方があったが、当のゲームがお蔵入りとなってしまい、Serani Pojiの方も続報がない。

ところでこのラストアルバム「メリーゴーラウンドジェイルハウス」。キラキラと可愛いポップサウンドに、反してやや辛味スパイスの効いた歌詞が合わさった大変な良作である。大好きな一枚だ。
にもかかわらず、私の第一印象は「あれっ?Seraniっぽくない」であった。
作詞・作曲とも変わりなくササキトモコ氏だ。ボーカルの方が変わるのはSerani Pojiでは2度もあったことだからあまり気にしていないし、それなら私は何をもってして「っぽくない」と感じたのか?
ここで基本に立ち返り、「Serani Poji」で各所を検索。そこに見出した「福富幸弘プロデュース」の文字。
まさか。
福富氏の曲ならば何でもいいと、アルバム「Equality」を入手。視聴。あぁ〜、コレだ!!

私がそれまで「Serani Pojiっぽいもの」として最も重要視していたのは、福富幸弘氏が司っていたであろう何かしらであったらしい。氏がSerani Pojiに関わったのはワンルームサバイバルまでであったようなので、それより後に出た曲に関し、どうも何か足りない気がしてしまっていたわけだ。

無論、このように判明したからといって、福富氏が抜けて以降のSeraniは云々!などとは考えたことは一切ない。あらゆるアーティスト様方にその時々の姿がある。ごく当たり前の話だ。
ただ、あのとき「特にお気に入り!」と感じるピンポイントな要因を見出せたことで、私はまた新しいアーティスト・新しい音楽に出会うことができた。これだから調べものはやめられない。