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門番ニイロク

「ニイロク?」

清春! こっちこなくていいのに。
もっと休んでてほしいのに。

「今、来客があったようですが」
「あった」

清春は自分のマスター。
マスターに対して嘘は付けない。
だから、出す情報を上手に選ぶ。

「けど、すぐ帰った」

「なぜ、すぐお帰りに?」

「なぜかは自分には感知できない」

「では、ニイロクさんがそのご来客に話したことを、そのまま教えてください」

「ぐっ」

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