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3分で読めるレイルロオドのお話「れいなのバースデープレゼント」&WEBTOON作品 レヱル・ロマネスク0 第31話「観光列車に大切なこと」シーン1ネーム&字コンテ

3/26はれいなのロールアウト日≒お誕生日でした。

その日のうちにできればお誕生日記念ショートストーリーを書きたかったのですが
3/25-3/27と3日間連続で集中力をかなり使うお仕事に勤しみましたうえ、そのほかの仕事量も単純に多かったので。

連夜疲れて眠ってしまい、本日に記念ショートストーリーの執筆を持ち越すことになってしまいました。

が、集中してがんばった甲斐あり、上記の集中力使うお仕事かなりいい感じに進捗重なっているものと認識しております。

そう遠くないうちには詳細発表等あるのではないかと存じますので、なんとなくご期待いただけますと幸いです。

で。

先日までにWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』のネーム&字コンテ
第30話(全)を公開いたしましたので。

本日からは、第31話『観光列車に大切なこと』のネーム&字コンテを公開してまいります。
まずは、シーン1

日々姫と双鉄のデート……ではなく、視察からでございます。

ネーム字コンテはメンバーシップ特典記事となっておりますが、
アバンタイトル部はどなたにでも無償でお楽しみいただけますので、
もしよろしければそちらだけでもチェックいただけますと幸いです。

ということで、以下、遅れてしまっておりました、
れいなお誕生日記念ショートストーリーとなります。

タイトルは

『れいなのバースデープレゼント』

登場するレイルロオドは、もちろんれいなでございます。

どなたにも無償でお読みいただけるお話となりますので、ぜひご笑覧いただけましたら幸いです。

■れいな■


御一夜鉄道キハ07s専用レイルロオド。
御一夜に来る前には硬上鉱山鉄道で働いていた。
マスターである雛衣ポーレットが大好き。

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『れいなのバースデープレゼント』

「ロールアウト日おめでとう、れいな!」

クラッカー。

わたしはちょっぴり苦手なんだけど、
れいなが喜んでくれるから、お祝いごとには欠かさない。

「わぁい、ポーレット、おいわいありがとうございまぁす」

ふにゃふにゃな笑顔。
ほっぺをつまんでナデナデしたくなっちゃうくらいの。

「うふふっ、お祝いはまだまだあるの」

双鉄くんが作ったっていう石炭ビーフカレー。
あれにヒントをもらって――じゃじゃん!

「はあい、軽油のアイスケーキ」

「軽油のアイスケーキ!!」

れいなの瞳がきらきら輝く。
氷屋さんに無理言って冷凍庫借りた甲斐、もうこの時点で感じまくってる。

「ふわぁ。すごいですぅ! そっかぁ、目詰まり点よりずーっと低い温度まで下げて、
軽油を固まらせたんですねぇ」

「そう。で、ケーキ屋さんに頼んでカッティングとデコレーションしてもらったの」

「軽油の緑がまぁるいいくつものシャーベットになって――うふふぅ、人間さんのマスカットケーキみたいですねぇ。
とーってもかわいくて美味しそうですぅ」

「うふふっ、喜んでもらえてよかった。
ろうそくに火――は危ないから、代わりにこうして」

「わぁあ! 綺麗なお花ですねぇ」

「そしたらお歌! ♪Happy BirthDay れいな~」

れいな、かわいい。
元気に一緒にうらってくれて――

「れいな! お誕生日おめでとう!」

「わーい! 『みんながずーっと、にこにこえがおでいられますように! ふーーーーーっ』」

「わ! すごい! お見事!!」

お花屋さん、リクエスト通りばっちりギリギリの状態のを届けてくれてた。
れいなは見事に一息で、花びら全部を拭き散らす。

「えっへへぇ! これならきっと、れいなのお願いごと叶いますねぇ」

「そうね、きっと! で、はい。これがプレゼント」

「わぁあ! いたれりつくせりですよぉ。ねぇねぇ、あけてもいいですかぁ?」

「もちろん!」

れいなの指がリボンを解いて――

「わぁあ! すごい! かわいいデジタルカメラですぅ!!」

れいなにちょこちょこ貸してるカメラの、最新マイナーチェンジ版。
取り扱い説明書も見ず、さっそくあちこち弄り始めてくれる。

「ん。れいなが撮る写真、わたし、もっともっとみてみたくって」

「えっへへぇ! それならそれなら~」

(ぱしゃっ!)

「記念すべき一枚目は、ポーレットとのツーショットでぇす」

「わ、うれしい!」

「れいなもとーってもうれしいですよぉ!」

全開の笑顔を咲かせて、れいなはひょいっと椅子から下りる。

「れいな? どうしたの?」

「えっへへぇ、れいなからもバースデープレゼントあるんですぅ」

「え? わたしに? けど、わたしのお誕生日って」

「もちろん12月には、ちゃあんとお誕生日プレゼントわたすから安心してくださぁい」

「……うん。え? けど……それならこのバースデープレゼントって?」

「れいな、考えたんです。
『もしポーレットが御一夜に、れいなを引き取ってくれなかったら』って」

「あ……」

れいなの姉。硬上鉱山鉄道キハ07-1。
産業文化財的価値はむしろれいなより高い車体とレイルロオドだったけど……
いまはとっくに、廃棄解体されちゃってる。

「あの当時は、キハ07――旧帝鉄のキハ07系の廃棄車両なんて、ごろごろしてたじゃないですかぁ」

「うん」

「それに、キハ07同型機だったら、硬上よりずーっと近所の旧南颯鉄道のキハ100形……
紅ちゃんの妹ちゃんたちの、どのこだってお迎え可能だっただろうなぁっても思いますしぃ」

「うん」

「けど、ポーレットはわざわざれいなを選んでくれた。
会社との面倒な交渉も、高額な輸送費もぜぇんぶクリアして、
れいなとキハ07sを御一夜にお迎えしてくれた」

それは、れいなが最高のレイルロオドだったから。
パパとのふたりでの硬上観光――それを最高の思い出にしてくれた、
最高の笑顔のレイルロオドだったから。

「それがなければ、れいな、ロールアウト日を迎えられなく成っちゃってたって思うから」

綺麗な小箱。
れいながすっ、って、わたしに向けて差し出してくれる。

「だからこれは、ポーレットが迎えさせてくれたれいなのバースデーへの、
感謝の気持のプレゼントなんでぇす!」

「そうなんだ」

嬉しい。すごく。
れいなといっしょにいられる今が。

れいながわたしを――大好きでいてくれることが。

「ひゃうっ!」

だから、プレゼントの小箱ごと、れいなをぎゅっと抱きしめる。

「ありがと、れいな。大好き」

そうして、改めて言葉に直す。
れいながここにいてくれる――感謝の気持ちをぎゅうっとこめて。

「お誕生日、おめでとう」

;おしまい

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いかがでしょうか?

ポーレット&れいなにも今後ますます活躍して欲しい
WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』の過去話。

どなたにも無償でご確認いただける0~7話はこちらで

それ以降のまとめはメンバーシップ特典で

それぞれお読みいただけますので、よろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。

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【製品版 WEBTOON版『レヱル・ロマネスク』のご案内】

本noteでネーム連載をしております『レヱル・ロマネスク0』の完成品は、
WEBTOON版『レヱル・ロマネスク』として順次リリースされております。

よろしければこちらもぜひご覧ください。

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