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初期設定公開:木曾森林鉄道1号蒸気機関車専用レイルロオド「あさひ」

みなさんこんばんわ。レヱル・ロマネスクシリーズの原案、シリーズ構成を勤めます、進行豹です。

本日は、木曾森林鉄道1号蒸気機関車「あさひ」の初期設定を公開させていただきます。

レヱル・ロマネスクでは珍しい、非・客車牽引蒸機のレイルロオドでございますね。

客車ではない、一体何を牽いているのかと申しますと、木材です。

山奥深く、森深くで伐採された木材を積んだ長物車を幾両も幾両も牽引し、
あさひ以下、オールドウィン機の姉妹は毎日を働き続けていたのです。

そののち、作業員たちがのる車両が併結されるようになり、そこに近隣山村の住民が便乗するようになり――
といった変遷もございましたが、その運用が大きく変わることはございませんでした。

さらに時代が下り、大戦が発生しますと、石炭入手が困難になり、あさひたち姉妹のオールドウィン機は、
「木材」を代替燃料ことを試みました。

しかし、木材は一瞬にして燃えてしまううえ、火の粉を広範囲に撒き散らします。

そこに対応していくため、木曾森林鉄道の蒸気機関車たちには、あの巨大で特徴的な
「ダイヤモンド形煙突」が配備されるようになり。
また、燃料となる木材をうず高くつみあげるための枠が、増設されるようになったのです。

レヱル・ロマネスク世界でもっとも有名はオールドウィン機は、おそらくオリヴィの9号ですが。

同じ出自をもち、製造年にもわずか4年の差しかない、
オリヴィの9号と、あさひの木曾森林鉄道1号――

その差異を比較してみることは、あるいは、
「森林鉄道とはなんぞや」ということへの理解の第一歩へとつながるのかもしれません。

それはさておき、あさひです。

あさひは「子持ち」という大変強烈な特徴を持つレイルロオドで、
その育て子であるマスターとの癒やしのひとときは

『ゆめぐりASMR あさひ』 (CV.真田アサミさん)

でもご確認いただけます。

子持ち、子育て経験済みであるあさひの第一の特徴は、しかし、”母性”ではありません。

第一の特徴がなにであり、後付で発生したあさひの母性がいかに育まれたのかについてはどうぞ、以下の初期設定をご確認いただけますと幸いです。

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【あさひの初期設定】

■木曾森林鉄道鉄道1号蒸気機関車レイルロオド: あさひ

日ノ本は本州での最大規模の森林地帯――木曾。
かつてその内部には20線以上の森林鉄道群が点在し、材木運輸に八面六臂の大活躍をみせていた。

その栄光の「木曾森林鉄道」で最初に開業された緒川線の、最初に導入された――いわば、『森林鉄道機のトップナンバー』ともいえる伝説的なレイルロオドが、この「あさひ」である。

性格は真面目で仕事熱心――というか、森仕事以外のことにあまり興味がない。
森を深く愛し、森から大きく離れることをあまり好まない。
ので、町のレイルロオドなどからは「偏屈」と思われてしまいがちだが、実際にはそれなりの柔軟性ももっており、必要があれば普通に町にもでかける。
が、決して長居はせず、用事を済ませ次第でまた森近くでの暮らしへと戻っていく。

「あさひ」の名は、木曾五木――すなわち「あすなろ」「さわら」「ひのき」「ねずこ」「こうまき」の総称の愛称、五木全ての頭文字をとった「あさひねこ」から、「木曾五木全てを末永く運びつづけてほしい」との願いをこめてつけられた。

その願いが叶い続けることこそはなかったが、エアクラ隆盛→トラック輸送への転換によって森林鉄道が滅び、いまはほそぼそ「赤澤森林鉄道」としてわずか全長2.2kmの観光運用をされるのみとなっ現在でも、あさひはバリバリの現役機としての活躍をつづけている。

鉄道というより営林署の署員といった印象の服装で身をかためており、どんなに深い森の中にでもひょいひょいと踏み入っていく。
冥国機の王道からは少しはずれた濃いブラウンブロンドの髪とハシバミ色の瞳も、いかにもアウトドアが得意そうな印象を与える。

実際に体力――とくに脚力と腕力、背筋力は小型レイルロオドの中では群を抜いており、帝鉄の大型貨物機――D51やD60のレイルロオド、どころか最新貨物機関車であるDD51やDE10等にもまったく引けをとらない。

レイルロオド腕相撲コンテストが仮に開催されるなら、優勝候補の最右翼とも目されるレベルの腕っぷしの強さを誇っている。

森と森林と木材と森に住む動物たちとを熟知していて、それらの全てからの愛情をうけまくっている。
あさひが(今自分でつくったばかりの)切り株に腰をかけて休憩していると、小動物や小鳥たちが、遊んでほしそうにその近隣にあつまりはじめるし、あさひもまた休憩の時間中ずっと小動物や小鳥にかまってやり続ける。

そのように森と相思相愛の関係にあるだけに、森と生活を交ぜること(キャンプ等)は好まず、森は仕事場、生活は家で――を徹底したがる傾向にある。

暮らし向きは素朴。身の回りの品や家具等には出来得る限り木製品を使いたがるが、高級志向というわけではなく、木製品で適切なものが無い場合には、100円ショップのプラ製品とかも平気でつかう。

かしこまったり華美だったりする服装はニガテで、稼働100年記念の祝宴と林野庁長官からの表彰があったときにも、いつもどおりの制服で、羽織だけ上等の絹製のものを借りてでやりすごしてしまった。

自分は自分、他人は他人、というタイプで積極的に他者とのかかわりをもとうとはしない(森で一人もしくは仕事仲間とすごすのが好き)が、森林火災の恐ろしさを熟知しているだけに、火の扱いにだけは神経質になる。

タバコのポイ捨てなどみかけようものなら、たとえ相手が大臣であろうと、感情的にはならず冷静に、けれど絶対に注意して、適切な火の始末をさせるまで引き下がらないという一面も持つ。

木を切ることそのものが仕事であり趣味。
家の中ではナイフを使っての木工などもこのみ、細かな品でよく出来たものなどに関しては、同僚にプレゼントしたりもする。

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そんなナチュラリストのあさひが、
森林事故でなくなってしまった前マスターのこどもをひきとり、あさひなりに頑張って育て上げ――


育てあげつつあさひもまた、『おにいちゃん』に、母として、育ててもらったというわけです。

あさひとおにいちゃんのその後については前述の『ゆめぐりASMRあさひ』でご紹介済みでございますので、本日の短いお話はその前日譚。
おにいちゃんがまだ、初等部の学生だったころのおはなしといたしましょう。

タイトルは
「あさひの授業参観」

――どうぞご笑覧いただけますと幸いです。

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ぜひご参加ご検討ください。

『あさひの授業参観』

<あらすじ>

あさひの育て子である「おにいちゃん」。
授業参観があることを、遠慮してなかなか言い出せません。
なんとなれば、あさひは仕事を休むわけにはいかないからです。

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