3分で読めるレイルロオドのお話「りいこの真似っ子トレーニング」&『日本で一番売れたエッセイ』
エッセイ的な文章の作成に役立ちそうな書物――
を購入したのですが、レジュメ制作に至る前に継読を断念してしまいました。
チャールズ・ディケンスについて「文章を作っていないときは、子供を作っていた」と書いてあるのは大変おもしろく感じたのですが、
それ以外の部分がどうも……なんかこう、わたくし的には、グイグイと読み続けたいな! と思わせてくれない感じでしたのです。
この感覚を端的な言葉に落とし込むのであれば
「文体が合わない」
となるかと存じます。
かかる経験から逆にわたくしは「エッセイ的な文章にもっとも重要なのは、文体なのでは?」と考え至りました。
もしこの仮定が真であるのならば。
「日本で一番売れたエッセイの文体」を学ぶことこそが、「日本で一番受け入れられやすいエッセイの文体」を取得する大きな助けとなるはずです。
ので、日本の歴代書籍の発行部数のランキングを検索すると――
「窓際のトットちゃん」がNo.1のようです。
「窓際のトットちゃん」といえば黒柳徹子さんの自叙伝であると理解しております。
考えるに「エッセイ」とは、『その人の体験や考えを、その人の言葉で自由に綴ったもの』でございましょうので、
「自叙伝もエッセイに含まれる」と考えることに無理はなくも思えます。
ので、さくっとこちら購入し、文体の方を真似してみたいと思います。
――どのような感じになるものか、もしよろしければご期待いただけますと幸いです。
と、いうことで、本日の短いお話は『真似』で書いてみたいと思います。
真似。
されるとイヤな感じのものでございますよね。
ので、常識あるレイルロオドは「真似」をあからさまな形で行わないように感じます。
ということは「真似」をテーマに主役を張れるレイルロオドは常識を欠く面があるレイルロオド、ということになります。
というわけで今回は、りいこを主役に書いてみたいと思います。
タイトルは 「りいこの真似っ子トレーニング」
どなたにも無償でお読みいただけるお話となりますので、どうぞご笑覧いただけますと幸いです。
■りいこ
頭部鉄路5号機関車専用レイルロオド。
「虫愛ずるレイルロオド」の異名を誇る昆虫好き。
いよかん鉄道のいよとは硬い友情で結ばれている。
■いよ
いよかん鉄道甲1形1号蒸気機関車専用レイルロオド。
おっとりかわいい伊予弁話者。
頭部鉄路のりいことは硬い友情で結ばれている。
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『りいこの真似っ子トレーニング』
「ぞなもし」
って、ほんとにぞなもしいってるぞね!?
「りいこりいこ、どうしたぞなもし」
「あ、いよ――ぞなもし」
「ぞなもしじゃないぞねー」
「あ、そか。ぞね、も言う……ぞね」
「???」
りいこのマスターから、
『急にいよちゃんの真似し始めた』
『何度注意してもやめないので、話を聞いてやってほしい』
って連絡ときっぷ受け取ったきに、大慌てですっ飛んできたけんど……
「りいこ、壊れたぞね?」
「壊れてないよ――ぞなもし」
「じゃあなんでいよの真似っ子しよるんよ」
「それは――いよが可愛いから」
「!!!」
褒められた! って一瞬嬉しゅうまいあがりかけたけんど、そーじゃのーて、これ――
「じゃ、りいこはなんで、急に『かわゆーなりたい』って思うたぞね?」
「ん……」
りいこが急に口ごもる。
ってことは、正解。
りいこは真似て、『真似ぼう』としてる。
ワシの――いよの――りいこが”かわいい”って感じてくれちょる、なんぞ要素を。
「マスターの好みのタイプが、『かわいいこ』
だって聞いたから――ぞなもし」
「!!? 聞いたって、どぎゃん流れで?」
「偶然。マスターが後輩と話してるとき、とおりかかった――ぞね」
「おーおーおー」
「あ、それも真似しなきゃ。『おーおーおー』」
”好みのタイプに近づいて、マスターにもっと好かれたい”
りいこがそがい思うちょるんはもう、めちゃくちゃええことだって思うし、
全力で応援もしたい――する――けんども――
「りいこはりいこ自身のの可愛さを磨かなきゃいけんでしょお。
いよの真似っ子してもし好かれても、それじゃあまったく意味がないぞね」
「どうして? ……ぞね?」
「どうしてって……」
そがいことも理解できない。
りいこの”好かれたい”は、それほど未熟。とっても幼い。
じゃけんど、じゃからこそ、理解させてあげんと――――あ!
「りいこが一番好きな虫って、何ぞね?」
「定番すぎて恥ずかしいけど、ゲンゴロウ――ぞなもし」
「!!? ゲンゴロウってあのゲンゴロウ?
え!? そんなに人気ある昆虫ぞね? ゲンゴロウ」
「そりゃあもう。ゲンゴロウは、水生昆虫の完成形だから――ぞね」
「完っ――とと」
ここで『完成形って?』って聞くとこれ、話し終わらなくなるやつぞなもし。
やきに、一端話をきって――
「じゃあ、2番めに好きな虫は?」
「悩ましいとこだけど……ん――メスグロヒョウモンのメス、かな……もし」
!!? メス限定っていったいどういうことぞね~!
って、突っ込みたい気持ちもぐぐっと、ぐぐっと、ぐぐっと抑えて――
「じゃあ、そのメスグロヒョウモンのメス? が……
りいこに一番好かれる昆虫になろうと思って、何世代も何世代も何世代もかけて、ゲンゴロウそっくりに変化していったら」
「台無し。絶対ダメ。メスグロヒョウモンのメスがメスグロヒョウモンのメスである意味が消失――」
りいこの言葉が急にとまって、その目がこっちをみてくるきに――
ゆっくり、ふかぁく、うなずき返す。
「そう。それぞね。りいこがりいこのまま、りいこの可愛さを磨かにゃあいけん理由」
「そか、わかった。じゃ、りいこ、いよの真似っ子やめる」
「それがいいぞね。――で」
変に意識させたりとかは絶対したくないけんど、どうしてもどうしても気になっちゃうきに――
「りいこはなんで、マスターの好みに近づきたいって思うたぞね?」
「マスターの好みとぴったりになれば、いまよりもっとマスター、りいこのこと好きになってくれるでしょ?」
「!!!」
「そうしたらいまよりもっと――
りいこのお仕事、代わりにやってくれるかなって」
;おしまい
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いかがでしょうか?
いよりいこコンビの登場が果たしてあるのか!?
なWEBTOON作品『レヱル・ロマネスク』0
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