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3分で読めるレイルロオドのお話「不死鳥博士と電車姫」&WEBTOON作品 レヱル・ロマネスク0 第23話「毛利の国の電車姫」シーン1 ネーム&字コンテ

大変お待たせいたしました。
こつこつとこのnoteでネーム連載をしておりました、
WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク0』が

『WEBTOON版 レヱル・ロマネスク』として、DLsite様で掲載開始されました。

こちらネームよりもぐぐっと美しくテンポよく読みやすく仕上がっているかと存じますので、ぜひお気軽にお読みいただけましたらとても嬉しく存じます。
また、ご感想などもぜひ #レヱル・ロマネスク  で呟いていただけましたら幸いです。
もれなく拝読に伺いますので。

ということで、わたくしごとに忙殺されて飛び飛びとなってしまっておりましたネーム掲載&ネーム執筆の方も、罐の火を起こし直して本格化して参りたいと存じます。

先日までに公開いたしました
22話の全ネーム

につづきまして、本日は
第23話『毛利の国の電車姫』
のシーン1ネームから掲載してまいります


ポーレットを驚かせた電報の主は果たして!?
というところがスピーディーに明らかになってまいります。
(どころかタイトルでも明白になってしなっておりますが)

――この後の展開にもどうぞ、ご期待いただけましたら幸いです。

ということで、本日の短いお話も電車姫様について言及していきたく思います。
登場するレイルロオドは、リクエストいただいた中からで

「ひよこ」で。

タイトルは「不死鳥博士と電車姫」です。

どなたにも無料でお読みいただけるお話となりますので、ぜひご確認ください。

■ひよこ■


旧帝鉄C57 145専用レイルロオド。
不死鳥博士の異名を誇る、レイルロオド界きってのレイルロオド研究者。
電車姫とは大親友であるとの評判。

■不死鳥博士と電車姫■

ふむ?

紅葉――ああ、いや、電車姫――毛利安芸氏との交流ですかな?

初対面は……随分昔となりますな。

旺宮鉄道歴史館がまだ影も形もなかったころ――
と、いいますか、安芸氏との交流なくして、旺宮鉄道歴史館も存在していないのですよ。

……ふむ。
自分のことを語るのはいささか口はばったくありますが、な――
この不死鳥博士、現役時代からレイルロオドたちにも、レイルロオドマニアたちにも、ある程度以上しられた存在だったのですよ。

ひよこ、という名。
それが自然と呼んでしまう……いうなれば、そう、ちいちゃいこ扱い。

それは貴婦人――C57形レイルロオドにまったくふさわしくありませんからな。
なんとかしようと考え、伊達メガネをかけはじめ――
その小さな変化が小さなひよこを、不死鳥博士へと育てたのです。

いやはや、名は体を表すのもまた事実でしょうが、形が実を育てるというのもまた、事実でありますな。

「メガネをかけた」ただそれだけのことが「あのレイルロオドはインテリっぽい」「質問に答えてくれそうだ」という印象を、おそらくはレイルロオドマニアの方々に、与えてしまったのですよ。

むろん、望まれ、かつ適正範囲にあるファンサービスを行えないなどというのも、貴婦人にふさわしくない振る舞いでしょう。

ゆえに、ひよこは、水面下で必死に足をもがかせたのです。

勉強し、勉強し、勉強し――
どんな質問にも答えられるようになったか、と――思った瞬間、来るものなのです。
その錯覚が錯覚でしかないと思い知らせてくれる、グツグツにマニアックな質問が。

その繰り返しを繰り返すうち、いつしか小さなひよこはレイルロオドに関するコアな知識を有する集団の中核と目されるようになり。

そのタイミングで、でしたか――毛利安芸……人間の毛利安芸がひよこを訪ねてきたので――うむ?

ああ、失礼。
でしたな、当然のことでありますな。毛利安芸が人間である、ということは。

その人間がひよこにぶつけてきた課題も、またグツグツにマニアックなものでした。

「レイルロオドが完全に人間として振る舞い、かつ人間とみなされるためにクリアすべき課題を全てあげてほしい」――という。

いやはや……そのような課題は、全く想定もしておりませんでした。

なにせ、レイルロオド自身にためにも、人間たちのためにも、レイルロオドと人間とは一目で判別できるべきでありますからな。

鉄道営業法によるレイルロオドの保護。

誤認されることはすなわち、その盾を見失わせてしまうことと等しくありますので。

が……研究されたことが無い分野、未踏の頂へのチャレンジほど、知識欲を燃やしてくれることもありません。

ひよことその頭脳集団とは、お互いの知識を扶けあいまた戦い合わせることにより、かかる課題へのほぼ完璧と思われる解を見出したのです。

その解は毛利安芸を大いに喜ばせ――褒美とし、『神多交通記念館』が与えられ。

それはのちに発展解消し、現在の『旺宮鉄道歴史館』となっていったわけなのです。

――交流のきっかけであるならまさにそのエピソードであり。
そののちに重ねられていった……毛利安芸との、電車姫とのエピソード群は、とても語り尽くせるのものでは――ああ。

……いえ、もうひとつだけ、お伝えしておきたいエピソードがあります。
毛利の姫君。安芸様とのかけがえのない思い出です。

あの方がくださったのですよ。小さなひよこに。

「くふふっ、そちはもうひよこなどではなかろうぞ」

――特徴的な笑いとともに、口元を隠した扇子の影から。

「決して挫けず幾度であろうと高く跳ぶ――そちこそまさに、『不死鳥』じゃ!」

;おしまい

///

いかがでしょうか?

毛利安芸なくして不死鳥博士なく。
不死鳥博士なくして電車姫もなかった――そんな感じでございますね。

今後必ずひよこ出番もつくっていきたい
WEBTOON作品『レヱル・ロマネスク』0の過去話


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それぞれお読みいただけますので、よろしければどうぞご笑覧いただけますと幸いです。

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