Blooming Clover二巻を読んでみて
さて、前回は志保が倒れちゃったところまででしたね。
今回はどうなっていくのか……
一度読んでみた感想だが、
可奈……なんて心の優しい子なんだ……。
まず最初から振り返っていこう。
志保が倒れた原因は「過労と睡眠不足」だったわけだ。
倒れるほどののオーバーワーク。
一巻の志保の練習シーンでも、誰かと練習しているシーンはなかった、ってことはずっと一人で練習していたんじゃないだろうか。
睡眠不足もきっと、寝る時間を削って練習したり、動画を見返したりしていたんだろう。
もしかしたら緊張でうまく寝付けないこともあったのかもしれない。
誰にも相談することもなく、できることもなく、一人で練習していたんだろう。
この予想を裏付けるかのように回想シーンが入る。
大好きな黒猫のぬいぐるみ。
大きな父親の手。
母親の笑い声。
弟の笑い声。
それらを唐突に失い、ばらばらになる家族。
「私の世界が変わっていく」
それでも残されたものを守ろうと、頑張ってきた。
特別貧しさを感じることもない、と書かれているんだから金銭的な不安とかはなかったのだろうし、親子3人で偶に食事をすることはあったんだろう。
それでも、お金を気にせず旅行に行ったりご飯を食べたり……
そんな夢を叶えるには、バイトも出来ない中学生という身分は若すぎた。
そんな中見つけたのが――
アイドル。
家族のために。
自分のために。
よく笑う子供の頃の北沢志保を殺してまでなったもの。
「皆が平等に幸せになれるわけじゃないこの世の中で」
「私の大事な人たちだけは絶対に幸せにするため……」
志保がなったもの
アイドル。
中学生に背負わせるには、重すぎないかアイドルマスターミリオンライブよ……
なぜ自分にも他人にも厳しいのか。
なぜ弟を溺愛しているのか。
なぜあまり笑わないのか。
それは志保の過去に理由があったのか……
志保、幸せになってくれ……………
でも、そんな志保も頑張り過ぎで倒れてしまう。
頑張りすぎたがゆえに、自分はステージに立てない。
「アイドルとして立つのは矢吹さん」
「私は間違っていたのかな……」
そして可奈はプロデューサーにこう言われる。
「志保の変わりを頼んだぞ 可奈」
そりゃそうだよな……
志保はステージに立てないもんな……
可奈、頑張っt
……!?
可奈って大きな声出せるんだ……
じゃなくて、ステージに立てなかった志保の分まで頑張るっていう流れなんだと思った。
可奈が頑張ってる姿を見て、志保が可奈のことを認めてあげるみたいな……
でも可奈は志保が頑張ってるのを知っているから。
誰よりも志保が努力しているのを知っているから。
そして誰よりも志保を近くで見てきたからこそ、志保の魅力を誰よりも知っているからこそ、志保のステージが見たい。
「志保ちゃんがいつもがんばってたの見てたから」
志保のやっていたことは間違ってないんだと、可奈は教えてあげた。
プロデューサーでもなく、他のみんなでもなく。
志保に教えてもらった可奈だから。
志保を一番近くで見ていた可奈だから。
うおぉ………ァ…………(涙)
良すぎるだろ……Blooming Clover……
これで2巻の途中なの?
これからどうなっちゃうんだよ……
そして2日後。
ライブ当日。
志保は体調を整えてライブに出られることになった。
とはいえ、病み上がり。
ステージに立っても体が思うように動かない。
自分のパフォーマンスを悔しく思う志保に、星梨花が近づき客席の後ろを指差す。
可奈が、応援してる。
…………可奈?
志保「矢吹さん!?」
読んでる自分「可奈!?」
可奈の夢は、ステージで踊りたいという可奈の夢は叶わなかったのに、志保の応援をあんなに一生懸命に……
すごい、本当に凄い。
可奈は、アイドルっていうのが誰かを応援することだってことを、行動で示してるんじゃないかなって。それはステージに立ってても、そうじゃなくても。客席から志保を応援することも。ステージからお客さんを応援することもできる。
可奈はどこにいても誰かを応援できる。これが可奈の、本当にいいところなんだ…。
他人のことをあんなに一生懸命に応援できるんだもんな…
可奈、いい子すぎる……
その頑張りがみんなの心を動かして、EDを志保と歌うことになったんだな……
可奈が頑張ってるいることをみんな知ってたし、みんなも可奈に歌って欲しいって思ってた。
可奈が、アイドルに真摯に向き合うようになって、みんながそれを認めたから。
自分のことだけじゃなくて、誰よりも友達思いな可奈だから。
最高なんですけど?
これでまだ2巻の半分しか読んでないって本当ですか?
アニメ1クール見終わったくらいの満足感があるんですけど……
そしてデビューライブが終わり2巻の後半では、白石紬と桜守歌織という新しいアイドルが加入し、可奈や志保たちはCloverというユニットを組んで次のライブを目指すことになる。
次のライブではTSV、ダブルエース、CLOVERという3つのユニットが組まれた。
シグナル、つまりミリシタでいうイチポムというか、STRAWBERRY POP MOONが先にデビューしていて、それに続く形でユニットデビューすることになっていた。
この世界でもシグナルはかなり勢いが出てきてるユニットらしく評判も上々だという。
TVにも出るようになった、こんなに凄いユニットに続いていけるのだろうか…
リーダーに選ばれた奈緒も琴葉も志保も緊張が走る…
そりゃそうだよな、急に1ヶ月後にデビューライブとか言われて気にしないほうが難しい。
あまり思い詰めないで行k
可奈「cloverは4人で1つ♪ファイトォ〜♪」
可奈「作詞作曲矢吹可奈「Cloverのうた」だよ!」
志保「矢吹さん なんでそんな浮かれてるの? ライブ 不安じゃないの?」
可奈「ちょっと怖いけど みんなといっしょにがんばれば きっと大丈夫!…かなって」
その言葉にみんなの緊張が解ける。
めぐエレは琴葉を元気付けるように言葉をかけるし、美奈子は奈緒を支えるよと声をかけ始める。
歌織「みんなの不安を打ち消して笑顔に変える歌でした 私もあんな風に歌いたいな」
まだ可奈のなりたいアイドル像は固まってないけど、可奈の振る舞いや歌はみんなの心を動かしてる。
まだ可奈はそのことに気がついてないんだろう、自分が持つ歌の魅力に。
いつか自分の強みを見つけたとき、自分のなりたいアイドルを見つけたとき。
アイドル「矢吹可奈」は今よりもっと大きく羽ばたくんだろう。
その時、可奈はどんな歌を歌ってくれるのかな…
等身大な自分のまま誰かを励まし続けてるのかな…
可奈……
そして最後にうみみがCloverに入った理由が少し明かされる。
うみみはみんなより少しお姉ちゃんだから、みんなを引っ張って欲しいと。
確かにうみみは自分のお姉ちゃんに憧れてたんじゃなかったっけ…
そんな憧れの存在になれるようにきっとうみみも頑張るんだろうな…
可奈はみんなでステージに立つため。
志保は大事な人の笑顔を守るため。
星梨花は新しい景色を見るため。
海美は憧れの存在に近づくため。
それぞれの夢を目指して四人は歩き始める。
第2巻、完。
いやーすごい話だ。
毎巻言ってて申し訳ないけど、矢吹可奈ってすごいアイドルなんだな…
ミリシタでもコミュいくつか読んだだけで、そんなに深堀り出来てないのは分かってたけど…
歌が好きっていうプロフィールだけじゃ、こんなにみんなに元気を与えられるアイドルだってこと、分からないもんな…
きっと読み進めていくうちに、今じゃ予想もつかないようなみんなの魅力に出会っていくんだろうな…
期待してるぜ、ミリオンBC…!
さて、今回も本編とはあんまり関係ない好きなシーンだけ書いて締めようと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
こいつの文章悪くないやんってなったら、次の感想も読んでいただければ嬉しいです。
ノシ
・可奈の練習を見てる奈緒(BC2巻,38p)
ショートパンツの練習着の奈緒、まじでかっこいいんですけど……
サッカーウェアっぽいしもしかして兄貴の服借りてきたやつだったりする?
腰に手を当ててる奈緒、女子サッカー部って感じでかっこよすぎる……
・美奈子の焼きそばを食べる奈緒(BC2巻,39p)
ここの奈緒が焼きそば食べてるシーン、つまりこういうことでしょ?
美奈子が焼きそば作ってきたけど、可奈がもう少し頑張ってから食べます!って言ったシーン。
つまり、このままだとみんな可奈に遠慮して焼きそば食べない感じになりそうじゃないですか?(以下妄想)
それじゃ焼きそば冷めちゃう、でも美奈子がせっかく作ってきてくれた焼きそばなのに…
でも奈緒が最初に食べれば、美奈子のあつあつな焼きそばを、食べたい人は食べる雰囲気になるわけですよ
だから真っ先に奈緒は美奈子の焼きそばを食べてるんじゃない?って
美奈子の焼きそばが冷める前に食べれるように。
なんていうかまとめると、美奈子にも気を使って焼きそば食べてるんじゃないかって思ってたってことです。
まぁ奈緒のことだから、ただ焼きそば食べたかっただけのような気もするんですけど。
(読み返してみるとほぼ妄想ですね、これ)
・可奈のことを気にかけるまつり(BC1巻,53p)
まつりが可奈に「私のこと私より考えてくれて ありがとうございます」って言われたあとの、この表情よ……
そんなこと言わなくていいのに、
本当に悔しいのは自分なはずなのに、気丈に笑ってるなんて、
心配というか、心が締め付けられるような……
そんな表情を一コマで本当によく表してる。
こういうふとした表情、アイドルたちの思いが少し透けて見えて、好きだ…
・可奈に歌ってほしいという決意を見せるまつり(BC2巻,63-65p)
まつりの芯の強さが見えるシーン。
まつりにとってライブはお祭り。
お祭りの最後はみんな笑顔で終わらないとダメ。
笑顔で終わった方がいいとか、笑顔になってほしいとかじゃなくて、「みんな笑顔で終わらないとダメ」と断言するまつり。
自分の考えをしっかり持っていて、それを主張できる強さ。
これこそが徳川まつりの真髄か。
夢を見るだけでなく、夢を実現させる行動力と考えを持つアイドル、徳川まつり。
その一端が見える良いシーン。
・服を直して貰った環(BC2巻,133p)
環の屈託のない笑顔がいい、ただそれだけ。
ただ、この満面の笑顔に救われる……
・ユニットに選ばれなかったメンバーを見て、プロデューサーに声をかける茜ちゃん(BC2巻,152p)
これ、凄いよ……
だって茜ちゃんは自分が選ばれない悲しさで動いたんじゃないんだよ?
もちろん悲しいんだけど、このままだと周りの雰囲気がもっと悪くなることを一瞬で察知して、なおかつ場の空気を和ませがらプロデューサーに説明を求めた。
これ、プロデューサーはその後個別で説明するつもりだったのかもしれないけど、絶対こっちの方が雰囲気が良くなる。
ドキ……
っていう茜ちゃんの思いから察するに、多分沈んだ雰囲気とか敏感に感じ取れる子なんだろうね
いずれにせよ、プロデューサーにとってはありがたい振りだったことは間違いないと思う。
きっとこういう気遣いがこれからもあるんだろうな…
以上、3ヶ月くらい書くのを放置してたのをようやく終わらせました。最終巻発売までに間に合うかな……
ともあれここまで読んでいただきありがとうございました。
このノートの読者とミリオンスターズに最大限の謝辞を。
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