Blue & Greyきみの瞳に映る色
2020年は世界中の誰もがこんな一年になるなんて想像すらしてなかった忘れられない年になった。
街ゆく人達がマスクをしている異様とも思える日常がそこにあって、楽しみにしていた旅行やコンサート、映画や舞台も続々と中止に。
大切な家族や友人、恋人とまたすぐ会えると思い“またね”と最後に挨拶を交わして以来、いつから会えてないんだろう。
そんな2020年の11月20日に彼等のアルバムBEがリリースされた。
全曲の作詞・作曲はもちろん、分野に分かれてPM(Project Manager)を決め、アルバムの方向性を定める企画段階からコンセプト、構成などアルバムの全般に積極的に参加した。コンセプトフォト、アルバムのジャケットと写真、MVなどのビジュアル作業まで、何一つBTSが手が届いていないところがない。最初から最後まで、メンバーの強い協業で完成されたアルバムだ。
(※公式サイトより)
そのアルバムの一曲目にあたる“Life Goes On”
今回のアルバムのリード曲ともいえるこの曲は2020年、変わってしまったこの世界の苦しさや生きづらさを伝えながら、それでも続いて行く人生を歩まなければいけない私達にそっと手を差し伸べてくれるような優しい曲だ。
歌詞の途中に出てくる“幸い僕たちの絆は今もなお変わらないまま”ここ個人的にむちゃくちゃ好きです(ゆんぎさんパートなのもめちゃくちゃ良い)
後半で皆んなが寝てるシーンでジンくんだけが起きてて目を閉じてモノクロ画面にジンくんキョロキョロからの引きで全員ドーンのあのパート。自分でもよく分からないけどめちゃくちゃあのシーン泣ける。何回見てもあそこで何回でも泣ける。
どうゆう意図でジンくんになったかは分からないけど、あのシーンは他の誰でもなくジンくんであるべきだと妙に納得した。
ジンくんって長男だけど、良い意味で長男らしくないとゆうか、マンネ達と一緒にふざけたりもたくさんするし、おやじギャグを自分で言って自分が一番笑ってる姿なんかはあまりにも無邪気で、かと思えば持ち前のWWHを全面に押し出してきたりもするし、自分で言っておきながら耳まで真っ赤になる姿は愛おしさしかない。
(ジンくん。あなたは間違いなく世界中が認めるワールドワイドハンサムだよ)
いつもは前に前に出てくるようなタイプではないけど、ここぞって時いつも矢面にスッと出てくるのがジンくんだ。弟達を守るため、皆んなの笑顔のため。ジンくんが前に言ってた“相手を笑わせて自分自身を笑わせる”って言葉を聞いた時になんだかすごく胸の奥がギュッと締め付けられるような感覚になった。
私が今まで見てきたジンくんは笑ってたかな?
“自分の悲しい感情はファン達と共有したくない。いつもいい姿だけを見せたい”とジンくんが言った時、彼はどんな気持ちでそれを話してくれてその言葉にはどんな思いが込められてたんだろう。
いつも笑ってたはずの彼は誰よりも孤独と不安の中にいて、唯一自分の弱さを出すことを許せる音楽を通してそれを私たちにそっと教えてくれた。
もしかしたらそれが彼なりの強がりで、精一杯のワガママだったのかもしれない。
けど、こっちが勝手に色々と想像したところできっと本人に“違うよ〜ひゃっひゃっ”って笑われるだろう。
たくさんの祝福を受ける事に自分が相応しいのかと素直に喜べず不安を感じていた彼が、自分は祝福を受けるに相応しい人間なのだと自分自身を認めてあげられますように。
たくさんの祝福を届けたいのにもしかするとそれは私達の一種の自己満足でしかないのだとすると、なんて無力なんだろうと思い知らされる。
それでも、防弾少年団のBTSのJINとして、1人の男の子キムソクジンとして、誰よりも愛情深いあなたが誰よりも一番に笑えますように。
そしてアルバムの三曲目にあるのが今回1番楽しみにしてたテヒョンさんが作詞作曲に携わった曲。
「Blue & Grey」だ。
※動画お借りしました
1番初めにこの曲を聞いた時、正直すぐには2回目を聞けなかった。とゆうのもあまりにもテヒョンさんが囁くように、語りかけるように、寂しそうに歌っている気がしたから。
大好きなテヒョンさんの声なのに、なんだかすごく胸が苦しくなった。
韓国語が分からない私でもメロディーとそれにのる声色がアルバムに入っている他の曲のように希望や明るい明日を描くようなイメージを描いてないことは分かった。
歌詞の最後のほうにある“遠い未来、僕が笑えるようになったら話すね、あんなことがあったんだよって”この話をテヒョンさんがしてくれる未来はいつだろうか。今回のように歌に乗せてその時の話をしてくれるのかな?もしかするとその遠い未来はずっとずっと遠くて私達には来ることのない、いつかなのだろうか。
Weverseの2020年BEアルバムインタビュー記事でテヒョンさんはこう話していた。
「Blue & Grey」は、一番つらかった時に作った曲です。本当にこの仕事を続けるべきかどうかと悩んだほどの時期でした。仕事を楽しむこともなかなかできず、これから進む道も無意味に見えたんです。トンネルに入ったのに、出口が見えないような。どこに向かったらいいか、先行きが見えなかったという表現が近いかも知れません。
誰かが落ち込んでいる時、どうしたらいいか分からない人に「頑張って」と言うより、「最近、落ち込んでいるね」、「最近、頑張ってと言われても、頑張れない状況なんだね」と言ってあげた方がいいじゃないですか。「Blue & Grey」も同じです。「いま落ち込んでるよね、僕もそうなんだ、僕たち一緒だね」、「僕が今、君の気持ちを話してみようか。君は今、幸せになりたいんだよね。目まぐるしい中、何かが波のようにずっと押し寄せてきてるんだよね」といったことを伝えたかったです。
このインタビューの答えにキムテヒョンがぎゅっと詰まってる。いつだって「頑張って」の言葉を独り歩きにさせず、一緒の目線で一緒の歩幅で歩こうとしてくれるのがテヒョンさんだ。
私達が想像する以上に胸を痛めるような言葉を今まで数え切れないぐらい耳にしたこともあっただろうし、朝起きる時に目を開きたくない日もあったはず。大好きな歌を歌いたくなかった日も、みんなと踊りたくなくて1人でぼーっとしていた日もあったかもしれない。それでもここまでずっと私達の目の前に姿を見せてくれた。
たくさん傷ついた彼はどこまでも強くて優しい。
テヒョンさん自身がきっととっても繊細な分、自分が感じた痛みがあれば同じ痛みを他の人が感じる事のないようありったけの愛と優しさでぎゅっと包み込んでくれる。
2019年のMAGIC SHOPで言ったこの言葉。
僕は自分自身に“今幸せだ”とたくさん言い聞かせてます。幸せだと言ってあげないと幸せな瞬間がすぐ終わってしまいそうだから。
僕は幸せな人になりたいみたいです。
この言葉を聞いた時からテヒョンさんを見るたびに“今幸せかな。幸せだといいな”と思うように、願うようになった。もちろんそんなの私1人が願ったところでどうにもならないが、世界でいちばん大好きなきみの幸せを願わずにはいられない。
そして先日BE Essential Edition 発売を記念したプロモーションでVideo Call ver.のメッセージ動画が上がった。
アミとても感謝しています。
お陰で僕は幸せな人になれました☺︎
BTS🖤ARMY
We Purple U
直筆のメッセージと一緒に。そこにははっきりとテヒョンさんの字で“僕は幸せな人になれました”と書いてあった。2019年からの答え合わせがやっとできたような気がして、たった数分のこの動画を何度も見て何度も確かめた。
“テヒョンさん、幸せな人になれたんだね”
その幸せの中に私達ARMYの存在が少しでも存在したのなら、推しの幸せの一部になれたことめちゃくちゃ幸せじゃん。
テヒョンさんの事はもちろん大好きで大好きで堪らないけれど、テヒョンさんが私の人生のすべてではないし、そうなってはいけないと思う(あくまで私の場合の話です)
だからテヒョンさんが幸せな人になったのなら、私も私自身の人生に幸せを見つけていかなければならない。あくまでその幸せの中の1つがテヒョンさんの存在なだけだから。
本当はここで終わろうとしていたのだけれど、
とんでもないことが起こった。
2月24日にMTVでBlue & Greyが歌唱された。
その日は仕事だった為、休憩中に見ようと軽い気持ちで携帯を開いたら最初のイントロが流れた一瞬で目の前がぼやけた。身の危険を察した。
休憩中にそれ以上見るのは無理だった。
だって、そこに映っている映像は私が想像していたBlue & Greyではなかったから。
初めてこの曲を聴いた時から、インタビュー記事を読んでからもこの曲に対するイメージは私の中で夜明け前の静まり返った薄暗いグレーの世界が広がっていて、誰の姿も見えず深い深い海の底にあるブルーのような場所にテヒョンさんがたった1人でいるイメージだったから。
けど、画面に映し出された映像を見て驚いた。無数の柔らかい光の中に包まれるようにテヒョンさんが立っていたから。その光景があまりにも美しくて“あぁ、もし天国や天使が実在するとしたならきっとこうゆう場所なんだろうな”そんな事を思ってしまうほど本当にその空間は美しかった。
そして同じ日にジョングクとゆんぎさんがセルカをTwitterに上げてくれた。
ジョングクの鮮やかな宝石のようなBlue
ゆんぎさんが着る優しくて柔らかなGrey
そこにはBlueとGreyが並んでた
ジョングクの髪色に関しては本当にBlueに染めたのかカメラの加工の関係でそう見えるのか分からないけど、テヒョンさんの目に映るBlueとGreyを2人がそっと教えてくれたような気もした。
初めて耳だけで聴いたBlue & Greyが“過去”なら
今回、目で見たBlue & Greyが“現在”で
2つが合わさって明るい“未来”が見えた気がした
2020年は確かに大変な年でもあったけど、もしかするとそうでなければBEにも出会えず、ましてやBlue&Greyの曲がアルバムに収録される事もなかったかもしれない。(めちゃくちゃアップテンポな曲とかゴリゴリのダンスナンバーとかが収録されたアルバムとか。それはそれでいい。←結局)
こんな年だからBEが必要で、出会えたって考えると良くない事ばかりじゃなかったよね2020年。
もし近い未来にBlue & Greyを直接聞ける時がくるとしたら、その時はこっそり教えてね。
“ねぇ、テヒョンさん
きみの瞳にはどんな色が映ってる?”
※個人的な思いや解釈等も含まれてますが、見てくださったあなたと一緒の好きが少しでも見つかると嬉しいです。
最後まで読んで下さりありがとうございました。