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2021.4.27 札幌市・秋元市長はテレビで何を語ったか その2

前編

その他、各局ごとの視聴者・出演者と専門家からの質問と議論

HBCには専門家として札幌医科大学 當瀨規嗣教授が出演。
HTBには専門家として札幌医科大学 横田伸一教授、北海道医療大学 塚元容子教授が出演。
それぞれ、市長とディスカッションをした。
HTBではオクラホマ河野真也さんも「率直に」と前置きして非常に鋭い質問を投げかけていた。
また、各局とも視聴者からの質問を募集し、市長にぶつけた。

メッセージをどう伝えるか

--今、首都圏や関西圏で緊急事態宣言が出されてニュースになっている。北海道と札幌の現状、あまり全国に伝わっていないのでは?観光客・全国の皆さんにアピールすることはお考えですか?(STV)

市長:緊急事態宣言が出されているエリアがあるということは、全国的に感染が拡大しているということでもある。今、県を跨いでの移動はできるだけ避けていただきたい、というのが基本的な流れ。北海道においても県を跨いでの移動は自粛していただくことを呼びかけていきたい。

「まん延防止措置」という看板は本質ではないが、特に道外向けのメッセージとしては必要なのではないかと思う。

HTB視聴者(札幌市37歳女性)からの質問:
キャンプや登山、BBQもダメなど もっと具体的に言わないと伝わらないと思うので もっと具体的に伝えてほしいです
-- こういう声もたくさんお寄せいただいている

市長:今回ご理解いただきたいのは、非常に札幌は厳しい状況で、緊急事態宣言直前ということになっている。今回は、本当に必要なこと以外外出を自粛していただきたい。近くに散歩をするとか、日用品の買い物とか、それ以外の外出はこの2週間は是非、控えていただきたいというのが直接的なお願いです。

--オクラホマ河野:いち市民として思っていることですけど、僕、生活していて、強い措置が皆さんに伝わっていない感じがすごくしていて、今回皆さんに周知してもらうために、しっかりできているという感じしますか?

市長:医療体制の逼迫、病床が空いている・相手いない、なかなか一般の方に伝わらないと実感している。特に重症化しやすい、酸素濃度が低くて入院治療が必要な方が非常に多い状況。このままでは他の病気で入院・手術をする方にも影響が出てしまう。身近なことと思ってもらうよう、私どももしっかり伝えていかないといけない。

河野:その点、イチオシ!をご覧になられている方はずっとわかって下さっているかなと思いますけど、申し訳ないけど視聴率が100%ではないじゃないですか。たとえばテレビ見ない層もいる中で、うちの子が今小学生ですけど、何かあったとき小学校から一斉メールが届くようになっている。今までより強い措置を出したときに、そういった学校ごとにメールを送ってもらうとか、経済団体に会社に周知してもらうとか、細かく周知してもらうことをしないと、皆さん慣れてきて自分から情報拾いに行かないとも思う。対策を周知するためにこうしたいというのあはりますか?

市長:経済界には、会員企業さんに周知するようお願いしている。今、学校でも低学年のこどもたちにも感染が広がっている。今は休校措置をとっていないけど、今後そういうことになるかもしれないということも含めて、学校を通じてお知らせするとか、色々なチャンネルを使ってお知らせして行きたい若い人たちにも例えばSNSを使って出しているけど、うまく伝わっていないというのが非常に悩み。

部活の中止と教育機会の確保について

HBC視聴者(40代)からの質問:
なぜ突然、部活動の休止が上がったのでしょうか。息子は部活動が休止になり、大会も始まるところだったので落ち込んでいます。部活動が休止となったいきさつを知りたいです。

市長:一生懸命部活動をされている方、4月に入って新入生も入ってくる。その中で部活動の休止をお願いするのは本当に心苦しい。
中学校高校の部活動での感染拡大が3月以降非常に増えている。どうしてもマスクを外して活動するし、更衣室とか、そういったところで感染が広がっている。
去年のように学校全体を休校にすることはできないので、まずは感染リスクの高い部活動をしばらく停止していただこうということ。

當瀨教授:従来株の頃から、学校特に高校で部活を中心にしたクラスターが出ている。毎月10箇所ずつぐらい出ていた。それが変異株でさらに強力に出る恐れが非常に高く、この処置はやむを得ないと思う。

-- ね、大会前で頑張っていたお子さんもきっといらっしゃるのかなと、テレビ見ている方もいらっしゃるかもしれませんけれども…これ、市長のせいではないんですけども… でも、そういうお子さんもいますよね

市長:大会があって、学校によって部活を休止しないという判断もあり得る。
-- 内容によっては、感染対策をバッチリやればということも
市長:基本的には今部活を停止していただく。目先に大会があってそこに向けて、ということであれば学校によって判断する。

HTBのスタジオから横田教授:
私は変異株が出ていた時から危惧していたことがある。10代以下でも感染者が多い。学校での拡大が懸念される。そういう意味では休校措置も考えていただかないといけないと思う。どういったタイミングで手を打つのか。あるいは初等教育における遠隔授業のあり方、どういったお考えなのか。

市長:昨年は一斉休校にした。色々な教育機会を失うという非常に大きな影響があった。できるだけ教育機会を失うことなく進めて行きたい。今回、部活で感染が多いということがあり、そこから止める…大会を目前として練習している子どもたちには非常に申し訳なく思いますけれども、教育機会を残しながら、ということです。ただ、感染状況がさらに拡大すれば、休校についても踏み切らざるを得ない状況が出てくる恐れもある。

ここで市長は、直前に出演したHBCでのやりとりを踏まえて、子どもたちに申し訳ないという思いを滲ませた。

今後の対策について

HTBのスタジオから塚元教授:
私が危惧しているのは医療機関の逼迫。今日でベッドの占有率が8割近く。
11月の時点での感染者に対しての感覚で、感染者がこれぐらいだからこれぐらい、と危機感をみなさん持ってらっしゃるかもしれない。
感染者は今日は75人だが、それ以上にベッドが占有されているということを皆さん知らないかもしれないと思うんです。
と同時に、やはり医療機関でのワクチン接種が思っているほど進んでいないのが現状。
病院とか高齢者施設でクラスターが出てしまった。職員や新しい入所者へのPCR検査についてはどうなっているのか。

市長:(第3波では)高齢者施設や療養型の病院でクラスターが出てしまったので、予防的なPCR検査を札幌市では行っている。ワクチンは、今の見込みだと5月中には医療従事者のワクチン接種がほぼ終えられる。今はコロナ患者を受けている病院、ワクチン接種を担当する病院から優先的にやっているが、5月には終わる。

塚元教授:もう1点。今週も先週と同じような感染状況だと、札幌市だけで200人近く出るのではないかと危惧している。
まん延防止措置という話もあるが、もう緊急事態宣言並に道全体としてなると考えると、感染対策的には感染者が増えたときに強い対策をとるべきで、まん延防止ではなく緊急事態宣言を出してからまん延防止にステップダウンする方が、ダラダラと続けるより良いと思うが、市長はどう考えているか。

市長:今回の対策をとるときに、北海道とは、先生がおっしゃられたように、かなり強いお願いをしていかないといけない、夜間だけでなく昼間の人流も含めて強い措置を考えて、それをできるだけ短くしていく、ということだと思っている。
よく「まん延防止」を申請しないのか、という話があるが、それを視野に入れながら、今回はほぼまん延防止重点措置と同じような形の、外出自粛や時短要請をお願いした。これがさらに増えるとなれば、緊急事態目前ということで今後の対策を考えないといけない。

HBCのキャスターから:
-- 今年も去年に続き残念ながら静かなGWを呼び掛けられると思うけど、感染者数の多くが札幌市という現状を考えると、これまでの札幌市の感染対策を振り返って、これでよかったのか、もう少し強くやっておけばよかったかな、と考えるところはありますか?

市長:去年の4月の一つの反省は、3月4月に人の移動が増えてくる。→(今年の)3月も、条件付きではあるが外出自粛のお願いをしてきた。
去年11月に入ってからは飲食店の感染が増えたということで、ピンポイントで時短要請のお願いをしてきた。
今年も3月4月の対策を考えていたけど、3月の変異株の感染スピードが、我々が去年学習したことを超えてしまっている。

ワクチンについての突っ込んだやりとり

HBCのスタジオにて
-- ワクチン接種、もちろん国のマターでもあるが、一般の札幌市民が受けられる見通しは?

市長:5月の連休明けに高齢者向けのワクチンが本格化していく。今の供給量から行くと、一般の方には8月以降にならざるを得ない。

-- 感染拡大を防ぐという観点からは、札幌市だけでないが、人口の多いところから重点的に接種していくという考え方はないものでしょうか。

市長:今、それぞれの自治体の体制に応じて国に数を要求する仕組みになっている。しかし、なかなか申請した数だけ来ないというのが実態。できるだけ多く打ってもらえるように体制を作っている。まずは多く供給をしてほしい。

-- 札幌市だけの力では無理な部分あるのは分かっているんですが…今は医療者や高齢者が優先だけど、話に出ていた変異株は高齢者だけでなく誰もがリスクが高い。そうすると、集団生活している人を優先するなど、札幌市の判断でフレキシブルに優先順位をつけるとか、どうでしょう。

市長:はい、例えば高齢者施設であれば入所者からということだが、従業員からうつしてしまうこともあるから、従業員の若い方も一緒に接種することにしている。医療機関でもワクチン接種をする先生のところには早くワクチンを送って接種していただく。このような形で、できるだけ札幌市に配送されるワクチンを効率よく使っていくことにしている。

當瀨教授:今、医療関係にワクチンはきてはいるけど、非常に数が少なくて、私の大学(札幌医大)も全員の接種は終了していない。政府が言う通りに供給されないのではというぐらい心配している。GW明けに大量に来ると聞いてはいるけど、見通しどうなんでしょう。

市長:先生がおっしゃるように、連休明けに供給量増えると示されている。札幌市でも5月下旬から75歳以上の方への接種を始められるのではないかということで準備を進めている。

-- どれだけの数がいっぺんに来るか分からない。もしいっぺんに来てしまったらどうするか、注射をするスタッフの体制、場所、移動手段のスタンバイもされている?

市長:ある程度まとまった数で、凸凹がないようにワクチンを供給してほしいということで具体的な数字を要請しています。

噛み合っていなかったのが残念。
質問の意図は、従来の「医療従事者→高齢者→若者」の順にとらわれず、流行を効率的に阻止するための順番を検討してはどうか、という提言だった。
例えば、「東京や大阪や札幌などの大都市→地方」「繁華街や寮→その他」のような、「震源地→周辺部」へという順番である。
もちろん札幌市だけの判断ではできないし、現行の枠組みからはみ出した意図だったため、会話によるコミュニケーションでは意図が伝わらなかったのかもしれない。

オリンピックのマラソンプレ大会

STVのスタジオから:
ゴールデンウイークにオリンピックのプレマラソンが開かれる。一般出演はないがエリートマラソンはある。どうしても多少は人の出はあると思うし、そもそもの大会の感染対策はどうお考えですか。

市長:今回は本番に向けての運営テストという位置付け。受け入れ、感染対策、交通規制を本番と同じ状態で運営テストを行うことが目的。観戦は自粛していただき、テレビで見ていただきたい。非常にいい季節ですし現場で見たいという方も多いと思うけど、ぜひご自宅でテレビやラジオで観戦を。

HTBでは「市民の方から一番多く寄せられたのは、オリンピックに関する問題です」と前置きして視聴者の声を紹介。

HTB視聴者(札幌市45歳女性)から:
市民に外出自粛、部活動休止を要請して、5月5日にマラソンテスト大会。
この矛盾を市民にどう説明できますか。
-- 疑問を持っている方が市長、本当に多くいらっしゃいます。

市長:はい、多くいらっしゃると思います。このマラソンのテスト大会の意義を少し話をさせていただきたいと思います。
本番と同じような状況で、選手や関係者の受け入れ、交通規制などの手順を確認するための運営テストです。
これから交通規制等もあるので、日程を変えることができないので行わせていただきます、という状況です。
普通の会場だと無観客でこういうことができるのですが、マラソンだとどうしても沿道に人が出てしまいますので、そこが矛盾に感じるんじゃないかなと思っているんですけれども、今回は外に出ないでくださいとお願いしていますので、本来だと沿道で応援していただきたいというのは山々なんですけれども、テレビやラジオでも中継されますので、ぜひ自宅でテレビ観戦等で応援していただきたいと思います。
どうしても出る方もいらっしゃる、スタート地点やゴール地点では規制をさせていただくということになろうかと思います。

オクラホマ河野:すいません、率直な質問なんですけど、これ、みなさんが思われるのって、オリンピックができないだろうと思っている人が多いからこう思われるんだなと思うんですが、率直に市長、オリンピックができる、できない、どう思われていますか?

めっちゃ答えにくい質問!それ聞くんだ!!

市長:はい、いろいろな議論ご意見があろうかと思います。今は、安全に大会ができるかどうか、組織委員会で議論をしています。その結論が出ていない状況の中で、やる前提での議論を検討している。そこで準備はやらざるを得ないということです。

-- あの、市長、立場上とても答えにくいかもしれませんけど、現在の変異ウイルスが蔓延しつつある状況で、正直不安はありますか? この状況でオリンピックを迎えるかもしれないと考えますと。

市長:いろんな感染対策、水際対策も含めてきちっと安全な大会ということを市民・国民の皆さんに理解いただけるような対策を示せるかどうか、ここが重要でないかなと思う。

-- 横田先生に伺いたいんですけれども、専門家の立場から不安は正直ありますか?

横田教授:非常に不安です。海外から人が入ってくるわけです。色々な変異株があちらこちらから出てきている状況で、感染対策をさらに慎重にやらないといけないのは当然である。

市長:皆さん不安に感じていらっしゃると思う。こういうやり方であれば、と納得いただけるものを提示できるかどうかが、ここ重要だと思う。

-- 塚元先生、やっぱり具体策が全てにおいて必要だと思うんですけども、テスト大会における対策、何が必要でしょうか。

塚元教授:テスト大会に関しては、これは私の意見じゃないんですが…私も出る予定だったんですが一般市民は取りやめになったということで非常に残念ですが、テスト大会で重要なのは、選手の感染対策というよりは、ボランティアや警備の人たち、その周辺の感染対策。ボランティアの人たちもかなり多く入ると聞いているので、そのあたりのシミュレーションができればいいと思います。
私はオリンピックに関しては不安とか、不安じゃないとかではなくて、1918年のスペイン風邪と今は違うんだと、人間の叡智を結集して対策を立ててできるんだと、前向きにやっていければなと思う。

-- そういう意味では、何でもかんでも中止にするのではなく強い覚悟を持ってオリンピックに臨まないといけないと思う。その覚悟は、開催都市としての覚悟はいかがでしょうか。

市長:まずは感染対策をしっかりとるということ。今塚元先生がおっしゃったように、ボランティアや警備、関係者の方も、2-3週間前からの健康観察を毎日記録をして、登録をしている。例えば1週間前に何らかの症状があった方はご遠慮いただくとか、いうことも含めて今回のシミュレーションをしている。

市有施設のキャンセル料

HTB視聴者(札幌市65歳女性)から:
サークルで区民センターを利用しています。特別対策期間中の活動を中止したのですが、施設の利用はできるので使用料は返金でいないと言われました。行政からの要請に従ったのに矛盾を感じます。

-- 矛盾という指摘がありました。市長、どうお考えになりますか?

市長:はい、具体的な形は分かりませんけれども、多分「ある時間帯を使わないでください」というお願いをしていないので料金がかかるという話かもしれないが、結論から言えばお返しすることになろうと思う。
市から各センターの指定管理者に「期間中に自主的に使用を取りやめた場合は返金してください」と改めて通知したい。

-- この女性もちょっと安心したかもしれないですね。GOTOトラベルのキャンセル料問題なんかもありました。キャンセル料、気になるところですね。

街の声

STVとHTBは街頭から中継して市長に声を届けた。
回答の内容は重複しているが、飲食店の大変さがひしひしと伝わってくる中でのリアルなやりとりだった。
STVではすすきののスナックから中継。

ママ:すすきのの人出が少なくなっている。スナックにとって重要なサラリーマン層の足が止まってしまい危機感がある。

市長:非常に長い期間影響が出てしまっている。とりわけ働く世代の方々の足が遠のいてしまっていると思う。今回の措置も人と人の接触をできるだけ減らすお願いをしている。

ママ:スナックは8時オープンのところが多い。この要請内容ではほぼ休業に近い。時短要請が夜9時になった理由、休業要請でない理由は何か?

市長:今までは「感染対策をとって注意して営業してください」とお願いしてきた。今回は変異株の感染スピードが非常に早いため、「人と人との接触機会を減らす」お願いをしている。深夜帯に限らず、接触機会を減らすお願いをする。
休業要請でない理由だが、「まん延防止措置」でも休業要請はできないため、特別対策もそれに準じている。

ママ:「緊急事態宣言」ではないということですね?

市長:緊急事態宣言ではない。だが、感染が抑えられなければ緊急事態宣言もお願いする状況が、出てこないとも限らない。なんとかここで抑えていきたい。

ママ:すすきのへの足が止まってしまっている。すすきののイメージがすごくダウンしている。すすきのへ行くのが怖い。コロナになるんじゃないか。36線は三途の川とまで言われるようになってしまっている。行政として、このイメージをクリーンナップする、挽回する施策や算段は考えているか?

市長:現状は感染拡大を抑えるお願いをしているが、すすきのの風評被害を払拭しないといけない。安全な街であると訴えていかないといけない。これまで、地域の皆さんと一緒に感染対策をお願いしてきた。感染が収まったら、次の手立てとしてはすすきのに人が戻ってくるような、安全宣言をできるようにしたい。

ママ:1日も早くそんな日が来るよう願っています。


HTBは冒頭から「こんばんは。今日の番組は『街の叫び』から6時台を始めていきます」と切り出して、北24条からリポーターが報告。続いてすすきの様子を車から中継。街の様子を見せて、市長にぶつけた。

「こちらは、36号線を走っているんでしょうか。なんとなくですけれども、物悲しい雰囲気が漂ってきます。
この角、左に曲がりますと、私先日行きましたが、シャッターを閉めているお店がたくさんありました。その奥で『またかー!』という店主の方の叫びも聞こえてきそうです。
人は、いるように見えますが、決して活気のあるまちなかではないなと感じます。
市長、24条の中継、そしてすすきのの今、ご覧になって、何を感じますか?

市長:昨年から長い期間、飲食店の皆さんに時短要請などをお願いしてきた。今、感染の拡大ということで改めてまた時短要請をお願いせざるを得ないことに大変心苦しく思っているが、皆さんにご協力をいただきたい。

アナ:一市民として市長のところに疲弊は伝わっていますか?
市長:はい、これはもうみなさんから昨年来色々な形でお声をいただいています。なんとか感染拡大を抑えて、景気の回復ということに戻して行きたいと思っているが、なかなか難しいのが正直なところ。

番組後半、北24条の居酒屋から中継し、STVと同様に店主の声を届けた。

--時短要請、率直にどう受け止めていますか?
店主:中途半端… 一番忙しい時間に、どうしたらいいかな。

--市長に聞きたいことは?
店主:今回の時短は、前回の10時とも違う、東京の8時とも違う、9時。どこを目標にして、僕たちにどうしてほしいのか、いまいちよくわからない。

市長:前回までの10時の時短は、飲食店を中心としてクラスターが拡大をしていた、とりわけ若い方が遅い時間を使っているということがあったので深夜帯の営業を抑えようというのが目的だった。
今回は繁華街だけでなく全市に適用させていただいたのは、東京などの緊急事態宣言と同じように、人と人との接触機会を少なくすることをお願いしたい。全市の中で「注意して楽しんでください」という状況ではないということを、ご理解いただきたい。

--人と人との接触を減らすという意味では、お客さんも来ていなく、接触は防げているのかなと思いますが、飲食店を経営されている金谷さんとしては、厳しいですね…
店主:耐えるだけです

--お店の方も、市民も、…秋元市長!頑張っています。

市長:はい、非常に皆さん大変ご苦労されていると思いますけれども、ぜひここで感染を抑えて、次の経済回復に向けて行けるように、皆さんのお力をお借りしたいというふうに思います。

STVは、街角でインタビューをし、フリップにメッセージを書いてもらった。

・ワクチンの接種状況がわからない。父が高齢者施設に入っているがいつになるかわからない。
「ワクチンのスケジュールがわかると助かる。」(札幌市民 50代)

・これ以上の行動制限は難しい。もう何度目かもわからない。友達の飲食店経営者の厳しい状況を聞くと、救うために言ってあげたいという気持ちもある。感染予防対策をした上で経済活動をした方が負担が少ない。
「感染対策はしっかり。そして、政府の施策は要りません!」(札幌市民 20代)

・お店の人は大変だろうけど、短期間で何回も繰り返すより、思い切って長くヨーロッパのようにやって、少しでも早く元に戻れるように。繰り返さないでほしい。(札幌市民 80代)

「感染対策をして経済活動をした方が良い」という意見を述べた20代の女性、
「政府の施策は要りません!」とはっきり言い切ったインタビューは爽快だった。
(カメラがずん!とズームインするタイミングも絶妙だった。)
僕も意見は異なるが気持ちは同じ。こんなこといつまでもやってられんですよ。

現状がそのフェーズを超えてしまった、という点を含めていかに理解してもらえるか、市長と知事、メディアの力量が問われていると思う。

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さすがに市長の立場で正面から答えられない質問もあり、仕方ないことだがもどかしさも覚える。
ただ、前の局で聞いた質問を受けて、次の局での放送時に部活中止に追い込まれた子どもたちを思いやる場面もあった。
生放送3連続の質問責めを通じて、市民の疑問や思いが伝わったと思いたい。

放送の後半になるほど質問が鋭くなっていった気がする。
市長が前の局での質疑応答を生かして説明を詳しくしたり、
ハシゴして見てた視聴者や出演者が質問の練度を上げて行ったのかも。


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