見出し画像

2021.4.27 札幌市・秋元市長はテレビで何を語ったか

4月27日、札幌市の秋元克広市長が民放テレビ3局の夕方番組に続けて出演した。

画像10

札幌で拡大が続く新型コロナ「第4波」を受け、今日から始まった時短要請を中心とする「札幌市ゴールデンウイーク特別対策」について説明するとともに、出演者や市民からの質問に生で答えた。
かなり忌憚のない質問が飛び交っていたことと、今までと違ってなかなか伝わっていなかった部分について多く述べられていた。何とか全部録画できたので、抜粋してここに書き残しておく。

生放送の概要

2021年4月27日 在札民放3局の夕方ワイド番組に出演
15:48-16:23 STV「どさんこワイド」
17:10-17:33 HBC「今日ドキッ!」
18:15-18:52 HTB「イチオシ!!」

各局共通の主な内容

変異株が流行している

画像1

・若い人、高校や大学に加えて幼稚園や保育園でも感染が見つかっている。
小さな子どもにも感染が見つかっている。
・変異株の割合が8割に達していて、既存株からほぼ置き換わった
札幌市では3月中旬から広くスクリーニングを実施している。コロナ陽性の検体を大半を変異株スクリーニングにかけているので、実際の割合とほぼ同じと見てよい。

変異株流行と病床の逼迫

・用意した病床の8割がすでに埋まっている。

画像2

・入院率が低下の兆し。これが低下すると、必要な人が入院できなくなっている恐れがある。(STV)
・KKR札幌医療センターの医師「いわゆる命の選別をしないといけない事態に陥る可能性がある。市民の皆さんが自分のことと思って対策を」(STV)
・変異株は感染スピードが早い上に、血中酸素濃度が低くなり入院が必要な方が多い。そのため入院者の数字が上がっている。スタッフのことも考慮すると、現状はほぼ限界。
病床確保のお願いはしているが、病院が持っているマンパワーは限りがある。
コロナ対応の病床を増やすということは、他の病棟や診療科を止めて対応してもらうことになる。他の医療との兼ね合いがあり、莫大に数が増えることにはならない。
・とりわけ週末になると医療スタッフがどうしても手が少なくなる。週末は新規受け入れが少なくなる。やむを得ず市外に搬送するケースも4月になって急増している。
・重症の病床を増やすようお願いし、補助も出している。症状が改善した人が転院できるよう、後方支援病院の数を増やし、全体の回転を上げていく。

画像3

GW特別対策の要請内容「接触をできるだけ少なく」

画像4

画像5

・飲食店の時短要請など、第3波の要請と異なる理由について
従来は「感染対策をとって注意してください」。
今回の要請は「人と人の接触をできるだけ少なくしてください」

特別対策は実質「まん延防止措置」

・GW特別対策で要請していることの中身は、「まん延防止等重点措置」と同じ。
同様のお願いをしていると思ってほしい。
・今回の措置も、まん延防止措置を含めた強い措置が必要とのことで北海道と協議して決めた。(STV)
・(法的な位置付けの)「まん延防止」適用についても国と協議を開始している。感染者数の動きを見て国が判断する。(STV)

参考記事:
「まん延防止」検討加速 大型連休控え国と調整―各自治体(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021042600767&g=soc
> ただ、政府は重点措置の相次ぐ適用には及び腰で、自治体側は政府と協議を続ける。

現状は「緊急事態宣言」目前!

今後悪化すれば緊急事態宣言に近い内容の要請をすることになる。休業要請にレベルを上げるとか、対象を広げるとか。(STV)
・外出自粛要請・時短要請の効果が出てくるには時間がかかってくる。それを待たずに急上昇してくるようなことになれば、さらに強いお願いをしなければならない。北海道と綿密に協議する。(HBC)
・これ以上感染者が増えたら、緊急事態宣言並みのさらに厳しい措置もありうる。
「現状は『緊急事態宣言』目前」(HTB)

ワクチンについて

・現状はワクチンの供給量が少なく、高齢者のうち施設入所者の一部にしかできていない。
連休明けから供給が増えるメドが立っており、5月下旬から順次接種を開始する。連休明けには75歳以上の方に接種券を送付する。
・高齢者を「75歳以上」と「65歳以上」の2グループに分けて実施する。7月いっぱいで高齢者への接種をほぼ終えられる見込み。
・予約がスムーズにできるよう、電話やインターネットの体制を十分にとる。
札幌市では集団接種のほかに、一般接種としてかかりつけのお医者さん、診療所の約480カ所に協力いただくことになっている。接種券に接種可能な診療所一覧を同封する。そちらで受ける場合、病院に直接電話を。

画像6

(ワクチンについてはHBCとHTBで言及)

市長からの市民へのメッセージ

このGW、非常にいい季節になって参りますので、色々な行楽、ショッピングのご計画をお持ちの方はたくさんいらっしゃると思います。
ただ、今の札幌の現状、変異株の状況は非常に厳しい状況にあります。感染力が強いということで、小さな子供さんにも感染するという状況になってございますので、今ここは、ぜひこのGW2週間については、外出を強く自粛していただいて、感染を抑えていただく。このことに皆さんにご協力をいただきたい。そのことが、この後のワクチン接種にもスムーズにつなげていける。医療提供体制を逼迫させないということになっていく。ぜひ皆さん方のご協力をお願い申し上げたいと思います。

(3局ともほぼ同じような内容だったが、最後のHTBではやや表現を変え、放送中に出た「札幌の状況はまさに緊急事態宣言目前」という表現を繰り返して協力を呼びかけた。)

後編



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?