#全日本ミドルロング反省号       -熱くありたい

#全日本ミドルロング反省号 です。
 ただ、ここではレース内容や準備について振り返りはしません。全日本を終えての雑感、気持ちを書いていきたいと思います。

全日本ミドルロング2022

  結果としてはミドル優勝、ロングで3位という結果でした。聞くに劣らぬ難テレインで比較的ミスを押さえられたミドル、イージーミスから大きなタイムロスを犯し、最終的に自分のコントロールを失ってしまったロングという二日間でした。ミドルの3連覇は結果としてはとてもよかったですが、ロングではかなり差が開いての3位ということで優勝から昨年よりさらに遠ざかることになりました。

Hot-limit-Orienteering

 さて、話は数年前にさかのぼります。2020年、コロナ禍でインカレをはじめ各大会が軒並み中止になる中、オリエンテーリングにしか生きがいを見出せていなかった(今でも大概ですが)当時の私は大いに絶望しました。それでも自分にはこれしかないと細々とトレーニングを続けていた結果、インカレ、そして全日本ミドルロングのチャンピオンを獲得できました。

 ナビゲーションをある程度確立したことでメンタル的にも安定し、レースの中での冷静さが武器になりました。少しくらい思い通りにいかなくても慌てることがなくなり、さらに連勝を重ねる中で、一つ一つのレースで一喜一憂しなくなっていきました。レース中も前後も、なるべく感情を抑えることでよい結果を生み出し、それを一歩一歩自信にしていくといういい循環があったのだと思います。パーソナリティにもはまっているはずで、すべての選手にとっていいやり方ではないでしょう。うまくいかないレースや敗北があっても、その原因を考えてこれでOK,くらいにしか考えていませんでした。

 去年の全日本ML(2021、@ブランシュたかやま)は顕著でした。ロングで伊藤選手に敗北を喫するも、心から悔しいと思えなかったのです。「あそことあそこミスったから負けたんだな、その課題の克服にためには○○だな」としか考えられなかった。これじゃ、ヤバイかなと思いました。勝つんだというモチベーションまで落ちていきそうな予感がしていたのです。

勝てなくなると

 そして2022年、今年はもしかするとよくない年だったかもしれません。特にフォレストレースの安定感は今一つでした。「スプリントに集中しているから」と考えていましたが、スプリントWOCが終わってもいまいち改善せず。そして全日本に向けて高いモチベーションの多くの選手を前に、レースでは1位を取れないことが増えてきました。そんな時、自分は本当にこの競技に対して熱を持って取り組めているのか?と考えてしまいました。熱くなれる選手にコンプレックスを抱えてしまっていたのです。
 全日本の1週間前、完全に前哨戦じみた静大大会でも永山選手に敗北。レース内容はそこそこよかっただけに、ちょっとびっくり。仕上がりはいいはずなのに、結果がついてこない。まあ内容はよかったし、とあくまで冷静な自分に、これでいいのかいな、と自問自答しました。

全日本大会

 そして全日本大会。ミドルは優勝。去年の反省を生かしてしっかり体を休め、万全の状態でロングへ。序盤は悪くないスタート。ただ、エリア移動後に普段ではありえないミスを2つ犯し、大きなビハインドを背負ってスペクテイターズレーンを通ることになりました。「現在5位です」の声に、淡い期待も打ち砕かれました。ここからの逆転はおそらく厳しい。がっかりしたのと同時に、あああ負けたくない、と強烈に思いました。通過後は自分を信じて加速し、でもやっぱりミス連発。順位は上げたものの差は縮まらずに敗北しました。でもあんなに強く悔しいと思えたなんて久々でした。

強い感情を呼び起こされた大会

 レースとしては大きなミスをした上、セルフコントロールも失ってしまい、結果もついてこなかった、と評価できる部分は少ないです。ただ、この経験は何にも代えがたいと思っています。心から悔しい、負けたくないと思えたからです。小学生の作文みたいですが、本当にそうなんです。それはきっとこの大会に関わる(選手も運営も、あと歴史も)多くの人の姿を見てきたからなのだと思います。テレインもコースも会場の雰囲気も素晴らしかったですが、自分の心には何よりもあの感情が刻み込まれています。
 全日本大会後、一区切りついたこともあり、今はより高いモチベーションと情熱で取り組めている、はずです。熱い男になりたいわけではないけど、やっぱり悔しさや熱は何よりもエネルギーの源になります

ファシュタ

 もしかしたら同じ感覚を持っている方もいるかもしれません。ファシュタ(集団走)は一時的にはドクドクと闘争本能があふれ出ます。モチベーションが不安な時にはお勧めです。








 



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