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猫冲の事件簿Ⅲ Mりん篇📘②


メロちゃん引退

いつもどおり、ログインすると、ひどくショックを受けている様子のもじゃりんに出くわした。

「メロちゃんが、ラグマス引退するって。連絡もとれなくなっちゃった…」そう、項垂れながら言うもじゃりん。

たまにログインしてきては、「あ〜、ラグマス飽きた!」って、いつも言ってたから、本格的に引退するっていっても別に驚かないけど…もじゃりんにとっては大事な『彼女』さんの引退になるんだよね。ショックを受けるのも無理はない。せっかくだから何かフォローしてあげたいな。

🐱「そっか、でも引退って言っても、またすぐに戻ってくるかもだし…」

「うん…まあねぇ…」

安い気休め感がすごい…何か他にないかな…
そうだ、メロちゃんに限らず、もじゃりんには(女)友達はたくさんいるし、付き合いが長いミレーユさんも居る!

🐱「これを機に、ミレーユさんと再婚しちゃったらいいんじゃない?」

うーん、コレは…ちょっと良くないフォローだった…パートナーがいなくなったから『ささ、次行きましょうか♪』っていうのは、流石にひどいね…

「ん?ミレは男よ?」

🐱(❓)

ミレ氏「あぁ、俺もおっさんずラブはちょっと、ゴメンかな。」

あ、あー…そうなんだ。リアルでもお付き合いがあって、男性同士か。それではちょっと…だめか。てか、ミレさんいらっしゃったんですね。

🐱「ま、まぁ…げんきだせ(๑•̀ㅂ•́)و✧」

もう、励ますのやめとこう。

猫冲、ナンパ師を連れ帰る事

メロちゃん引退後、わたしにもちょっと転機があった。
桜花から『はよ帰ってこい💢』とお叱りの個チャが飛んできたのだ。どうやら、ズーカさんがまた断りを入れずにギルマスを辞めちゃったらしい。しかも今回はギルドを飛び出したのだとか。

なんで桜花を出てっちゃったんだろ…あれほど投げ出さないでって言ったのに…信じられない💢

そう思いながら、お叱りを受けちゃったし、それに出てく原因になったズーカさんが桜花から出ていったのだから、戻らない理由も無い。もじゃりんに「ズーカさんが桜花を出ていったみたいなので、わたしは戻ることにするよ。短い間だけどありがとうございました。」と挨拶をして、桜花に帰る準備を始めた。

すると、もじゃりんも、ミレさんと話をして、二人で桜花についてきてくれることになった。

🐱「え、ついてきてくれるんですか?」

「うんうん。元々うちは休止ギルドだったし、メロちゃんも来なくなっちゃったから、そろそろ皆で遊びに行くのもいいかなって。それに、猫ちゃんは、何かほっとけない感じがするからね。」

事実上併合みたいになっちゃうけど、桜花についてきてくれるのは嬉しいな。新規メンバーが入ってくれたら皆も喜んでくれて…ちょっと雰囲気が良くなるかな。

ありがたい🐾

ネコマス大暴れ

桜花に帰ってきてから暫くの間は、やっぱり少し気まずい空気感がギルドの中に漂っていた。急にギルマスが職務放棄して、居なくなってしまったのだから、無理もないかも知れない。

『わたしに何ができるだろう』と思った時に、思いついたのは、数ヶ月前にやっていた遊びだった。

🐱(泥無し芳一❗)

ターゲット ▶ 酔宵氏

沈黙が続くギルドチャットに突如として現れるアナウンス。

メンバー酔宵が【ネコマス】猫冲によって【泥無し芳一】へと変更されました。

酔宵「んなっ!Σ(゚Д゚)」

たかが職位、されど職位。ちょっとした、お笑い要素をギルド内に持ち込むことで、少しずつだけど、ギクシャクとした気まずい空気感は薄まっていった。

ところで、ネコマス就任によりギルマス権限を得て、しばらくたった頃、わたしはワルい遊び覚えたのだった。それは、職位イジリ😼

会話の流れに沿った職位を作り、主に酔宵ちゃんをいじる。コレが桜花流の職位イジリだった。

ヒット作は『泥無し芳一』

猫冲の事件簿⑤『泥なし芳一』より

その後も、もじゃりんのナンパ癖をギルチャでイジったり、もじゃりんの女癖の悪さをイジったり、ギルドチャットに活気をつけるような工夫をするようにした。

🐱(賑やかな方がたのしいよね)

いろいろな工夫をた甲斐があったのか、それとも時間が解決してくれたのか…よくわからないけど、次第に桜花はいつもどおりの穏やかさ(?)を取り戻していったのだった。


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