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第28回(2019年)放射線治療専門医試験解答・解説

・注意点
問題文は各自JRSのホームページからDLしてください。
解答・解説は記事執筆時点での情報に基づいています。
公式の回答とは異なる場合があります。

1. d
最大線量の近似値はD2%を用いる。D98%は最小線量の近似値。
a, e. DVHには微分型も積分型もあるが普段臨床でよく目にするのは積分型の方。

2. e
a. エネルギーの1/4がピーク深。10MVなら2.5cm。
b. 放射線治療で用いられるエネルギーではコンプトン散乱が主になる。
c. 高エネルギーになるほど側方散乱が少なく、前方散乱が多くなる。
d. 照射野サイズが大きくなるほどDmaxの深さは浅くなる。一方、2次電子が増えるため、ある深さでの線量(例えば10cm深での線量)は高くなる。
参考
http://gifuart.umin.ne.jp/kenkyuukai/rat/pdf/61gakusei-1.pdf

3. e
a, b, c. ワブラー法はブロードビーム法の一つ。ビームをコリメータで横方向に、リッジフィルタで深さ方向に広げ、補償フィルタ(ボーラス)で腫瘍の形状に沿うようにし腫瘍全体を同時に照射する。
d. スキャニング法はビームを細いままで使い腫瘍を塗りつぶしていくように照射する。複雑な形状にも対応できIMPT(強度変調陽子線治療)が可能、コリメータやボーラスなどが不要。
参考
https://www.qst.go.jp/site/qms/27519.html

4. a e
b. inverse planning
c. MLCの駆動は速くなる。
d. step and shoot法ではMLCは固定される。

5. e
光子と物質の相互作用:弾性散乱(トムソン散乱、レイリー散乱(干渉性散乱))、光電効果、コンプトン散乱(非弾性散乱)、電子対生成、光核反応

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