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第30回(2021年)放射線治療専門医試験解答・解説

口頭試問にかわる記述試験についても大まかな復元等記載しています。

・注意点
問題文は各自JRSのホームページからDLしてください。
解答・解説は記事執筆時点での情報に基づいています。
公式の回答とは異なる場合があります。

記述試験についてのみご覧になりたい方はこちらをどうぞ。

1. b
https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/guideline/igrt2019.pdf
以下IGRTガイドライン2019より抜粋。
”IGRT とは 2方向以上の二次元画像,三次元画像,または三次元患者体表面情報に基づいて治療時の患者位置変位量を三次元的に計測,修正し,治療計画で決定した照射位置を可能な限り再現する照合技術を意味する。”

2. e
a. 普段よく見るDVHは積分型
b, d. PTVのD95%は50Gyで最大線量は60Gy
c. OARのV30Gyは25%

3. e
a. リニアックから出るのはパルス放射線。
b. 中性子の発生は10MV以上から。
c. エネルギーが大きいほど飛程も大きくなる。
d. 電子線の場合はMeVの1/3が80%線量の深さ、1/2が最大飛程になる。
e. 放射線治療で用いるエネルギー領域ではコンプトン散乱が主になる。

4. e
加速管入射前の電子のエネルギーは数十keV。そのことを知らなくても30"eV"は流石にエネルギーが低すぎることに気付いてほしいという出題者からの意図があるか。

5. e
a, d. α線はヘリウムの原子核なので2価の陽イオンで質量数は4。α線、β線、γ線はそれぞれ原子核から放出されたヘリウム原子核、電子、電磁波。X線は原子核の外側で発生した電磁波。
以下の環境省のpdfも参考に。
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/kisoshiryo/attach/201510mat1s-01-2.pdf
c. ちなみに中性子は高LETだがブラッグピークなし、陽子は低LETだがブラッグピークあり。
e. α線は高LET。

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