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監視者という名の守護者

ガーディアンと聞いて何を想像するだろう。
ターミネータに出てくるサイボーグでもなければ、MOONLIGHT MILEでのロボットでもない。まさかHPのOSを思い浮かべる人は少ないだろう。

今回の話はBrytonから新しく登場したGARDIA R300Lについてだ。
正確にはガーディアンではなく、ガーディアと読むのが正解だろうが意味としてはさほど変わらないとは思う。

さてこのGARDIAの特徴と言えばリアライトに留まらない、リアレーダー搭載という事だ。リアレーダーについてまずは書かないといけないが、単純に言うと後方から接近してくる対象に対し、レーダーで検知しサイクリストに知らせてくれる機能だ。
要は後方監視者という訳だ、製品名の由来もここから来ているのであろう。

そして個人的に大前提の話をしておこう。
この手の安全支援機能はあくまで補助的な機能であり、通常通りの後方確認は乗り手でシッカリ行ったうえで効果が発揮されるものである。間違ってもレーダーを装着しているからと言って今まで行っていた後方確認を軽減してくれるものではないことを最初に断っておきたい。
以下はその前提での感想である。

都こんぶよりは大きいぐらい

さて、このGARDIA R300Lだが上にも書いた様にリヤライトにリアレーダを付帯したモデルだ。サイズ感は一般的なリアライトに比べるとレーダー部がある為、少し大きめではあるが高さ97mm幅40mm重量66gと、あまり気になるsizeではない。発光部も大きく後方へのアピール度も高いのでこの辺りは及第点であろう。
発光パターンは6パターン、常時発光のハイ&ロー、点滅は日中用と夜間用、グループライド用の柔らかめの点滅、そしてレーダー機能だけONで発光OFF状態も選べる。
オートオフ機能付きなのでバッテリーの無駄な消耗も防ぐ。
あと特徴的な機能として同じBrytonのサイコンと接続して使用する際は、サイコン側の環境光センサー機能を使用し、ライトモードの自動調節が可能。明るい場合は日中点滅モード、周囲が暗くなってくると夜間点滅モードに自動で変わります。これはすごい。

また加速度センサー搭載でブレーキング時に発光する検知機能も搭載しているため、自動車やmotoのブレーキランプと同様に減速時には発光して後方へアピールします。この辺りの機能は最近よく見かけるようになったと思う。

気になる接続方法だがant+を採用し、機能の制限はありかもしれないが、他社製のサイコンとも組み合わせることが出来るようだ。
自身は試していないので何とも言えないが。

シートポストへのマウントが前提であるため、マウントは3種類27.2mm、30.9mm、31.6mm付属し Dシェイプにも対応する。
まずどのバイクにも設置で悩むことは無いと思う。

後ろから車来てるよイエロー
車もアイコンで距離に応じて表示される

バイクレーダーを体験するために実際に交通量の多い永代通りと、サイクリストが多い荒川を走って来た。
サイコン側でセンサー追加をするとレーダーのアイコンが表示され、一瞬でペアリング完了、この辺りは悩むことは無いだろう。

さて早速通りに出るとサイコンの右下にレーダーのアイコンと右側にバーが表示される。特に後続車が居ない場合はアイコンのみ。
遠くから接近してくる場合は黄色、再接近で赤色のバーに変色して教えてくれる。
さらにpeep音もなるのでビジュアルと音の両方で知らせてくれるので見落としは無いだろう。ただ都内の道路ではpeep音が鳴りまくるので音をOFFにしたい。しかし私はまだ音の切り替え項目を探し当てていない為、鳴りっぱなしだ。
私も一時はメッセンジャーの端くれで走行時には基本、後方確認は日常茶飯事、常に自車周辺は把握はしているのだが突然の車線変更、わき道から出てきた車両が気づかぬ間に後方に接近していることは多々ある。
その場合に教えてくれるレーダは非常に有意義な機能だ。

安全だよグリーン
緑は心の安らぎ

河川敷に出てしまえば車は管理車両以外走っていないので、レーダは沈黙を続けるわけだが、度々何かしらを検知して知らせを出してくる。
後方を確認すると、周辺の自転車を車両と認識し検知しているようである。
車両種別認識精度は私も仕事で関わってる部分もあるが、これは世界的に見ても発展途上の機能なので、今時点での精度としては十分ではなかろうか。

何よりも安全補助機能の開発思想として大事なのが、未検知するぐらいなら誤検知した方がまだマシと個人的に思っている。検知しすぎて困ることもあるだろうが、未検知で知らせなかったことの方がよっぽど問題だと思う。
その点、検知精度としては十分だというのが私の感想です。

これだけの機能を搭載して18,480円(税込み)と言うのは、非常に手が出やすい価格だと思います。
唯一のデメリットとしてはリアライトだけという観点でいると、自転車を町中に止めた際に盗まれないように絶えず持ち歩く必要はあるかと思います。
ヘッドライト同様に無くなると困る物。
盗人が一番悪なのは疑う余地はありませんが、ヘッドライト同様にリアライトも持ち歩きを推奨します。

収まりが良いわね、貴方

さて、サイクリングは気軽に出かけれて、行動範囲も非常に広く遠くまで行けることが魅力の一つ。当然、道路を共有している車両と共存していくことは、お互いに大事なこと。
車側の安全付加機能も日々向上しています、自転車側の安全機能もレーダを始め今後もっと普及していくと思います。
製品としての精度と完成度は良いと思いました。
このプロダクトをきっかけに安全機能への一歩を踏み出してみては如何だろうか。

Bryton GARDIA R300L WebSite https://www.brytonsport.com/#/GardiaR300L

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