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【謎解明】なぜ女性ファッション誌の表紙から文字が消えたのか?

non-noの表紙を見て、目を疑いました。

ファッション雑誌って、もっとガチャガチャしてて、ポップじゃなかったっけ・・・?

〇 ▲ ▢

私はデザインの素人ですが、だからこそ核心をついているのだと思います。

以前、友人から面白い話を聞きました。

なぜ、その友人が塾講師として塾内で最も高い成果を残すことができたのか?という話です。

彼は、現在東証1部上場企業で技術者として働いています。そんな彼が大学生時代にやっていたのが塾講師のアルバイト。

彼曰く、「学習能力や知識」自体は他の講師に比べて劣るものの、「教え方」は塾内で最も評価が高く、得意とのことでした。

いろんな話を聞いていても彼の説明はわかりやすく、人柄も人懐っこいところがあるので天性として生徒から親しまれる特性はあるだろうな、と私は思いました。

しかし、彼にとってポイントはそこではありません。

彼にとって「教え方」が武器になった最大の理由。

それは、

「自分が元々勉強が全然できなかったから」です。

どういうことか?

初めからわかる人(つまり頭のいい人や天才)は、勉強ができない生徒の頭の構造が理解できないがために、寄り添ったアドバイスができない。

一方で、自分は元々勉強ができなかったので、"何がわからないか、なぜわからないか"ということが身にしみてわかる。

だから、寄り添った教え方ができるし、わからない人がわかる説明ができる。

自分が勉強ができないという弱点が、塾講師という仕事においては武器になった。

それが、塾講師として成果を残すことができた最大の理由だ、と語りました。

一理あります。

私は投資や金融の専門家ではありません。素人です。

普段の発信は自分がわからなかったことや疑問に思ったことを調べて、理解して分かった内容を発信しています。

多くの方から「わかりやすい」と声をかけていただけるのは私が素人で、そんな私が理解したプロセスを共有することで多くの人の発見に繋がっているからです。

専門家はどうしても無意識で難しいことを難しく話してしまいがちです。

私はまだまだ素人なので、新しく発見した感動を素人のみずみずしい感覚のままみなさまにお伝えすることができるのです。

さて、本題はデザインの話。

なぜ女性ファッション誌の表紙から文字が消えたのか?についても考察していきます。

まず、

私はデザイン分野は"投資"以上に素人です。

願わくばいつか一度、専門学校や講座を受けることでデザインの勉強をしっかりとやりたいと思っていますが、その願望は叶わぬまま現在に至ります。

パワポ作成が主な仕事内容だった時期もあるので、スライド作成の基礎知識があったり、独学でデザイン関連の書籍を斜め読みぐらいはしましたが、しっかりとした学習・習得はしていません。

今日は、そんな私が発見したデザインのポイントを1つご紹介します。

それが、「不完全な表紙」です。

まず、こちらをご覧ください。

レイチェルマガジンの、1月号のキャンペーン画像です。

マガジンはバックナンバーを購読することができず当月を過ぎるとその内容は全て単品でしか購入できなくなります。

月途中に購読を開始すると、当月のマガジン記事が読めるようになっているので、1月の記事は1月31日までに購読をスタートすることで読めるようになります。

そういう事情で1月後半に1月の記事を定期購読価格で読んでいただくように促進するツイートを画像とともにさせていただきました。

画像を作成し、いざツイートを作り発信しようと思った直前に手が止まりました。

素人なりにポイントを盛り込んだこの画像・・・

ポイントは盛り込んだけれど・・・、

うーん。なんかダサいぞ・・・。様子がおかしい。

この画像では何かががいけない気がする!

しかし

何が悪いのかいまいちよくわからないな・・・。さて、どうしよう。

どうしたか?

部屋にある雑誌の表紙を参考にすることにしました。

どどん。

non-noとmina。普段雑誌は買いませんがデザインの勉強用にと思って年始に買ってました。

この2冊の表紙をみて、ある共通点に気がつきました。

わかりますか?

この2冊、表紙の文字情報が圧倒的に少ないのです。

写真とキャッチコピーだけで手に取らせようとしています。

左のnon-noに関してはコピーすらありません。「え?これ製作途中の表紙デザインをそのまま印刷した?」と思わせるぐらいのシンプルさです。

だってこれですよ。

買った時には気づかなかった発見が「表紙デザインの最適解を見つける」というメガネを掛けてみたことで気が付いた瞬間です。

しかし、この2冊が何かの間違いで製作途中の状態で出荷されてしまうなんてことはありません。なんてったって天下のnonnoとminaです。

もしかすると雑誌の表紙をシンプルにするのは最近のトレンドか?と思い昔の表紙を調べてみました。

こちらご覧ください。2000年に発売されたnon-noの表紙です。

ノンノ2000年11月号

やはり、昔の雑誌表紙は文字情報が多い。いや、それ以上にシンプルにダサいのが気になるが・・・。

そこで、

2005年から5年毎と最新号を並べてみました。

ECサイトなどから

実はこの20年、nonnoの表紙デザインのテンプレートは変わっていませんでした。中央にカバーとなるモデルのアップ写真を据え、サイドに各特集や企画の内容。中央下部にキャッチコピーを入れるという構成です。

デザイン的には2015までと2020年以降のテイストの変化があるように見えます。2005年~2015年はビビッドなカラーで文字情報が多い。2020年、2022年は文字の色が控えめで落ち着いたトーンです。

※なお、non-noは特別カバーとしてジャニーズ版があるようで、ジャニーズ版の表紙に限り、文字情報を徹底的に減らしたデザインにしているようです。

こちらの表紙もほぼ写真素材だけのシンプルなデザインです。

minaはどうでしょうか?

とりあえず、直近についてはシンプルな表紙をコンセプトに据えているのは間違いありません。

念の為、過去の表紙についても調べてみました。

こちらが2001年に発売されたminaの表紙です。

文字情報と色使いが現在よりも多くなっています。2005年から5年毎の表紙も文字情報が圧倒的に多いです。

しかし、non-noとは異なり表紙デザインのフォーマットは無く、毎号ごとにデザインを作っているようです。

昔と今とでデザインのテイストが大きく変わっています。

明らかに近年は文字情報を減らし画像を中心に据えるデザインです。

シンプルな表紙になっています。

他の雑誌も調査

ViVi2022年

ViVi2015年

Oggi2022年

Oggi2015年

CanCam2022年

CanCam2015年

どの雑誌も傾向として文字よりも写真重視、色味を抑えるトーンになっています。

なぜか?

(特に正解があるわけではなく個人的な見解です)

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またお目にかかれるときを楽しみにしています。