![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/59123944/rectangle_large_type_2_1d27e2c86eb4937e01e9a4454766b382.png?width=1200)
”重要な嘘”の正体。投資を始めるのはいつがベストか?
この質問に対して、私はこのように回答しました。
実は私も急落すると思っています(笑)。ですが投資を始めるタイミングは"今”です。人生は長いので待ってるのはもったいない。「投資を始めた直後に急落してさ」というのも良い思い出話になるので、すぐに始めるのがいいと私なら思います。
この回答で、実は私は”重要な嘘”をひとつついています。
さて、嘘をついている箇所はどこでしょう?
選択肢にするので、ちゃんと考えてくださいね。
①実は私も急落すると思っています(笑)。
②投資を始めるタイミングは"今”です。
③人生は長いので待ってるのはもったいない。
④「投資を始めた直後に急落してさ」というのも良い思い出話になる。
⑤すぐに始めるのがいいと私なら思います。
分解すると一目瞭然ですね。
①以外が正解になることはありません。これは簡単な試験問題にも応用が利く消去法を活用すればすぐに解ける問題です。
まず
【選択肢②】投資を始めるタイミングは"今”です。
これが嘘の場合、他の選択肢との整合性がどうしても取れません。嘘がひとつであればこれは嘘になり得ません。よってこれは”正”の選択肢。
そして
【選択肢③】人生は長いので待ってるのはもったいない。
人生は長いです。待ってるのはもったいないです。それは真理。よってこれも”正”の選択肢。
【選択肢④】「投資を始めた直後に急落してさ」というのも良い思い出話になる。
これは本当に酒の肴にもなるし、ややもすると自慢話にもなるので一度は経験しておく方がいいでしょう。失敗してる人の話にはそれだけで説得力があるのです。よって”正”の選択肢。
【選択肢⑤】すぐに始めるのがいいと私なら思います。
ここも他の選択肢との整合性を考えると嘘にはなり得ません。よって”正”の選択肢。
よって、
【選択肢①】実は私も急落すると思っています(笑)。
これが嘘です。
①実は私も急落すると思っています(笑)。
今思えばこの「(笑)」が嘘をつくときに右上をみるような合図が出ていたのかもしれません。
余談ですが、アイパターンといって人は嘘を創りだすときに右上をみて、事実を思い出すときに左上をみるといわれています。
右方向の目線は、想像力を司る右脳にアクセスし、左方向の目線は論理的思考を司る左脳にアクセスしているためです。
余談でした。
さて、”米国株が急落すると思っている”というのが嘘です。
正確には、”そのまま上昇し続けるかもしれないし、急落するかもしれない”と思っているというのが本音です。
そのまま言うと、
「どっちやねーん。」となるので、”急落すると思う”というスタンスを取りました。
”そのまま上昇し続けるかもしれないし、急落するかもしれないしれない”と思う理由
まずは上昇し続けるシナリオ。
8月~9月に、FRBによる量的緩和の縮小(テーパリング)と利上げの方針が発表される予測があり、それによって相場が急落する懸念があります。
量的緩和の縮小はこれまで中央銀行が市場にどんどんバラまいていたお金の量を減らしていく=市場への資金注入を減らしていくことを意味します。
市場への資金注入が減るので、投資家は下落を懸念して利益確定を行い、全体的に相場は下がります。
相場は急落します。
これは、確かにこれまでの歴史を振り返ってもセオリー通りの動きになりますが、今回は考慮すべき事項があります。
それは、”市場が既にそれを織り込んでいる”ということです。
もう何か月も前から「夏ごろには量的緩和の縮小に言及されて、その後利上げもあるよ~」と、言われ続けています。それはそれは散々言われ続けています。
現在の相場は既にそのイベントが発生しても想定通りとなり、何も起きない可能性があります。
相場への影響が最小限になるように、FRBパウエル議長も市場との対話をこれまで慎重に行ってきました。
既に十二分に考慮されているので、急落のしようもないです。
これが、そのまま上昇するシナリオです。
そして
このシナリオ通りに推移していく可能性は結構高いと思っています。
では、
急落するシナリオは?
ロビンフッターたちの存在です。
市場参加者たちが合理的な投資家だけであれば、おそらく今回の量的緩和の縮小と利上げによって相場が下落することはありません。
上述通り、すでに相場はそれを織り込んでいるからです。
しかし、
今やミーム株の動きを先導するロビンフッターたちの動向は無視できません。
彼らの投資動向は、量的緩和の縮小と利上げを織り込んでいるのか?
いや
たぶん織り込んでいません。
その場合、
量的緩和の縮小に言及がされた場合の着火点となる可能性があります。
この火がロビンフッターたちの中だけで収まれば大きな影響はないかもしれませんが、相場の不安は瞬く間に広まるものです。
一時的な大きな売りへと波及する可能性があります。
そうすると急落は避けられないのです。
しかし、
物価は上昇基調、雇用も回復傾向、企業業績は絶好調と相場にとって追い風が吹いている状態は続いていますので、向こう1年の中期の目線では上昇トレンドが続くと思います。
と、いうのが本音でした。
ここまで考えたあとに、「さて、質問にはどう回答するのがいいか」と私は考えました。
急落するかどうかはわからない。テーパリングは織り込まれてると思うけど、ロビンフッターたちが過度な反応をする可能性もある。
急落すれば急落したときに始めるのが一番パフォーマンスがいい。
でも、今回は来ないかもしれない。
そのまま右肩上がりの相場が続くかもしれない。
そうなったときに、この人はいつ投資を始めるでしょうか?
8月中待っても急落しない。9月になっても急落しない。10月になっても急落しない。
そうしてる間にどんどんダウ・ナスダック・S&P500は最高値を連日のように更新していくのです。
ついには市場に入るタイミングを完全に失ってしまう。
だったら、もう今入った方がいいんじゃないか、と私は思いました。
もう急落してしまったら?
それは"人生経験“になるし、笑い話にもなるじゃないか。
そのまま上昇したら?
今入ったことが絶対的な正解になるじゃないか。
相場の動きがどっちに転んでも"今入る“という選択肢が正解だと思えるならば、正解にできるのなら、今入るのがいいんだと思います。
人生は長いです。
この人がもし30歳だったとしたら30年くらいは投資をするかもしれません。
もし
50歳だったとしても10年くらいはするでしょう。
そんなに長期でするんだったら、今初めても、来年初めても誤差なんだから、今始めちゃったらいいんだよ。と思ったのです。
いつやるか、いまでしょ。
またお目にかかれるときを楽しみにしています。