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【米国株ゆるゆる雑談 Part2】2022年の株式相場はやっぱり厳しいのかな?

2.2022年の株式相場はやっぱり厳しいのかな?

厳しいけど、望みはある。

多くの銘柄にとっては厳しい年になるけど、一部の力のある企業には関係ない。そんな年になると予想します。

去年までは米国株が一様にどんどん上がっていく相場だったけど、今年は全体が同じようにではなくて、下がる銘柄は下がるし、横ばいの銘柄は横ばいだし、上がる銘柄は上がる、というように明暗がはっきり分かれる1年になると思います。

だから、全部が全部、厳しいわけではないと思う。

詳しく話していくね。

2020年~2021年は金融緩和のお陰でブーストがありました。例えるなら自転車で下り坂を走るような軽快さ。一方で2022年は金融引き締めが一気に加速してブーストがなくなったどころかハンデを背負うことになった。上り坂を自力で走るのに切り替わったようなイメージ。

そうなると、想像してみてほしい。

今まで自転車で全員がビュンビュン飛ばして走っていた姿だったのが、体力の無い者は立ち止まり、体力のある者でも当然にスピードは落ちる。

強靭な肉体と精神力のある一部のバケモノだけがスピードを上げて駆け上がれる。

そんな相場のイメージです。

つまり、

体力のない銘柄はどんどん下げるし、ちょっといいぐらいでは横ばいだし、驚異的な成長を実感させる銘柄でないと上がっていかないということです。

それが、金融相場 → 業績相場 への移行っていうこと。

じゃあ、力がある企業って具体的にどんな企業なの?というのが大事です。

・・・と、その前に金融緩和と金融引き締めってだいたい理解されてますか?そこがわかってないとたぶんあまり意味のわからない話になってしまいます。

ちょっと自信ないな、という方は補足をご覧ください!だいたいわかってるよ!という方は読み飛ばしてくださいね。

【補足:金融緩和と金融引き締めとは】★わかってる人は飛ばし読みOK!

金融緩和が【経済刺激策】で、金融引き締めが【経済抑制策】です。

漢字ばっかりでよくわからないですよね。安心してください。

金融緩和は、経済を活性化させるために市場でお金が回りやすくする施策のことです。どんどーん景気よくなーれ!どんどーんみんなお金を使えー!ということです。

金融引き締めは、その逆です。景気が過熱しすぎて物価が上がりすぎるのを抑えたり、金融緩和策で中央銀行が市場に撒きすぎたマネーを回収したりすることです。「金融正常化」と言ったりもします。

正常化?

そう、金融引き締めから始めることはないんですね。まずは金融緩和からやって、経済が活性化できたら、今度は中央銀行のサポートを少なくしていくね(つまり元に戻していくね)ということだから、正常化。

だから順番はいつも「金融緩和」→「金融引き締め(正常化)」

金融緩和策は異常事態のときにとっておきの必殺技なのです。

その必殺技を使ったのが2020年3月のコロナショックのころ。コロナに立ち向かうべく金融緩和策を取ったのです。そして2年経った2022年金融引き締め(正常化)に向けて動いているということなのです。

金融緩和 = ①「利下げ」と②「資産購入(資産とは債券など)」
2020年3月のコロナショックを受けてアメリカの中央銀行であるFRBはゼロ金利政策といって金利を0%~0.25%に引き下げました。いわゆる①利下げです。加えて②債券の購入も行う金融緩和策を実施しました。

これがどういうことかというと、①利下げをすると銀行からお金を借りやすくなるのでどんどんお金が回るようになります。なので経済が活性化します。②FRBが債券を購入するというのは中央銀行が市場にマネーを投入することになるので経済が回りやすくなります。お上がじゃんじゃんお金を使って経済を回すきっかけを作ってくれるのです。

これが、「金融緩和」です。
金融緩和 = ①「利下げ」と②「資産購入(資産とは債券など)」

中央銀行が強力なアシストをしてくれるから株価も上がりやすい。

実際2020年3月のコロナショックからの猛烈な米国株の上昇は記憶に新しいですね。
それは、FRBによる金融緩和策のブーストがあったからです。

「金融引き締め」はそれの逆です。
金融引き締め = ①資産購入(資産とは債券など)額の減額(テーパリング)と②利上げと③資産償却


①資産購入額を減らしていってやがて買わなくする=「テーパリング」です。

これまで毎月1200億ドルずつFRBは資産購入してきましたが、この金額を900億ドル→600億ドル→300億ドルという具合に減らしていくのがテーパリングです。

(※FRBはアメリカの中央銀行のことです。金融政策とかを決めています。)

これまで市場にどんどんマネーを投入していたのを「もう買わない!」というようにすることですね。

次に②利上げです。

0%~0.25%にした政策金利を1%とか2%とかに上げていくのです。1回の利上げにつき0.25%上げることになっています。

上げるといってもどこまで(何%まで)上げるのか?

中立金利と言って経済を冷ましも熱しもしない金利水準まで上げます。ゴルディロックス相場(過熱もしない、閑散もしない適度な相場のことをこう言いますね)のような感じです。

では、この中立金利とやらは一体何%なのか?それは誰にもわかりません。

経済状況によるからです。経済状況によってちょうどいい金利(つまり中立金利)は1%だったり2%だったり3%だったりするのです。

ひとつ指標になるのは経済成長率です。
経済成長率に合わせて中立金利がどれぐらいかが見極められていきます。

現在時点では2.5%くらいではないか?といわれています。

つまり、現在0~0.25%の政策金利は、これから2.5%まで上がっていくのです。1回の利上げで0.25%ずつ。

0.25%ずつ金利を上げていくとすると10回利上げしなければ2.5%になりませんね。

そうなんです。これから先10回利上げする可能性が高いのです。(実際は利上げ局面での経済状況などで7回で終わったり10回で終わったり12回やったり変わっていきますよ)

いつまでに?

このままいくと2022年~2024年ごろぐらいまで利上げフェーズは続くといわれています。

利上げの次は資産償却です。

これまで買いまくっていた資産を減らしていくという作業です。

資産償却というと持ってる債券を売却するイメージがありますが、実際には売却はしません。2年国債とかも買ってるので追加で買わずに放っておけば勝手に減っていくので、自然償却で減らしていきます。

これが「金融引き締め」です。

どうですか?

2020年~2021年までの金融緩和で株式市場に追い風が吹いていた感じと、2022年の金融引き締めで逆風がくる感じがなんとなく感じられますか?

金融引き締めを迎えたいま

このとてつもない逆風のの中、相場はどうなるか?

それが2022年の株式相場はどうなるか?という予測です。

補足がまさかの本編なみの長さになりました。

じゃあ、力がある企業ってどんな企業なの?というのが大事。なところです。

力がある企業とは?

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またお目にかかれるときを楽しみにしています。