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週末の注目2歳戦回顧(10/24,25)


そう言えば回顧記事を書いてなかったなあ~、と気づいたので、2日遅れにはなってしまいましたが、きちんと復習をしておこうと思います。


土曜 東京9RアイビーS


ここは、②トーセンインパルス、③オーソクレース、⑥バニシングポイント、⑦スパイラルノヴァの4頭を注目馬とし、中でも③オーソクレースと⑥バニシングポイントの2頭を特注としていましたので、まずはこれらの馬のレースぶりを振り返っておこうと思います。

まずは、勝ったオーソクレースから。出遅れて、前半は後方2番手。折り合いに心配がないのはいいことですが、このスタートの悪さは、カイゼンの余地が大ありでしょう。4コーナーからも馬群の中で動けないポジションに入ってしまい、ちょうど一気にペースが上がったところでもあったので、本来なら致命的なコース取りだったと思います。

それでも前が開いたら瞬時に割って出てきましたから、やっぱりこの馬のギアチェンジの速さは特筆もの。相手が揃っていたレースでこの芸当ができたことで、今後の期待値がさらに上がったのは確かですね。ただ、唯一気になったのは、一旦、抜け出してから、再びラーゴムに差を詰められていること。気性的なものならともかく、使える脚が意外に短いのだとすれば、さらに相手が強くなってきた時に大きな弱点となる可能性もありそう。次走以降で、そこのところを突き詰めて見ていかないといけないなとも思っています。


次は、3着スパイラルノヴァについて。前半、ハミを噛むところもありましたし、やはり前走で逃げたことが多少は影響しているようなレースぶりでした。正攻法の競馬で伸び切れなかったところはありますが、切れる脚に欠けるところもありそう。どちらかというと、小回りで器用な競馬をするのが、この馬の長所をもっとも生かせるのかもしれないですね。ただいずれにしても、それほど悲観するような内容ではなかったと思います。

5着トーセンインパルスは、前半から折り合いを欠き気味。今までそんな素振りを見せていなかっただけに、ちょっと意外ではありました。それなりに苦しい競馬をしたスパイラルノヴァにも差をつけられていますから、今回は、力を出し切れていないと見るべきでしょう。あとは、折り合いを欠いた原因ですね。精神的に煮詰まってきていたのなら、休んでリフレッシュすればいいだけなのですが、もし、難しいところが出てきたとするとちょっと嫌だなと。そこは、次走である程度は判明すると思います。

7着バニシングポイントの負け方は、正直嫌ですね。前半首を上げるシーンもありましたが、そのロスは最小限だったはずで、単にハナを切れなかったということだけで、この敗戦を説明するのは無理があるかなと。長く競馬を見ていますが、超一流になる馬は、どんなレースでもこんな不可解な負け方はしません。この馬に高いポテンシャルがあるのは間違いないですけれど、次走で何事もなかったように巻き返してくる可能性は低いでしょう。陣営のコメントも含めて、この敗戦の原因については、より精緻に分析する必要がありそうです。

最後に、ラーゴムにも触れておきます。この馬については、初戦で負かした相手が平凡でしたから、このメンバーに入ると苦しいかなとも思いましたが、長くいい脚を使って2着と健闘しました。大型馬で初戦からの上積みが大きかったことと、明らかに不器用なタイプで東京へのコース替わりがプラスに働いたことが好走の要因だと思います。ただ、そのほかにも、外枠、少し時計のかかる馬場、外目有利のトラックバイアスと、何から何まで条件が揃っていた感もあるので、あまり過大評価するのも危険かなと思います。ポテンシャルの高さはしっかりと認めつつ、レース条件次第で評価を大きく変える必要があるタイプの馬なのかもしれませんね。


日曜 東京5R2歳1勝クラス


ここは、注目のリフレイムが度肝を抜く走りで圧勝しましたね。前残りの展開など一切お構いなしに、大外を一頭だけ次元の違う鬼脚を使ってズドンですから、極端に言えば、菊花賞と同じくらいインパクトのあるレースだったと思います。

まず、新馬戦の時は押して押してハナに行きましたが、今回は馬任せの追走で最後方から。初戦とまったく違うレースになって勝ち切っただけでもスゴイのですが、さらにその勝ちっぷりが尋常でなかったとなれば、やっぱりこの馬の能力は異次元ということになります。

ただ、ゴールを過ぎてから、鞍上の木幡巧Jが渾身のガッツポーズをしていたように、このレースに出走するまでの過程で、関係者の血のにじむような努力があったであろうことは想像に難くありません。ということは、うがった見方をすると、まだまだ全幅の信頼は置けないという言い方もできるでしょう。

現に、まだ馬群の中でレースを進めた経験もなければ、右まわりの競馬場を使ったこともない。ポテンシャルはGⅠ級でも、まだまだ不安要素が盛りだくさんであることには違いありません。それでも、こういった破天荒な天才の成長過程を自分の目で観られることは、競馬の醍醐味のひとつと言えるでしょう。馬券的には常に翻弄されることになりそうな予感もありますが、たとえそうなっても憎めない。そんなタイプの馬に育っていくような気がしています。

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