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第6回 紫苑ステークス

明日は中山競馬場で、秋華賞トライアルの紫苑ステークスが行われます。

秋華賞本番に向けて非常に重要なレースになりますが、いや~、もう~、このレースをどうにかするのは、宝くじを狙って当てるようなもの、それくらい超絶に難解なレースとなりました。

馬のポテンシャル、枠順、開幕週ならではトラックバイアス、展開、ジョッキーの心理等々、そのすべてをズバリと読み切って予想を的中させるのは、ほぼ100%困難でしょう。同じメンバー、同じ枠順で10回レースをやれば、10回ともまったく違う馬券の組み合わせになる。そんなカオスな組み合わせであることを理解した上で、自分なりの予想を組み立てていかないといけません。

いや~、どうにもこうにも見どころ解説泣かせのレースですよ、ホントに……。

中山11R 紫苑ステークス


こんな状況である以上、「この馬も来そう、あの馬も来そう」と言ったところで、話はまったく始まりません。ならば、「こういうレースに持ち込めた馬が好走するだろう」「その馬とは、この馬だ!」みたいにヤマを張る以外、このレースを攻略する道はないでしょう。いずれにしても、かなりの運任せになることは、避けられないでしょうね。

個人的には、「距離適性に問題がなく、好位からロスのない競馬ができそうな馬を狙う。」という道筋しかイメージが湧いてこなかったので、そこを決め打ちして、見どころ解説を進めていくことにしたいと思います。


そこで中心視するのは、⑧メイサウザンアワー

この馬には、赤松賞でアカイトリノムスメと接戦を演じたというポテンシャルの担保がありますし、休み明けとなったフローラSでも、最後に伸びを欠いたものの、センスあふれるレースができていました。さらに枠の並び的にも、自分よりも内枠でゲートからポジションを取りに行きそうな馬は、シャーレイポピーくらいしか見当たりませんから、道中外々で、なし崩し的に脚を使わされるというレースにはならないのではないでしょうか。

確かにいい脚を長く使えるタイプではありませんし、最後の詰めに課題があることも事実ですけど、馬券圏内の可能性という意味では、この馬がもっとも確率が高いのかな、と。シャーレイポピーの鞍上が鮫島克駿Jなので、間違っても内ラチ沿いを譲ることはないでしょうから、この2頭が1コーナーのポジション争いで干渉する形になると、メイサウザンアワーにとっては、厳しい形にはなるのですけどね。

とはいえ、そこはもう運みたいなものと割り切っていい領域の話ですから、最終的には、この馬が好位のインを取り切って脚を溜め、直線で間を割って抜け出してくる形をイメージすることにしました。


相手には、⑮スライリーを挙げておきます。

まず、単純な力関係として、フローラSの内容を見れば、メイサウザンアワーとほぼ互角ですし、オークスも、あれだけ行きたがって1秒しか負けなかったのなら、上々の内容だったと言っていいのでしょう。

ただ、実を言うと、この馬が内枠を引いていたら、こちらが中心でいいと思っていたのですが、15番枠はさすがにちょっと……。おそらく逃げるであろうアビッグチアのすぐ外というのは歓迎材料ですが、番手でギリギリ折り合えるかとなると、せいぜい五分五分くらいの確率かな、と。

それでも、もし前々でスムーズに運べれば、開幕週の馬場を味方につけて粘り込むシーンも十分ですし、基本は実績ほど人気にならないタイプですから、外枠の分を割り引いても、2番手くらいには評価していいのかなと考えています。


ということで、馬券的な話は、この2頭でヤメ。だって、18頭立てでノーチャンスの馬がほぼ0か1という組み合わせなのですから、ウダウダ言ったところでどうにもなりません。どうせ当たらないなら、被害は少ないほうがいいですし、当たったら当たったでラッキー。個人的には、そう割り切ればいいと思っています。

ただ、ここは見どころ解説の場なので、その他の馬についても、ザックリとした評価と消した理由くらいは、簡単に書き込んでおこうと思います。


①スルーセブンシーズは、基本、位置を取れない馬なので、能力は足りても、先行馬有利のトラックバイアスに殺される想定。

②トウシンモンブランは、枠の利を生かすとワンチャンスありそうだが、1ハロン長くてこのメンバーだと、最後に伸びを欠くイメージで……。

③ミスフィガロは、力は足りるが、小柄でも器用なレースができない分、レース条件がマッチしていないと判断。

④エクランドールは、デビュー2戦の行き脚では、ここは後方からのレースになると想定。そうなると、外々から差し込むところまでは、今のこの馬ではさすがに難しいだろうと決め打ち。

⑥シャーレイポピーは、ハナに行けない組み合わせでこの距離は長い。鞍上の立ち回りのうまさに怖さはあっても、さすがにワンパンチ足りないか。

⑦パープルレディーは、脚質面に不安あり。能力は足りても、ここはレース条件が合わない。大駆けがあるとすれば、一か八かのイン差しだが、確率論では、ドン詰まりの可能性のほうが高い。

⑨アイリッシュムーンは、箸にも棒にもかからないような力関係ではないが、ざっくり20回に1回くらいの割合で、馬券に絡めるかどうかくらいの確率か。

⑩エイシンチラーは、ここでも能力上位だが、二千は1ハロン長いのと、何よりレースぶりが不器用な点が大きな課題。

⑪ファインルージュは、二千でも距離が長い。内枠だと怖さがあったが、この枠、この人気なら、あまり積極的に狙いたいとは思わない。

⑫アビッグチアは、おそらく見せ場たっぷりのレースはできるはず。それでも、坂を駆け上がったところあたりで、失速していくイメージ。これが千八のレースなら、狙って面白いのだが……。

⑬ハギノピリナは、オークス最先着でポテンシャルも高いが、開幕週の馬場とはいかにも相性が悪すぎる。他馬との間に、4コーナー大外から突き抜けるほどの力差はないと見る。

⑭ホウオウイクセルは、内枠なら狙って面白いと思っていた1頭だが、この枠で外々からの競馬になっては、さすがにひと押しを欠くイメージで……。

⑯クリーンスイープは、ここ3戦内枠を引けていたが、この枠は大きなマイナス。メイサウザンアワー比較で、この枠の差はにわかに埋めがたい。

⑰ホウオウラスカーズは、距離不安にプラスしてこの外枠はかなり厳しい。内枠なら怖さがあったが、この条件はいかにもきつそう。

⑱プレミアエンブレムは、鞍上に勢いがあってなんせこの血統。怖さはあるが、ベストは千八っぽい雰囲気がある中でこの大外枠は、さすがに条件が厳しいか。人気とのバランスを考えても、やはりここでは買いづらい。

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