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先週の2歳戦トピックス(7/25,26)


先週の2歳戦は、見どころのあるレースが複数ありました。先週金曜日にアップした記事「2歳戦を観るコツ」の中で取り上げた馬にも触れながら、簡単に振り返っておこうと思います。

今回、ここで取り上げるレースは、次の7レースです。

新潟土曜日:2R未勝利芝1,800m、5R新馬芝1,600m、6R新馬ダ1,200m
新潟日曜日:1R未勝利芝1,400m、5R新馬芝1,800m、6R新馬芝1,400m
札幌土曜日:1R未勝利芝1,800m


まずは、新潟から。土曜2Rは注目のワンダフルタウンが、ほとんど追ったところなしの大楽勝。レコードのオマケまで付いてしまいました。

事前に予想したとおり出脚が良くなかったワンダフルタウンですが、スローを見越し、前の緩みに乗じて馬群の中からロスなく好位置を確保した和田竜Jの判断は見事だったと思います。

ただあの形は、横の馬と並走する形になって折り合いを欠きやすいものなのですが、狭いスペースの中でもスムーズに追走できていたワンダフルタウンの操縦性の良さは特筆に値するでしょう。

まあ、スムーズにあの位置を取ってしまえば、メンバー的に楽勝して当然なのですが、それでも、ほとんど追ったところなしでの好時計勝ちは、実にインパクトがありましたね。

もし、しっかりと追っていれば、上位3頭がハイレベルだった日曜9R糸魚川特別(2勝クラス)でも、馬券圏内に加われた可能性すら感じさせてくれましたから、ワンダフルタウンのクラシック路線行きは、もう確約されたようなものでしょう。

今回のド派手なパフォーマンスで、ワンダフルタウンがかなりの器であることが実証されたわけですが、その馬を子ども扱いにしたダノンザキッドのスケールを想像すると、湧き立つ興奮を抑えきれないほどワクワク・ドキドキしてしまいます。

いや~、この結果を受けて、さらにダノンザキッドの次走が楽しみになりました。


次は、5Rの新馬を勝ったリフレイム。同じ芦毛ということもあって、あのエイシンヒカリを思い出させるような破天荒な勝ち方でした。

それにしても、ゴールする前の段階から鞍がズレはじめていたのに、なんとか最後まで馬を制御しきった木幡巧Jのファイトは素晴らしかったですね。

ひとつ間違えば外ラチに激突してもおかしくない中で、ゴール前最後50mはしっかりと手綱をしごいていましたから、木幡巧Jのプロ意識の高さには本当に頭が下がります。

まあ、ポテンシャルの高さはしっかりと示したリフレイムですが、この破天荒ぶりからすると、次走以降、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、まったく想像がつきません。圧勝も惨敗も想定しないといけませんから、リフレイムが次回出走するレースは、とりあえず馬券購入を見合わせるのが賢明なのではないかと個人的には思っています。


次は、6Rの新馬戦を勝ったラストリージョ。8番人気での勝利ですし、勝ち時計もいいところ標準レベルですから、この馬が注目されることはあまりないのかもしれません。でもですね、地味ながらもこの馬のセンスの良さには、目を瞠るものがあったと僕は評価しています。

データ的に見れば、このレース、ハナを切ったサトノアポロンが逃げ切っていいラップを踏んでいます。もともと逃げ馬有利な新潟コースですから、マイペースで逃げた馬を差すだけでも至難の業。なのに、差して2馬身差をつけたことには大きな価値があると思うんですね。

大物感があるわけじゃないけれど、地味な厩舎所属のアグネスデジタル産駒ですから、基本、人気にはなりにくいタイプ。これから上手に付き合っていくことができれば、たくさんの"諭吉さん"を連れてきてくれそうな予感がしています(笑)


次は、新潟日曜日1Rを勝ったファルヴォーレ。この馬、新馬戦6着後に、次走以降、狙って面白い馬としてこのnoteの記事の中で触れたのですが、デビュー3走目できっちりと勝ち上がりました。

う~ん、このメンバーで3番人気とは、さすがにナメられた気はしますよね。相手関係を考えれば、この完勝は当然の結果のようにも思えます。

ただ、ここで言及したいのは、ファルヴォーレ自身のことよりも、前走未勝利戦のメンバーのこと。当時、やや離された4着だったファルヴォーレがここで楽に勝ち上がり、7着だったリサコーハクが次走2着ですから、好時計が示す通り、やっぱりレベルが高かったということになります。

当時2着のカスティーリャや3着のステラリアは、当然、次走有望ではあるのですが、どちらも人気先行タイプ。ならば、勝ったゴールドチャリスをマークしておきたいところですね。

勝ち時計が優秀なので、ゴールドチャリスの次走はそれなりに人気しそうな雰囲気がありますが、400kg台の小柄な牝馬で父はトゥザワールド。こういう地味なタイプは、一度負けると、極端に評価を落とす傾向が強いんです。

だから、不当に評価が下がったレースで狙い撃ち。期待どおり好走してくれれば、この馬もたくさんの"諭吉さん"を連れてきてくれそうな雰囲気をプンプンと漂わせていますね(笑)


次は、新潟5Rの新馬を勝ったドゥラヴェルデ。この馬は、スローの上がり勝負を差し切って突き放す強い競馬を見せてくれました。

馬体面でも、これまでにデビューしたドゥラメンテ産駒の中では、もっとも大物感がありましたし、力強いフットワークからして、坂のあるコースでも問題なく走れそうな雰囲気はあります。そういう意味では、これからの成長次第でクラシック戦線に名乗りを上げても不思議はないでしょう。

ただ現状は、見た目の勝ちっぷりほどの強さを感じないのも事実。底力を問われる流れになった時にどうなるかは未知数ですし、完成度の違いはあるにしても、ワンダフルタウンには明らかに見劣る印象が否めません。

おろらく人気になるであろう次走、安易にこの馬に飛びつくのは得策でないような気がしています。もちろん、相手関係を見極めてということにはなりますが、過大評価は禁物かなと。


次は、新潟6Rの新馬で2着だったグレナディアガーズ。パドックに出てきたこの馬、胸前の筋肉が素晴らしくて、本当にいい馬だなと思いました。

レースでは2着に負けてしまいましたが、加速ラップを外々からでは、勝ち馬を交わし切れなかったのは致し方なかったかなと。追ってのフットワークには力強さがありましたし、この馬のスケールの大きい走りには、次走以降も要注目でしょう。

ただね・・・

競馬に詳しい方はよくご存じだと思いますが、フランケル産駒は基本的に早熟傾向なんですよね。中内田厩舎でどうせ人気も付いて回るでしょうから、馬券的には追いかけてもメリットはあまり感じない。なんとか、上手に付き合っていかないといけない馬になりそうな気もするのですよね。

できれば、ちょっと離れたところから成長を見つめていたい。グレナディアガーズは、そんなタイプの馬かもしれません。


最後に、土曜日札幌1Rで3着だったギャラントウォリア。この馬をものさしにして、白毛馬ソダシの能力を測ろうとしたわけですが、アークライトに差されての3着はちょっと不甲斐なかったですね。

まあ、この馬自身、状態面は良くなっていたように見えたものの、勝ちに行く競馬をしたことで、道中、終始外にもたれて走っていました。だから必ずしも力負けとは言えないわけですが、先着を許したアークライトも頭を上げたりしてスムーズさを欠くシーンがあったわけですから、どっちもどっち的な感じはあって、その間隙を勝ったウインルーアに突かれたのは仕方がないにしても、期待外れには違いありませんでした。

それでもギャラントウォリアは、逃げたジュンブーケには再度きっちりと先着しているわけですから、この結果を見る限り、ソダシ組は標準レベルだったという評価に落ち着くのでしょう。

だからと言って、ただちにソダシが強くないということにはなりませんが、やはり芝のレースで過大な評価を与えるのは危険だということにはなるのかなと思います。


簡単になどと言いつつ、ちょっと長くなってしまいましたが、できるだけはしょらずに、大事なポイントを書き綴ってみました。

特に競馬ビギナーの方には、じっくりと読んでもらえると、競馬がもっともっと面白く感じられるようになるんじゃないかと妄想しています(笑)

是非、ご参考にしていただければと思います。



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