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週末の障害戦回顧(1/22,23)

この週末も、小倉で計3鞍の障害戦が行われました。

ビッタビタとはいきませんでしたけど、難しいレース続きだった割には悪くない見どころ解説の内容だったと思うので、そこはひと安心ですね。

では早速、各レースを振り返っていくことにしましょう。


土曜 小倉4R オープン


ここは、実績上位のクラウンディバイダが、接戦を制してオープン初勝利を挙げました。もっと楽勝すると思っていたので、ゴール前はちょこっとだけヒヤヒヤしましたけど、ひとまずは順当な勝利だったと思います。

正直なところ、パドックの気配がやや薄かったですし、体調面はいいところ8分くらいだったのかな、と。それでも楽に勝てるだろうと高を括っていたのですが、やっぱり競馬はそれほど甘くないですね。

時計も勝ちっぷりも、想像以上に平凡なパフォーマンスとなってしまいましたから、今回に関しては、勝ち切ったという事実だけが収穫と言えるでしょう。万全の状態なら、この馬はもう一段上の力がある。そう考えておくべきなのではないでしょうか。


2着のワーウルフは、西谷誠Jらしい大出遅れをブチかましましたけど、序盤のペースが遅かった分、それほどスタミナを浪費せずに、スンナリと挽回できた印象もありました。

また、勝負どころからのコース取りはよかったのですが、先週、石神Jや高田Jが見せたような、勢いをつけつつインから最終障害に突っ込んでいく形が取れていれば、おそらくこの馬が勝っていたように思います。そう考えると、ジョッキーの技量ってやっぱり大事だなって……。ただ馬のほうは、一戦一戦着実に力を付けていますし、この馬の天井も、まだまだ上の方にあるような気がしますね。


3着サトノパシュートは、この馬で概ね力通りに走った印象ですかね。完璧とまでは言えませんでしたけど、高田Jのエスコートに目立ったロスはありませんでしたから、実力どおりに走ってこの結果。そう捉えるのが妥当なのかなと思います。

4着テーオーソクラテスは、確かに展開面の恩恵が大きかったのはありましたけど、思った以上に力を付けている印象ではあります。それでも、やはり最後の最後でタレてしまったところを見ると、まだオープンでは力不足なのかもしれませんね。

7着リッジマンは、落馬したエコロドリームのあおりをまともに喰らってしまいましたから、ちょっとアンラッキーなところがあったのは事実でしょう。ただし、まともでも馬券圏内まではどうだったかという走りではあったので、やっぱり人気に実力がついてきていない面があるのかもしれません。個人的にも、ちょっと買い被っていたところがあった気もしますから、この点はちょっと反省ですね。

落馬したエコロドリームは、五十嵐Jが小倉コースを意識したレースを仕掛けたことにより、結果的にリズムを崩してしまったところはあったように思います。ただ、前走までの競馬では、勝負に参加できないと最初からわかっていたわけですから、その点でジョッキーの狙いは非常によく理解できますし、強気に攻めた結果の敗戦を責めるのは、ちょっと違うのかな、と。

土曜 小倉5R 未勝利


ここは、能力上位3頭のうちの2頭が自爆して、残った1頭が圧勝するという非常にわかりやすい結果となりました。


勝ったシャイニーゲールは、ローテーションのキツさをやや心配していたのですが、パドックの気配はむしろ前走以上で、体調面の心配は杞憂に終わりました。レースでも、まずは内枠から好スタートを切って、その後は平沢Jがストレスのない位置でスンナリと流れに乗れていましたから、この形になれば、これくらいの時計では普通に走れるんだろうと思います。

ただし、この馬が強かったというよりは、ほかの馬たちがヘタレだったのは事実ですから、この勝ち方を見て、すぐにオープンで飛びつこうとは正直思わないですけどね。


2着のアームストロングは、小倉コースが合っていたのもあるでしょうが、好スタートから終始、前を強気につついて行った熊沢Jのエスコートが光りました。溜めても切れるわけではないこの馬の特性をよく理解した上で、やれることを最大限やって好走に導いたのは、ジョッキーの大ファインプレーだったと思います。

ただしこの馬としては、これが120点の競馬だったと思うので、この2着を額面通りに受け取るのはさすがに危険でしょう。今回は、他馬の自爆があっての繰り上がり2着。そんな評価が妥当だと思います。


3着アイタイは、入障2戦目で一変した走りを見せてきましたね。時計面ではまだまだもの足りないですけど、さらなる上積みがありそうな走りではあったので、次走はそれで足りるかどうか。相手関係を見極めながら、判断することになりそうです。

4着マリスドランジュは、襷を出てから終始アームストロングにつつかれ通しでは、さすがに厳しかったと思います。その割には、最後までそこそこ粘れていますから、次走での巻き返しには、一定の注意が必要なのではないでしょうか。


シンガリ負けを喫したブルーノジュネスは、前半から飛越のリズムが悪かったですから、前走の落馬の影響が一定程度は残っていたのでしょう。ただそれ以上に、鞍上の五十嵐Jが、直前のレースで危ない落ち方をしたその直後のレースだったことのほうが、影響が大きかったように私には見えました。

五十嵐Jのパフォーマンスは、本来の彼の力からしたら、ちょっと考えられないレベルのものでしたから、さすがにこれでは、勝負に参加しろというほうが無理な話ではありますよね。ということで、今回はいろいろと悪いことが重なった上での惨敗。そう評価したいと思います。

日曜 小倉4R 未勝利


ここは、人気の一頭エミーリオが、好位から危なげないレースぶりで快勝。待望の初勝利を挙げました。

こちらとしては、草野Jにこれほどまでにスムーズなレースをされてしまっては、それこそぐうの音も出ません。相手関係に恵まれたのは確かですけど、草野Jのエスコートとしてはここ数年で一番だったと思うので、ここはもう参りましたのひと言。馬のほうも、小倉コースにしっかりと対応して、自分の力を見事に出し切ったと思います。


2着のエイムアンドエンドは、こちらの期待に応える走りはしてくれました。まだまだスムーズさを欠く場面はありましたけど、初戦と比べてレースぶりは格段に進歩していましたから、これで負けたら仕方がない。そんなレースは見せてくれましたね。伴Jともども、グッドパフォーマンスだったと思います。

3着ランスオブプラーナは、休み前よりレースぶりが一段上がっていましたね。それでも、標準的なメンバー構成の未勝利戦だと、まだ少し足りない印象ですが、再度、メンバーに恵まれれば、もう大きくは崩れないような気がします。

4着ルヴォルグは、完璧にこちらの読み通りのレースになってしまいました。レースぶり自体は悪くありませんでしたが、やっぱりこの詰めの甘さは致命的。ある意味では、この先が思いやられる敗戦になってしまったような気がします。

7着エスタンピージャは、馬場が思った以上に悪くなった分、持ち前のスピードを生かすレースができませんでした。それでも、入障3戦目にしてようやくまともなレースができたのは、一応の収穫だったと思います。結果を見れば、ちょっと狙いすぎだったかもしれませんが、一定の見せ場をつくってはくれたので、そこに後悔はまったくありませんね。


今週は、3鞍中2鞍で伴Jの騎乗馬を中心視したのですが、結果は見事、1着と2着。現状では、関東の3番手という位置ですが、今の調子で進化を続けて行けば、そう遠くない将来、リーディング争いに絡んでくるところまで行ける可能性もありそうですね。

最近は、レースぶりもかなり安定してきましたから、今年は彼にとって、間違いなく飛躍の年になりそう。騎乗馬のラインナップにもよりますけど、それくらい、大きな期待をかけてみたいなと思ったりしています。

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