見出し画像

第68回 京王杯スプリングカップ/第25回 京都ハイジャンプのみどころ


明日は、東京競馬場でGⅡ京王杯スプリングカップが、京都競馬場でJGⅡ京都ハイジャンプが行われます。

では、早速、レースの見どころについて、解説していくことにしましょう。


東京11R 京王杯スプリングカップ


今年のこのレースは、GⅠホース3頭の参戦があるものの、いずれも近況がひと息ということもあり、上位は混戦模様となった印象が強いのかな、と。

さらに東京の芝は、今週からBコースに替わりますので、この点がトラックバイアスにどんな影響を及ぼすのか、という点にも、かなり神経を遣わなければならない状況となったように思います。

先週の外差し有利な傾向が踏襲されるのか、はたまた仮柵の設置でインが生き返るのか。そのあたりのさじ加減を、前半のレースを観ながらうまく調整して行かないといけない。そんな気もしています。


次にレース展開ですが、ここはベレヌスがハナを切って馬群を引っ張る形になる可能性が高いと見ています。

ただし、ベレヌス自身が、前半からハイペースでゴリゴリと押していくタイプの馬でもありませんし、そのほかに何が何でも先行したいという馬は見当たりませんので、基本的にはスローからの瞬発力比べとなる公算が高いのかな、と。


ということで、ここは⑩ウインマーベルを推します。

この馬の前2走は、枠順の不利で発走前から詰んでいた印象ですので、ノーカウントの扱いでOK。力的には、今年のメンバーならここでも十分に足りますし、1ハロンの距離延長も展開面を味方につければ難なくこなせるイメージでいいでしょう。

好位の外目で脚を溜め、直線でスッと抜け出してくるような競馬を明日は期待したいですね。


2番手は、⑯アヴェラーレ

この馬は、ここにきてマイルでも安定した成績を残していますが、これは地力強化の賜物であって、千四ベストの本質は変わっていないように思えるのですよね。

つまり、馬が完全に本格化した今、ベストの千四の距離でレースをすれば、別定GⅡのこのメンバーが相手でも通用してしまうのではないか、と。


3番手は、①ダノンスコーピオン

この馬に関しては、トラックバイアスがどうかという点を除けば、千四の最内枠は悪くない条件と言っていいのではないでしょうか。

加えて、昨秋はややもの足りない成績に終わりましたけど、富士ステークスの時だけ走ってくれれば、ここでは好勝負必至なわけですし。


4番手は、⑫レッドモンレーヴ

この馬は、マイルがベストという印象ですし、前回の大出遅れがあっての今回ですので、さすがに過剰な評価は控えざるをえません。

それでも、枠の並びは非常にいいですし、スタート五分なら千四の距離でも極端にポジションが後ろになることもなさそうですので、やはり最後のひと枠にはこの馬を拾っておくべき。最後はそう判断しました。


その他、条件ピッタリのロードマックスの大駆けが正直怖いです。近走のパフォーマンスがもの足りず拾いきれませんでしたが、人気薄の一発という意味での狙いはあっていいのかもしれません。

ゾンニッヒは、東京だと脚の使いどころが本当に難しいですからね。こういったクセ馬が乗り替わりになるのは、どこからどう見てもマイナス材料にしかなりませんので、この馬は善戦止まりまでと決め打つことにします。

トゥラヴェスーラにも、当然、チャンスはあるでしょう。ただ、ワンパンチ足りないのは事実なので、相対的な比較から拾いきれませんでした。

ピクシーナイトは、調子がどこまで戻っているかはもちろんのこと、千四というレース条件自体も大きな課題となってきますので、今回はシンプルに見送りとします。

ダディーズビビッドは外枠を引いた分、やや評価を下げた格好となりますが、力的にはこの馬も楽に通用しそうですからね。最後、レッドモンレーヴとの比較でこちらを消す格好になりましたけど、正直、怖いのは怖いです。


京都8R 京都ハイジャンプ


ここは、新装京都競馬場で行われる初の障害戦。

なんせ、京都の障害コースを走った経験のある馬が一頭もいない組み合わせですし、ジョッキーたちも久々に京都の障害コースで騎乗することになりますので、大枠として「不確定要素だらけの超難解な一戦」と表現するのが正解なのではないでしょうか。

加えて、小牧Jは、おなじみのバンケット障害をレースで飛ぶのが初めて。

無事にクリアできるのかどうかなど不透明な部分も多く、狙いすまして当て切るのが相当に難しい特殊な一戦になってしまったな、と。


展開的には、前走で「行った行った」決着を演出したテリオスルイとザメイダンの2頭が引っ張る流れとなりそうですが、距離や久々の京都戦となることを考慮に入れると、ハイペースまではさすがになさそう。

よって、そこそこはレースの流れに乗れて、スタミナ面での不安が少ない馬を狙いつつ、その馬がバンケット障害を無事にクリアしてくれることを祈りながらレースを観戦する。私たち競馬ファンには、それくらいしかやれることがないような気がしています。


中心には、⑥リアムを推します。

この馬は、簑島Jなら終い一手の競馬にはならなそうですし、スタミナ面には絶対の自信を持っていますから、力の要る馬場かつ不確定要素満載のこの組み合わせなら、一発馬券圏内まで期待してもいいのかな、と。正直、あんんまり自信はありませんけど……。


2番手は、⑦テリオスルイ

この馬にとって、距離克服とバンケット障害が課題にはなりますが、今の充実ぶりと展開利を考慮に入れるならば、この位置には評価しておかないといけない。そう判断しました。


3番手は、④ポルタフォリオ

前走で大きく崩れたこの馬ですが、距離面での不安がなく、ここは3番手あたりでスムーズに流れに乗れそうな組み合わせでもありますから、特に馬券的観点から、狙ってみて面白い存在になってくるのかな、と。


4番手は、⑩ダイシンクローバー

この馬に関しては、大崩れしない安定感と鞍上に対する信頼度を尊重して最後のひと枠にやむを得ず拾った感覚となります。正直、人気ほどの期待値はありませんので、「本当にギリギリのところで消し切れなかった」と理解してください。


その他、ビーマイオーシャンに関しては、ここでも確実に通用する馬という評価でいいと思います。その中で、小牧加Jが京都コース初騎乗となる分、バンケット障害に不安が残ること、道中の立ち回りがいつも以上に慎重になりそうなこと、加えて斤量増になることの3要素を嫌い、あえて評価を下げました。

セデックカズマは、コースと距離の両面に不安が……。

ザメイダンは、前走のレースぶりから、現状、対テリオスルイではちょっと分が悪いのかな、と。

サポートは任意です。 この記事があなたのお役に立てた時だけでかまいませんので、サポートしてもらえたら励みになります!