週末の障害戦回顧(1/21,22)
この週末は、小倉で3鞍の未勝利戦が行われました。
今年の小倉の障害戦は、完全にカオスと化していますね。オープンの勝ち時計が未勝利戦2鞍よりも圧倒的に遅いというのはかなり異常なことですし、3鞍のうち簑島Jが2勝、西谷Jが1勝というのも、ただただ驚きとしか言いようがありません。
先週は、初障害馬が未勝利戦を席巻、そして今週はこの有様ですから、植野Jの引退と高田J不在の影響は極めて甚大なよう。いやはや、この感じだと、個人的にしばらくは大苦戦が続いてしまいそうですけど、そこはなんとかしてアジャストする以外に不振脱出の方法はありませんからね……。
では、早速、各レースを振り返っていくことにしましょう。
土曜 小倉4R 未勝利
ここは、ニシノガブリヨリが早々に落馬競走中止、トーセンインパルスがレース中盤で故障を発症して同じく競走中止と、想像だにしなかった大きなアクシデントが次々と発生し、そのことがモロにレース結果へと反映されることとなりました。
勝ったグレンガリーは、折り合い面が唯一にして最大の課題であったわけですが、競合するはずだった先行2騎が期せずして自爆したことにより、その課題が一気に吹き飛んでしまったのですから、こうなれば、この好時計勝ちも極めて合点のいくものではあったのかな、と。
仮の話として、もしもグレンガリーを勝たせようと、他馬が徹底的にアシストしようとしたとしても、ここまで完璧にハマり切るとは到底思えませんから、今回の事態は、まさに100回に1回起こるかどうかの大ミラクル。そうは言えるでしょう。
ただし、グレンガリーにここを好時計で勝ち切れる走力が備わっていることも事実なので、そこは間違っても忘れちゃいけません。こういうタイプの馬は、往々にして忘れた頃に2度目の奇跡を起こすものですからね。
2着ハーメティキストは、こちらの期待に応える見事な走りを見せてくれました。読みどおり前走から一変し、この時計で走って負けたのですから、個人的には納得のひと言しかありません。
3着ミリタリータンゴは、平沢Jから西谷Jに乗り替わった分、ロスがずいぶんと増えた印象もありましたが、前後の馬との着差に注目するならば、いずれにしても3着は3着だったような気がします。
4着レディステディゴーは、内容の濃い障害デビュー戦になりましたね。この内容なら、次走はさらに前進が期待できるでしょう。
土曜 小倉5R オープン
ここは、ドスローからの「そのまま~」でした。
こうなった原因は、直前のレースで五十嵐Jが落馬して負傷し、アストラエンブレムが北沢Jに乗り替わったのがすべてだったと思います。
ただ、北沢Jからすれば、急遽の乗り替わりでいきなり積極策を仕掛けるのはとても難しいことですから、北沢Jに大凡戦となった責任をおっかぶせるのは完全に筋違い。五十嵐Jがニシノガブリヨリで落馬した時点から、このようなレース結果に導かれる運命は決まっていた。そう考えるのが妥当なのかもしれません。
勝ったジューンベロシティは、このドスローで単騎逃げですから、昇級も、西谷Jへの乗り替わりも、結果的にはまったくもって取るに足らないことでしたね。
よって、今回は、イイも悪いも評価のしようがありません。この馬が普通に走ったら、前に馬が一頭もいなかった。ただそれだけのことでした。
2着グレートバローズは、唯一、鞍上が自分からこの着順をつかみ取ったという印象を受けました。「やはり小倉が合っていた」というのは当然あるのでしょうけど、小坂Jの好騎乗には拍手ですね。
3着ポートロイヤルも、鞍上の積極策が功を奏した格好ですね。でもこの馬、やはり小倉向きではないですよ、絶対に。
8着ファルヴォーレの敗因は、はっきり右回りですね。個人的には、今ならおそらく大丈夫だろうと高を括っていたのですが、見込み違いもいいところでした。よって、この馬を中心視したのは、ペース云々に関係なくこちらの完全な誤り。本当にかたじけないです。
日曜 小倉4R 未勝利
ここは、前日のオープン戦とは真逆の形となって、アランデルが中村Jに乗り替わったことにより、必要以上に前に突っかかって行く形となりましたから、結局のところ、ニシノガブリヨリの落馬は、このレースの結果にも多大な影響を与えることとなりました。
勝ったリアムは、前がやり合って展開に恵まれたのはありましたけど、つまるところ、草野Jから簑島Jに乗り替わったことが、こちらが思っている以上に破壊力抜群だったということになるのでしょう。
もともと力のある馬が、鞍上の雑なエスコートが続いてずっと勝ち切れないでいたことを考えれば、この人気も頷けるところではあるのですけれど、私個人としては、簑島Jを鞍上に迎えた分はあるにせよ、小倉で2番人気に推されたこの馬を推す胆力はありませんでした。よって、この大ハズレに悔いはないですね。
2着メリディアンローグは、時計的にもこの馬なりによく走っているという評価でいいでしょう。大江原Jも、この馬のことは手の内に入れているようで、いつも安定したエスコートを見せてくれていますしね。
3着アランデルは、まさに負けて強しの競馬だったと思います。道中でもう少し折り合いがついていれば、おそらくこの馬が勝っていたんじゃないか、と。
4着ティートラップは、ブリンカーの効果はてきめんでしたし、小倉コースも合っていたのですが、最後はアランデルに競り潰される形となってしまいました。ただ、期待したこちらからすれば、この馬なりによく走ってくれてはいるので、この結果もわりとすんなり受け入れられます。
7着ドラウプニルも、アランデルのプレッシャーに潰された印象がありましたね。もう少しスンナリとした流れになれば、次走以降、巻き返してくるシーンがあっていいような気がします。
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