新潟ジャンプS回顧
今日は少し時間ができたので、今のうちに新潟ジャンプSを回顧しておこうと思います。
はじめに最終障害で落馬した石神J、胸椎圧迫骨折の疑いということでとても心配ですが、まずはしっかりと療養してもらって、一日でも早く復帰できることを願いたいですね。
さて、レースの方は、1番人気の②フォイヤーヴェルクが人気に応えて快勝しました。この馬の勝因ですが、何はさておき、事前に想定したとおり展開がピタリとハマったこと、森一馬Jがロスのない完ぺきなレース運びをしたことに尽きると言ってもいいのではないでしょうか。
ただそれだけではこの6馬身差はさすがに説明しきれず、この馬自身、前走からさらなる上積みがあったと見るのが正しいのかなと思います。それでもなお、まだ一線級相手に勝ち負けできるレベルには足りないと思いますが、着実に力をつけているのは事実。今後は、本場の固定障害でも同じようなパフォーマンスを示せるかに焦点を置いて、レースを観てみたいところです。
2着、3着、5着には、奇しくも昨日の展望でポテンシャル上位とした3頭が、順番どおり入線する結果となりました。
まず2着の⑫メドウラークは、事前の想定どおりスンナリと先行することができず、前半は苦しい位置取りとなりました。ただ、そこで脚を小出しにせず、ジッと我慢していた北沢Jの判断は素晴らしかったと思います。
勝負どころで一気にマクリ切る形を取ったのも正解だと思いますし、苦しいい展開の中、馬の地力と北沢Jの好判断で2着まで持ってきたという評価でいいでしょう。
次に3着の③ケイティクレバー。やはりパドックの気配は、完調にはまだひと息のように映りましたね。
レースでも一旦は番手を取れたものの、外から⑨ブラックワンダーに来られて位置を下げる形に。しかも、2周目3コーナー手前の障害飛越でトモを落とす不利もありました。それでも、ゴール前では2着⑫メドウラークを交わしそうな脚色でしたから、負けて強しの内容ではあったと思います。
今後、もし完調な状態でスンナリとした展開に持ち込めたとすれば、②フォイヤーヴェルクを撃破してもまったく驚かない。それくらい見どころのあるパフォーマンスは、示してくれたと言えるでしょう。
掲示板に来た馬の中で、もっとも驚くパフォーマンスを示したのが①プラチナアッシュでした。向正面で被されて早々に馬群に飲み込まれたのに、ゴール前で盛り返す脚を見せたのにはさすがに驚きました。
展望でも触れたとおり、もともとポテンシャルが高い馬ではあるのですが、交わされたらどこさもなかった馬が終いにもう一度脚を使えたとなると、次走以降、この馬の評価を少し見直さないといけないかもしれません。
それでも、追って鋭い脚が使えるタイプではないので、やはり前々の競馬が理想ではあるのでしょう。今後は、そのあたりの見極めに、少し気を遣わないといけなくなった印象を持ちましたね。
2番人気で6着だった⑬ノワールギャルソンは、前半外々で掛かり気味。そこから脚を溜めるシーンもなく、向正面で自ら動いていく競馬をしたのではさすがにこの結果も致し方ないでしょう。
まあこれは、「負けるならきっとこうだよな」という事前の想像どおりだったとも言えます。厳しい言い方にはなるけれど、この着外は完全に騎手の技量の問題。なんとも皮肉なことではありますが、上手く乗ればこのメンバー相手にも勝ち負けできることは十分に示せたのかなと思います。
その他では、4着⑩ファイアプルーフは大江原Jが完璧な騎乗をしての結果。これ以上は、期待薄かなという印象です。
7着⑥エアカーディナルは、状態面も上向いていたように見えましたし、展開的にもピタリだったと思います。それで掲示板にも来られないということは、そろそろ9歳で衰えを考慮した方がいい時期に入ってきたのかなという印象を持ちました。
11着⑤ハルキストンは、前半外目を回るロスがあって、さらに1ヶ所大きな飛越ミスもありました。ただ、それにしても負けすぎの印象もあるので、このレースの敗因については、さらに掘り下げて検討する余地があるような気がしています。いずれにしても、やや期待外れではありました。
結局のところ、事前の想定が大きく狂ったところはありませんでしたが、人気どころが上位を占めた結果から見ると、やっぱり馬券を買わないという判断が正解だったのかなと思います。
このレースでの一番の学びは、①プラチナアッシュが脚質に幅を持たせる契機になったかもしれないという部分かもしれません。
とても地味ではあるけれど、こういう部分をひとつひとつ潰していくことが、的中への近道であることだけは間違いないでしょう。
フィジカルだけでなく、メンタルの成長も大事。これが、このレースが示してくれた"格言"のような気がしています。
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