見出し画像

第33回 アーリントンカップのみどころ


阪神11R アーリントンカップ


ここは、阪神の芝が先週の外伸び傾向を維持しているのか、それとも馬場がさらに乾いてフラット、またはイン有利なところまで回帰するのか、その点が大きく勝負を分けることとなりそうです。

展開的にも、差しに構えていいタイプの馬が多いだけに、道中の並びやペースに加え、レース時点におけるトラックバイアスの状況によって、それなりに紛れる可能性があるレースと言えるのかもしれません。


素質面だけで言うならば、キャリアの浅いジュンヴァンケットやワールズエンドあたりでもまったく見劣らない印象がありますので、いかに道中をスムーズに運べるかがひとつのカギとはなりそう。

その他、ここでもチャンスのあるチャンネルトンネルにとってはここが転厩初戦のレースになるなど、今年は不確定要素が多い非常に難しいレースになったな、と。


ということで、ここは③ディスペランツァを中心視することにしました。

この馬は、前走でマイルあたりの距離がベストであることを証明しましたし、前走の走破時計や相手関係を振り返ってみれば、ここでやれない理由はないと考えていいでしょう。

そうすると、あとはこの馬の脚質と展開がうまく噛み合うのか、ですが、モレイラJの騎乗なら中団あたりの位置を取ってきそうなイメージもありますから、「最後方から行って差して届かず」と悪い方に決めつける必要もない気がしています。


2番手は、⑬ジュンヴァンケット

この馬の前走は、全体時計だけを見ればそれほど強調するほどのことはありませんけど、仕掛けてからの反応の速さには、目を瞠るものがあったのですよね。

ハロンラップが11.1のところをノーステッキで一気に突き抜けてしまったように、瞬発力に非凡なものがあることは間違いありませんので、一戦一勝馬を上位に評価するリスクを許容してでも、この位置に置いておくこととしました。


3番手は、⑮オフトレイル

この馬の前走は、先行馬ペースにハマった中で唯一頭後ろから鋭く伸びてきて、最後はマイペースの逃げで完全な勝ち馬パターンに持ち込んでいたポエットリーまでなで斬ってしまう強い競馬。

持ち時計がないとか、初の阪神がどうかという点は確かに課題ではありますが、今の充実ぶりなら、侮れない一頭であることには違いありません。


4番手は、⑤シヴァース

まずもってこの馬は、ここに入れば器用さの点で他馬を一歩リードしている印象がありますし、マイルへの距離短縮も普通に考えてプラスでしょう。

前走の3着をどこまで評価すべきか非常に悩ましいところはあるのですけれど、一戦一勝のキャリアで重賞に挑戦して3着なら、ペースに恵まれた云々を抜きにして一定の評価はしないといけませんので、最後のひと枠に拾うのはこの馬としました。


その他、伏兵陣も多士済々。

チャンネルトンネルとポッドテオは特に怖い存在に映りますが、前者は「ポテンシャル面でギリギリという力関係の中で初の関西輸送がどうか」、後者は「テンションに課題がある馬がはたして転厩初戦で全能力を発揮できるのか」という課題がそれぞれありますので、どちらもシヴァースとの比較でやや期待値が下がると判断。

ただ、この2頭に限らず、思わぬ伏兵の激走があったとしても、取り立てて驚くこともないレースではある気がしています。

サポートは任意です。 この記事があなたのお役に立てた時だけでかまいませんので、サポートしてもらえたら励みになります!