週末の障害戦回顧(12/10,11)
この週末は、土曜日に阪神で平場のオープン戦が、日曜日に中山で未勝利戦が行われました。
では、早速、レースを振り返っていくことにしましょう。
土曜 阪神4R オープン
ここは、事前の想定したとおりの大混戦となりました。
勝ったテーオーソクラテスから8着のグローリーグローリまでが、なんとコンマ6秒差の中にひしめきあっていたわけですから、障害戦としては、近年稀に見る僅差の戦いと言っていいのでしょう。
ただ、これだけの混戦になるということは、レースレベル自体が大したことのない証拠でもありますから、その点は必ず頭の隅に置いておく必要があるのでしょうね。
勝ったテーオーソクラテスは、馬体が戻って復調していたことが一義的な勝因ですが、ベストとは思えない阪神コースで勝ち切るところまで行ったことには、一定の評価を与えるべきでしょう。
馬もまだ5歳と若いですし、着実に力を付けていることは確かですから、個人的な反省点を含めて言えば、今後は小回りコース巧者と決めつけることなく、一切の予断を排して客観的な評価を心掛けていかないといけません。
2着のショウナンサルヴォですが、こちらはこの馬の特徴である一瞬の脚を見事に活かし切った植野Jの手腕が光りました。再現性はどうかと思いますが、やはりこのコンビは相性がいいようです。
3着ダイシンクローバーは、最後は斤量が利いて馬券圏内まで押し上げた印象ですが、やはりこの馬は阪神向きではないですね。今回は相手関係もあって好走できましたけど、このコースでは東京で見せるようなハイパフォーマンスを出すことはできなかったな、と。
4着ポートロイヤルは、こちらの上位評価が間違っていないことを証明する走りはしてくれたと思います。道中で空馬に前に出られることがなければ勝ち負けだったかも……という走りは見せてくれたので、個人的には、もう納得しかありません。結果は出ませんでしたけど、伴Jはやはり頼りになるジョッキーだな、と。
5着メイショウハチクは、地味ながら力を付けている印象。6着ナギサと7着レーヴドオルフェは、まあこんなものでしょう。やはりちょっと人気が先行していたように思います。
中心視したグローリーグローリは最終的に8着と敗れましたが、最後の直線では一瞬突き抜けるかのシーンをつくれましたから、レースぶりには十分納得です。小野寺Jも、ずいぶんと力強いジョッキーへと成長しましたね。
ジェミニキングの落馬は、決して偶然ではないでしょう。レース前の投稿でも書きましたけど、この飛越ミスは一定程度予見可能なものでしたから、一旦しっかりと立て直さない限り、また同じことを繰り返すような気がしています。
日曜 中山4R 未勝利
ここは、オメガエリタージュが完璧な立ち回りを演じて完勝。レースセンスの良さを生かして、見事に勝ち切りました。
ただ、ゲートはかなり危なっかしかったですし、森一馬Jの完璧なエスコートと相手関係の軽さがあっての勝利というイメージになりますから、昇級してすぐにどうこうというレース内容ではなかったように思います。
2着ブラウシュヴァルツはここが初障害でしたが、積極的なレースをしてよく粘りました。控えてどうかという心配はありますが、再度マイペースで行けるようなら、そう遠くないうちに勝ち上がれそうな気もします。
3着ダンツキタイは、やはり飛越が低い分、慎重な立ち回りにならざるを得ませんでした。その中で馬券圏内を確保できたのは、小牧加Jの冷静な判断があったからこそ。その意味では、結果は3着でも好騎乗だったと評価していいように思います。
4着ブリヨンカズマは、レースセンスの良さが垣間見える内容の濃いレースをしていました。この内容で走れるのなら、次走は相手次第で勝ち負けに絡んでくる可能性も視野に入ってきそうですね。
5着グラスディアブロは、持ち時計だけ走れていませんので、おそらく体調面がひと息だったのでしょう。パドックでも馬体の張りがひと息に見えて、「コレ、危ないな!」という感じでしたから。
10着ロッソモラーレは、レース内容こそ多少は改善したものの、結果的に大きな前進はありませんでした。時計的にもまったく話になりませんから、ここはとんだ見込み違いをしてしまったなと、大いに反省します。