リアンヴェリテという超個性派


明日、札幌競馬場ではダート重賞のエルムSが行われます。そこに出走を予定しているのが、⑥リアンヴェリテ。今日は、この超個性派に注目して、ちょっとしたコネタを紹介しようと思います。

⑥リアンヴェリテという馬を語るにあたって、先に2つのキーワードを挙げておくことにしましょう。

さて、そのキーワードとはコレ!

 ・ ゴールドアリュール
 ・ 函館ダート千七

 

まず、ゴールドアリュールですが、この馬は言わずと知れた名種牡馬ですね。ダートでの活躍馬をたくさん世に送り出したことでも、よく知られています。

ところでこのゴールドアリュール、自身の現役時もそうだったのですが、勝つときは強いのだけれど、意外に手応えほどの脚が使えず、ゴール前で競り負けるタイプの産駒が多いことはあまり知られていないのかもしれません。

現役馬で言えば、現オープンのゴルトマイスターや未勝利のホテルカリホルニアあたりが、まさに典型的なゴールドアリュール産駒の特徴を持った馬と言えるかもしれませんね。

過去に大活躍したエスポワールシチーやスマートファルコン、未だ現役で一線級の地位を守り続けているゴールドドリームでさえも、やや競り合いに弱いところがあって、競り合いでしぶといのはクリソライトとクリソベリルの兄弟ぐらいのもの。

ゴールドアリュール産駒が、それくらいわかりやすい傾向を示している中で、単に出脚の鈍い逃げ馬という稀有な存在であるだけにとどまらず、類まれなしぶとさが真骨頂の⑥リアンヴェリテは、やはりゴールドアリュール産駒の超個性派と呼ぶにふさわしい存在と言えるでしょう。

特に前々走の大沼Sなどは、一旦、完全に交わされたハイランドピークを驚異的な粘り腰で差し返しましたし、レースを観ていてここまでハラハラドキドキさせられる馬もそう多くはいませんよね。


そしてもうひとつのキーワードが、函館ダート千七。これは、⑥リアンヴェリテが過去に4勝を挙げている最も相性の良いコースです。

でも、本来函館ダート千七は、究極に逃げ切りが難しいコースのはず。そのコースが大得意な逃げ馬なんて、僕はこの⑥リアンヴェリテ以外にただの一頭も知りません。もちろん、10年、20年単位で過去に遡ったとしても、です。

例年、函館ダート千七で逃げて失速していた馬が、札幌ダート千七への条件替わりで好走するのがお決まりのパターン。なのに、函館ダート千七で逃げて4勝なんて、言ってしまえばGⅠ勝ちに匹敵するほどの快挙と言っても過言ではないわけですね。


さてさて、その⑥リアンヴェリテが札幌ダート千七に出走してきて、しかも同型馬が不在。ということは普通に考えて、「勝ってください」と言わんばかりの条件が揃っていることになります。

普通にスタートを切って、国分恭Jがいつもどおりの強気なペースメイクをすれば、結果はおのずとついてくるはず。これが僕の見立てなのですが、さてさてどうなることやら。

予想どおりの展開になって念願の重賞制覇を成し遂げるのか、はたまた超個性派ゆえに予期せぬ失速をしてしまうのか、興味は尽きません。

すでに注目馬がほかにいる方はいいとして、まだ予想に迷っている方がいるとすれば、是非、⑥リアンヴェリテに注目してレースを観ましょう!

単騎逃げからの圧勝あり。競り込まれての失速あり。一旦交わされてからの差し返しあり。ハナを切れずに大敗あり。どのパターンもアリだから、見物料を払う価値は十分あると思うのですがね。だって、こんな超個性派、次はいつ観られるのかわからないのですから(笑)

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