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週末の障害戦回顧(4/3,4)


今週は、阪神、中山でそれぞれ1鞍ずつの障害戦が行われました。

どちらのレースも、ジョッキーたちの駆け引きがあって、それがしっかりと結果に反映される形になりましたね。うまくいった騎手からすれば、まさにしてやったり。一方のやられちゃった騎手からすれば、夜も眠れないくらいに悔しいのかもしれません。

とは言え、障害戦の魅力が前面に出ていたという意味では、非常に内容の濃いレースになっていたように思います。やっぱりこういう高度な駆け引きがないと、競馬は面白くありませんよね。

それでは早速、レースを振り返っていくことにしましょう。

土曜 阪神8R 三木ホースランドパークJS


ここは、完全に高田Jの作戦勝ち。ケイティクレバーの機先を制す形でハナに立ったグローブシアターが、終始リードを保って逃げ切りました。

相手を1頭に絞り、それなりのリスクを負って勝負を仕掛けた結果として、しっかりと勝利をモノにしたのですから、ホント、見事なエスコートだったと言えるでしょう。

馬のほうも、ハナに行ったことで気を抜かずに走っていましたから、こうなると、地力の高さと斤量差を生かして終始優位に競馬を進められますよね。高田Jは、こういう勝負をかけたレースでは本当に強い。再現性があるかどうかはまだ断言できないですけど、今回は、人馬とも見事なパフォーマンスを示してくれたと思います。


2着のケイティクレバーは、高田Jの戦略に屈する形で今回も勝ち切れず。それでも62kgを背負って後続は離していますし、地力の高さはしっかりと示してくれたと言ってもいいでしょう。

ただし、パドックで若干テンションが上がりかけていたのは気になりましたし、スタート直後にかなり行きたがる素振りを見せたのも、このテンションの高さと無関係ではないのでしょう。もともとレース間隔を詰めると良くないタイプの馬でもありますから、次走のパドックは、いつも以上に注視する必要があるのかもしれないですね。


3着のホシルミエールは、馬体が戻り落ち着きもあって、まさに叩き一変の様相を呈していました。さらに道中も、白浜Jらしいロスのない立ち回りで、しっかりと最短距離を走ってきての3着。この馬の力を最大限引き出した点で、ジョッキーのエスコートも、陣営の仕上げも実に見事だったと思います。

4着 オールマンリバーは、大きなロスなく立ち回れていたものの、それでいてホシルミエールを捉えられず、トーアディランと僅差となると、やはり阪神の適性がひと息なのでしょう。次走、新潟を使って来たら、プラスアルファの評価が必要になってくるのかなと思います。

6着セイウンフォーカスは、なし崩しに脚を使ってしまって持ち味が生かせませんでした。ただし、もっとじっくりと脚を溜めたとしても、今日の流れでは馬券圏内も難しかったと思うので、個人的には、ちょっと過大評価しちゃったかなと反省ですね。

それから、ノワールギャルソン。江田勇Jの怪我が心配です。技術的な評価と、体の無事は話が別。一日も早い回復を、心から祈りたいと思います。

日曜 中山4R 未勝利


ここは、長期休養明けで、障害2戦目となったブラゾンダムールが勝利を収めました。

西谷Jが制裁を喰らうような、ちょっと危ない競馬になってしまいましたけど、それがなくてもこの馬が勝っていたとは思うので、まずは素直にブラゾンダムールのパフォーマンスを評価すべきでしょう。

この馬、入障初戦は見せ場もないまま競走を中止していましたから、まあ、この一変を見抜けなかったのは、致し方ないと諦めることにします。もちろん、中間の障害練習で飛越が上達していたとか、好走にはいろんな理由があるのだとは思いますが、その様子を自分の目で見ていない以上、この馬の馬券を買うことはできません。

昨日公開の見どころ解説を参考に馬券を買った読者の方には、本当に申し訳ないのですけれど、こういう馬券を無理に取りに行こうとするほうが、トータルで見れば必ずマイナスに作用するので、今回はすがすがしき敗北と割り切ることにします。


期待したタイセイソニックは、非常に強い内容の2着だったと思います。強気にハナに行ったまではよかったのですが、そこからピュアヒカリに外から絡まれてしまい、完全に折り合いを欠く形になってしまいました。

普通なら、後半に失速してもおかしくないくらいの不利だったと思いますが、それでも僅差の2着に粘ったのだから強い。次走は、多少相手が強化されたとしても、普通に勝ち負けに持ち込めるという評価でいいと思います。


3着の アポロアベリアは、予想どおり五十嵐Jが積極的に位置を取りに行って、最後、ジリジリと伸びてきました。こちらは、問題のシーンを除いては、概ねスムーズなレースができていましたから、タイセイソニックとは見た目以上の力の開きがあると考えたほうがいいでしょう。それでもこのタイプは、一戦一戦、少しずつ良くなってくると思うので、メンバー次第では、次走も崩れなく走ってくると評価しておきます。

4着タガノジェロディは、前半からいい位置で流れに乗れていましたが、それでいて流れ込んだだけのもの足りない内容では、とてもじゃないけど高い評価は与えられません。次走もそれなりに人気しそうですけど、危ない人気馬になるイメージでいいと思います。

5着イーグルフェザーは、中山ではこんなものでしょう。6着シンライは、そもそもレースを教えることを優先して、終始、勝負に参加していませんでした。差す脚のないこの馬が、中団から後方を追走していたのでは、その時点で完全にアウト。これは、ちょっと読み違いがあったなと反省です。

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