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6/21(日)のトピックス


昨日のレースで、久しぶりに心が震える瞬間があったので、今日は、トピックスとして紹介しておこうと思います。

その主役は、東京メインのユニコーンSを勝った、カフェファラオ。


……と言いたいところなんですが、実は、そうじゃないんです。

確かに、カフェファラオの想像以上に力強い走りやその走破時計には、度肝を抜かれました。

パドック気配を見る限り、まだまだ子供っぽさを残す中でのパフォーマンスでしたから、この馬にも、かなりのワクワク感を味わわせてもらったのは事実です。

でも、それ以上の衝撃的なパフォーマンスを披露した馬が、ほかにいたんですよね。


さて、その馬とは……


函館4R3歳未勝利芝1800m戦を勝った、サンテローズです。

この馬、この日がデビュー戦で、パドックでは落ち着いていたものの、攻め馬でビシッと追えない影響か、まだ太めが残る状態での出走となりました。

さらに、ゲートで安めを売って3馬身ほどの出遅れ。その後も行き脚がつかず、一旦は、1頭だけ5~6馬身ほど離れた最後方からレースを進めることに。

レース中盤、結果2着に好走するジレーネのマクリで、ペースが上がったことにアシストされた部分はあったにしても、3コーナーから大外を回って進出し、頭まで突き抜けただけでも相当なインパクトがあったわけです。


でも、それだけで終わらなかったのが、この馬のスゴイところ。3コーナーから長く速い脚を使わされているにもかかわらず、直線を向いて吉田隼Jに叱咤激励されると、ゴールに向かってさらに加速ラップを踏んでいるんですよね。

相手が弱いとか、走破時計が強調するほどじゃないという部分はあるにせよ、それを差し引いて考えても、この馬のポテンシャルは、少なくとも牝馬としては優にGⅠ級だと言っても過言ではないでしょう。

ちょっと古い話にはなりますが、感覚的に言うと、アグネスタキオンの新馬戦とか、タニノギムレットの未勝利戦くらいのインパクトはあったんじゃないかな。

だから、レースを見ていて、久しぶりに僕の心が震えたんです。


ちなみに、このサンテローズ、大きなアクシデントが重なってデビューが遅れたよう。さらに厩舎コメントでは、気性面でもいろいろと課題を抱えているらしいですね。

・体質が弱い
・気性面に課題がある
・ゲートが悪い
・2戦目以降の折り合いが未知数
・大飛びで不器用

まあ、これだけ揃えば、ネガティブファクターのデパートみたいなもの。

しかも、次走、単勝1倍台の1番人気になることが確実視される中では、もちろん僕は、馬券的に大きく狙っていこうだなんて思いませんよ。

そんなことしたら、それこそ狂気の沙汰みたいなものですから。


でもね……

ひとりの競馬ファンとして、この馬の走りには、是非、注目したいと思っているんです。馬券的な話は別にして、この馬には、日本競馬の歴史に新たな1ページを書き加えられるだけの圧倒的なポテンシャルがある。

それは、レースでじゃなく、繁殖牝馬としてかもしれないけれど、長期的な視野で見ても、注目に値する馬だと思うんですよね。


美しいサクセスストーリーとしては、次走、函館で1勝クラスを快勝し、少し間を空けて、秋の阪神ローズSで秋華賞の権利取り。

そして迎えた本番、直線で先に抜け出し3冠が目前に迫ったデアリングタクトを、大外からものスゴイ脚を使って差し切る。

こんな感じでしょうかね。


まあ、現実はそんなに甘くないでしょうし、もっと言えば、次走があるかどうかもわからない。

それでも、今後のこの馬の動向から、目が離せないのは事実でしょう。

そうそう、シルクの馬だから、権利を持ってる競馬ファンの人がいるんですよね。なんとも夢がある話で、ホント、うらやましいなあ~。


今日は、馬券の話をちょっと離れて、1頭の馬に託すロマンみたいな話をしてみたんですけど、やっぱ、こういうのもいいですよね。

だって、競馬は、単なるギャンブルなんかじゃないんだから。



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