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第39回 フェブラリーSの見どころ

明日は、今年初の中央GⅠ、フェブラリーステークスが行われます。

本来なら、力を入れて見どころ解説をやりたいところなんですけど、はっきり言って今年はメンバー構成がカオスですし、明日の府中は未明まで雨予報となっているので、どの程度まで馬場が悪化するのかも読み切れず……。

う~ん、的中はおろか、まったくかすりもしない結末も大いに予見できるので、いや~な予感がプンプンと漂っていますね(笑)


ただ、だからと言って、れっきとした中央GⅠを完全スルーするのもどうかと思うので、心折れずに、今、やれることを全力でやってみる。そんなスタンスで、明日のレースには向きあってみたいと思います。

では、早速、レースの見どころを紹介していくことにしましょう。

第39回 フェブラリーステークス


このレース、何が難しいかというと、ポテンシャル上位の馬たちは、まともに走れば強いけれど、スイートスポットを外れるとどこまでも脆いというタイプばかりですし、反面、レースぶりに安定感のある馬たちは、今ひとつパンチが足りない。そんなメンバー構成になっているからなんですね。

さらに、枠の並びも微妙で、レースシミュレーションがとてもしづらいですし、加えて馬場状態や時計の出方が読み切れないとなれば、何を拠りどころとして予想を組み立てたらいいのかすらわからない、もはや絶望的な状況。つまり、この難局を乗り越えるのは簡単なことではなく、どこかに突破口を見いだして、自分なりのスタンスで予想を組み立てていく。今やれることと言えば、正直、それくらいしか思いつかないな、と。


ということで、いろいろ迷ったのですけれど、明日は今年初のGⅠでもありますから、ごく簡単にですけど、久しぶりに全頭解説をやってみることにしたいと思います。

各馬のストロングポイントとウィークポイントをよく知ることで、皆さんが予想を組み立てる際の参考としていただけるんじゃないか。そんなふうに思ったものですから、、、


①テオレーマ
展開を問わず、常に安定した差し脚を繰り出せるのがこの馬の長所。あとは、牡馬混合のGⅠで力関係がどうか。課題はそこだけ。

②ダイワキャグニー
左回りのマイル戦なら、好位につけてしぶとい脚を繰り出せるのがこの馬の長所。ただ、この内枠と冬場のダートを克服できるのかは、なんとも微妙。

③インティ
コース実績があり、未だGⅠでも戦える能力を維持している点は魅力。ただし、この内枠は歓迎材料とは言えず、さらにゲートが不安定な点も気になる材料ではある。

④アルクトス
左回りのマイル戦では、一線級相手に常に安定した成績を残しており、どんな展開にも対応できる器用さがある点も魅力。ただ、得意の盛岡コースでは終いまで踏ん張れても、東京コースだと、最後の最後で甘くなる点がこの馬の顕著な課題ではある。

⑤レッドルゼル
年齢を重ねることで安定感を増し、このメンバーが相手なら、力関係もはっきり上位と言える点が魅力。あとは、この内枠で馬群をうまく捌けるかどうかと、マイル戦になって最後で甘くならないか、そこが残された課題。 

⑥カフェファラオ 
一昨年のユニコーンS、昨年のこのレースと、東京マイルの条件ではこれまで無双状態。ただし、メンタルが安定しないのは相変わらずで、はたして今年も自分の力を全部出し切ることができるのか、そこが唯一の課題。

⑦タイムフライヤー 
過去に東京マイルでも好走実績があり、ポテンシャルだけなら、かつてはダートGⅠでも十分に通用するものを秘めていた。あとは、年齢を重ねた今、その力をどこまで維持できているのか。ポイントはそこ。

⑧サンライズノヴァ 
もともと、能力的にGⅠで通用することは明らか。さらに、東京ダートはこの馬にとって庭のようなものだから、あとは、不器用で展開に左右される面があることと、年齢的な衰えがどこまで進んでいるのか、そこがカギ。

⑨サンライズホープ 
自分の型に持ち込めるとしぶといが、外から被せられると走るのはやめてしまう難しい性格。なんとか自分の形に持ち込んで、明け4歳で着実に力を付けてきているところを見せたいところだが、スピード的にここで通用するかは、やや未知数。

⑩スワーヴアラミス 
老いてますます盛んといった印象のこの馬、気性面も含めて考えると、今が競走馬生活の充実期と言えそう。あとは、しぶとく伸びる脚が持ち味のこの馬にとって、このレース条件が合うのかどうか。そこが課題。

⑪ソダシ 
前走の走りっぷりから、ダート適性の高さに疑いの余地はなく、スピード能力、コース適性ともメンバー中随一。あとはここ2走、本気で走ることを放棄してしまっている気性面がどうか。そこがすべて。

⑫ミューチャリー
年齢を重ねて力を付けてきたこの馬、今ならアウェイの地で行われるGⅠでも、十分に通用していい下地はできている。あとは、力馬だけに、時計が速くなった時に対応できるかどうか。そこがポイント。

⑬ソリストサンダー
レース条件、枠、脚質とも、この馬にはドンピシャ。ポテンシャル的にも、このメンバーで上位と言えるだけのものは持っているから、あとは、前走の惨敗から一気に巻き返せるだけの状態面にあるのかどうか、そこがカギ。 

⑭ケイティブレイブ
一昨年の2着馬でもあり、もともとのポテンシャルはここでも通用。あとは、年齢を重ねた上に転厩もあった中で、どのレベルまでパフォーマンスを戻すことができるのか、そこがポイント。
 
⑮テイエムサウスダン 
前走でついに中央の重賞でも結果を出したこの馬、勢いだけなら、メンバー中ナンバーワンの存在と言える。枠もいいところを引けたので、最後の1ハロンを我慢できるのかどうか。そこがこの馬唯一の課題。
 
⑯エアスピネル
昨年の2着馬で、東京のマイルはピッタリ。高齢馬でも顕著な衰えは見られないから、あとはこの外枠で、長く脚を使えない点をうまくカバーできるかどうか。そこがカギ。


ではここからは、たぶん当たらないであろう個人的な見解を(笑)。

中心には、⑧サンライズノヴァを採ることにしました。

脚質的にハマり待ちなのは確かですし、年齢的な衰えもないわけではありませんが、東京マイルで今年のメンバーが相手なら、チャンピオンズカップの時くらい走ったら、馬券圏内まで十分に届いちゃうんじゃないか。そんな見立てをしています。

昨年の惨敗は、外差しがまったく利かなかったトラックバイアスが敗因のすべて。ならば、フラットな馬場で戦えそうな今年は、間違いなく自分の脚は使えるでしょうから、少しでも前の組が前半でスタミナロスをするような展開になれば、ゴール前での大外ズドンを期待してもいい。最終的に、そう判断しました。


2番手には、⑮テイエムサウスダンを採ります。

この馬、前走の勝ちっぷりを見てもわかるとおり、ここ最近の充実ぶりは完全にホンモノ。枠の並びも絶好ですし、少なくとも、直線で一旦先頭のシーンはつくれると思うのですよね。

問題は最後の1ハロンを我慢できるかですけど、この馬がもし残り100mで先頭に立っているとすれば、おそらくこの時点で先行脚質の有力馬をすべて潰しているだろうと考えられますから、あとは差し・追い込み馬の追撃を凌ぐだけという状況になれば、仮に1頭、2頭には交わされても、一気に馬群に飲み込まれることまではない。そう判断しました。


そして3番手に、⑤レッドルゼルでしょうか。

この馬にとって、確かにマイルは適性距離ではないですが、ここ最近の充実ぶりから崩れる要素がほぼ見当たりませんし、トラックバイアスにそっぽを向かれた中での昨年の好走は、この馬の地力の高さの証し。

ならば、レース条件がベストとは言えないなりに、この馬としての最低限の走りは見せてくれるはず。そう判断しました。


4番手に、⑨サンライズホープを置いておきます。

今年は、とても展開が読みづらいのですが、意外にペースが落ち着く可能性も否定はできないと見ていて、例えばこの馬が4角先頭を取り切って、その後、外からテイエムサウスダンが持ったままで並びかけてくるような形になると、こちらも結構粘れる気がするのですよね。

どうせ的中の可能性が低いのなら、置きに行く予想をするメリットは皆無ですから、ここはやや大振りにはなりますけど、この馬の好走までケアしておくことにしたいと思います。


その他、⑪ソダシは、精神面で終わってしまっているという判断で消し。
⑥カフェファラオは、チャンピオンCの内容が前年から後退しているので、ブリンカー着用がアダになった可能性を考慮しても、昨年ほどは走れないんじゃないか、と。

④アルクトスは、ポテンシャル面がギリギリの中で、鞍上のエスコートに不安アリ。⑬ソリストサンダーは前走が負け過ぎで、一気の巻き返しまでは難しい。そんな判断で消しました。


いや~、正直言って全然当たる気がしないのですが、さて、レースが終わった時にどんな結果が待っているのでしょうね。

ソダシとカフェファラオの2頭が突き抜けていたら、もはや笑うしかないほどの大ハズレなわけですけど、かすって外すのも大ハズレも、同じハズレには違いありません。ならば、こんな時くらい、これぐらい大振りしてみるのも面白いのかな、なんて思ったわけですが、さて、どうなりますか。

自分のことはともかくですが、なにはともあれ明日の15時45分頃、皆さんに幸運が訪れることを、切に祈っていようと思います。

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