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東京ハイジャンプを含む週末の障害戦回顧(10/14,15)


土曜 新潟1R 未勝利


ここは、初障害馬が馬券圏内を独占する結果となりましたが、レースレベルとしては、想像以上に悪くない領域にはあったように思います。


勝ったメモリーズオブユーは、相変わらずのスタートでしたが、出遅れの幅を最小限にとどめたのは、難波Jの隠れたファインプレーと言っていいのではないでしょうか。

レースぶりから、新潟コースが合っていたのは確かでしょうが、レース慣れすればオープンでも通用する可能性を示すことができた。そんな実りの多いレースになったのかな、と。


2着ランドオブリバティは、こちらの想像どおり新潟ではやっちゃいけないレースをやってしまいましたが、それでいて2着に残すのですから、この馬の障害馬としてのセンスは相当と言っていいように思います。

ただ、飛越が全体的に低かったので、本場の固定障害には不安が残りますし、右回りは平地時代に逸走した前科がありますので、「ベストは中京コース」ということになるのかもしれないですけど……


3着ヴィジュネルは、惜しくも差し届きませんでしたが、全体のレースぶりは上々。ランドオブリバティとは異なり、こちらはコースをそこまでは選ばない印象もありましたので、次走以降も要注目ということでいいでしょう。

4着ゼンカイテンも、非常に内容の濃いレースをしてきました。最後に甘くなったのは、新潟適性の差の分でしょう。こちらも、次走以降に注目すべきでしょうね。

7着カイトレッドは、結果的に人気を裏切る形となりましたが、ランドオブリバティと干渉する苦しいレースになった割には、よく踏ん張っているほうだと思います。この馬の能力からすれば、今回はこのあたりが概ね妥当な着順だったのかな、と。


土曜 新潟4R 未勝利


ここは、初障害だったロスコフが、驚くほど大人びたレースぶりで見事に完勝しました。


走破時計は、1Rよりもやや遅いですが、こちらは上がり勝負のレースで終いにラップを引き上げてきた印象もありましたので、価値としてはメモリーズオブユーよりもこちらがやや上。そんな評価でいいでしょう。

ただし、この馬は新潟コースがベストではないかという雰囲気もありましたので、昇級戦となる次走は、着順だけでなく他場での走りにも注目しておきたいところだな、と。


2着タイセイコマンドは、前々走からしっかりと時計を詰めてきて、この馬なりに満点に近いレースができたのではないでしょうか。今回に関しては、単に相手が悪かっただけ。そんな評価でいいと思います。

3着メイショウキリモンは、新潟適性で見劣った分の3着。次走、コースが替われば、タイセイコマンドを逆転する余地は十分ですので、その点は是非とも頭の片隅に入れておいたほうがいいでしょう。

5着アルカンサスは、現状の力はほぼ出し切っていると思います。ただ、ユーベルントに先着を許したのは情けなくもあり、早くも底を打ったようなレースになってしまったのは、少し残念だったな、と。


日曜 東京9R 東京ハイジャンプ


ここは、休み明けも何のその、阪神、福島のオープンを2連勝中だったマイネルグロンが、センスの良い走りで一気に重賞のタイトルを獲得しました。

個人的には、この馬が東京コースでここまでのパフォーマンスを見せるとはまったく想像していなかったので、完全にしてやられた格好ではあるのですけれどね。


ただ、確かに単純な能力比較だけで言うなら、ここでもやれていい状況下にはありましたので、今回は初コースでもしっかりと力を出し切ってきたこの馬に、まずはアッパレしかありません。

もちろん、時計のかかる馬場になったことの恩恵もそれなりにはあったのでしょうが、2,3着馬が概ねこちらの想定どおりに走っていることを踏まえると、力なくしては絶対に成し遂げられなかったのが今回の勝利。素直にそう評価すべきなのかな、と。


2着ホッコーメヴィウスは、平沢Jがほぼ完璧なレースをしてくれたのですがね……。これで差されたなら仕方がない。そんな納得のレースはできていたんじゃないかと思います。

3着ニューツーリズムは、新潟オンリーという評価を払拭する素晴らしい走りを見せました。もちろん、絶対的新潟巧者であることに変わりはありませんけど、東京でもそれなりの走りを見せられたことは、今後に向けての大きな収穫となりそうですね。

4着ジューンベロシティは、序盤の位置取りが後ろになってしまって、完全に脚を余してしまった印象でした。馬は、まさに負けて強し、でも鞍上は、いつものヘタレな西谷Jに戻ってしまったな、と。


6着イロゴトシは、時計がかかったことのプラスと、飛越ミスがあった分のマイナスが相殺されて、概ね妥当な着順に落ち着いた印象でした。

この馬の場合、戦前から東京コースの外枠で好走できるイメージはいっさい湧かなかったわけですから、この敗戦は既定路線と言ってもいいでしょう。もちろん、暮れの本番に向け、評価を下げる必要はまったくありません。


11着ニシノデイジーは、出遅れが最後まで響いた感じもありましたが、それにしても負け過ぎ。今回は、馬場が合わなかったというのがあるかもしれませんけど、ちょっと嫌な負け方になってしまったのは確かかな、と。


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