日曜日の障害戦(12/18)
明日は、中山で未勝利戦が行われます。
では、早速、レースのみどころについて解説していくことにしましょう。
中山4R 未勝利
ここは、単純なポテンシャルの比較だけで言えば、初障害馬を除くと上位3頭の力が抜けている組み合わせとなりました。
しかしながら、鞍上の名前を含めて考えた時に、この3頭で本当にテッパンと言っていいのかどうか。そこの判断が、成否を大きく分けるレース。そんな認識でいいように思います。
上位に位置づけられるのは、②スマートキャノン、⑥タンジェントアーク、⑩バレッティの3頭ですが、それぞれにストロングポイントとウィークポイントを抱えていますので、そこのバランスをどう考えるかで、この3頭の中での序列が決まってくるでしょう。
また、各馬のウィークポイントがレースの着順にどの程度影響を与えうるのか、そこの見積もり方次第で、本当に他馬がこの3頭に付け入る隙はないのか、その判断にも大きく影響してくるように思います。
上位3頭の中では、中山コースに対する適性に疑いの余地がなく、好位から安定したレースができるスマートキャノンが、もっとも大きく崩れるリスクが小さい。そんな言い方をしていいのでしょう。
反面、全馬が力を出し切った時にポテンシャル上位とは言えない点で、勝ち切るところまではいかないシーンも十分に想定されますから、そこの微妙なさじ加減をどのように券種や資金配分に反映させるべきなのか、われわれ競馬ファンには、ちょっとばかり難しい課題を突き付けられているような気もします。
タンジェントアークの前走は、約1年の休み明けで初障害。常識的には、「とりあえず一回使ってどう変わるか」という状況だったと思うのですけれど、その中で抜群のレースセンスを見せてきたことには、正直、かなり驚かされました。
初障害の分、序盤は飛越が安定しないところもありましたが、飛び自体はしっかりとしていましたので、中山コースにまったく対応できないということはなさそうですし、馬群の中からでもスムーズにレースができそうなところにも、大いに好感が持てると言っていいでしょう。
また前走を見る限り、鞍上の大江原Jと相性が悪くなさそうなのもいいですね。平地力で見劣る分、最後、追い比べになった時に見劣るケースはありそうですけど、こちらも結果の振れ幅はさほど大きくならないイメージでいいのかもしれません。
問題は、バレッティの評価をどうするか???でしょう。初障害だった前走は、そこそこのメンバーが揃った中、優秀な時計で走って5着と好走。しかも、道中は終始外々を掛かり気味に追走し、勝負どころで内から外に弾かれる不利まであった中での非常に中身の濃い好走でした。
前走のレース内容だけを言えば、比較上、明らかにこの馬が一番でしたし、一回障害戦を経験した分、間違いなく慣れが見込める2戦目で上昇もしてくるでしょうから、本来なら勝ち切る可能性が最も高いのはこの馬。そんな結論になるはずなんですけどね……。
この馬に関するリスク要因は、ハッキリ言ってしまえば「鞍上だけ」ということになるのでしょう。厳しい言い方にはなってしまいますけど、「鞍上が常識的な騎乗をすれば勝ち切る可能性大だが、草野Jにそこまでの信頼はない」という評価にならざるをえないので、そこを馬券の買い方にどう反映させればいいのか、最後まで頭を悩ますことになりそうです。
その他、⑫ヤップヤップヤップは、中山コースでも崩れずに走れますから、シンプルに考えて掲示板に載ってくるイメージでいいと思いますが、「さすがにそれ以上はどうか」とはなります。
「上位3頭の自爆待ちでこの馬を拾う」という考え方もあるにはあるのでしょうが、個人的には、常にそのスタンスと距離を置こうと考えています。
個人的には、どうしても草野Jと心中するということにはならないので、スマートキャノンをいわゆる「軸」に据える買い方がもっとも合理的なように思えるのですけれど、さて、どうなりますか。
草野Jが、いい意味でこちらの想像を裏切って勝ち切ったら、それはそれで悪いことではないのですけれど、結局最後は、鞍上の差で2,3着……。みたいなところに落ち着きそうな気がしないでもありませんが、、、