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週末(7/17)の2歳戦回顧


土曜日に行われた函館2歳ステークス、ここは、好位から正攻法で運んだナムラリコリスが、他馬をねじ伏せる形で完勝。鞍上の泉谷楓真Jは、うれしい重賞初制覇となりました。

レースは、事前の想定どおり、外から亀田Jのリトスが積極的に出して行く中で、ポメランチェが内から抵抗。その影響で、2ハロン目に10.4というラップを踏んでいますから、函館だとこのラップはさすがに厳しい。この2頭には、戦前の想像以上に厳しい展開になっていたと思います。

さすがだったのは、カイカノキセキの鮫島克駿J。スタート後、スムーズに行き脚がついたものの、あえて前の2頭を無理に追いかけることはせず、すぐにインのポケットに収まったのは見事な判断でしたね。ペース判断の適切さはもちろんですが、初戦で外に行きそうな素振りを見せていた馬を、あえてインに入れて外に壁を作るところなんて、さすがは未来のホープを感じさせる非常にクレバーな騎乗ぶりでした。


勝ったナムラリコリスは、2kgの斤量増だけが心配材料だったわけですが、正攻法の競馬で勝ち切ったのは見事だったと思います。

泉谷Jは、先日更新したJRA騎手評価シート【平地編】で評価を上方修正したジョッキーの一人なんですけど、前2頭のペースが速すぎるとみるや、必要以上に追いかけずに自分のペースを守って追走していた点に、大いに好感を持ちました。昨年だったら、もっと強気に前を追いかけてしまって、ゴール前で末を無くしていた可能性もあったと思えるので、一見地味ですけど、確かな成長を見せつけてくれた素晴らしいレースになったと思います。


2着カイカノキセキは、初戦のラップ構成が示す通り、距離延長にも問題なく対応してきました。鮫島克駿Jの好アシストもあり、終始、スムーズに走れていましたから、そうなると、この好走も必然であると言わざるを得ません。馬は普通に走っただけなんですけど、僕が鮫島克駿Jの手腕を甘く見た結果がこれなんだと、猛省しないといけないですね。

3着グランデの好走にはちょっと驚かされましたけど、距離短縮が奏功したのは間違いないでしょう。ただし、インベタでコースロスがなかったのは事実ですし、4,5着馬の名前を見ても、レースレベルが高くなかったことは明らかですので、自己条件に戻ったら楽に勝てるのかというと、そこは少し斜めから見ておく必要がある気もしています。


6着トーセンヴァンノは、せっかく五分のスタートを切ったのに、武Jがスッと下げてしまったのが……。それで、コーナーで内から外に張られているようではまったく話にならず、今回は、武Jのボーンヘッドみたいなものであると評価しています。馬のほうは、脚質的に取りこぼしがあるかもしれないですけど、未勝利はいつでも勝てる位置にいるという変わらない評価でいいと思っています。

7着ポメランチェは、これだけ厳しいラップを踏んでしまえば、この結果も仕方ありません。ただ言ってしまえば、2歳重賞で、人気馬が期待を裏切る典型的なパターンに見事にハマってしまっただけなので、初戦の好時計勝ちも、今回の惨敗も、どちらもこの馬らしさであると素直に評価しておけば問題ないでしょう。

8着リトスは、頭の高い走法で追って味がないので、ハイペースでもハナに行ったほうがよさそう。9着フェズカズマは、洋芝なら何とかこなせるかと思いましたが、やっぱりコテコテのダート馬みたいですね。

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