週末の障害戦回顧(11/19,20)
この週末は、土曜日に東京で秋陽ジャンプステークスが、日曜日に福島で未勝利戦が2鞍行われました。
では、早速、レースを振り返っていくことにしましょう。
土曜 東京8R 秋陽ジャンプステークス
ここは、テンから先行2頭の完全なマッチレースとなりました。
1,2着馬の走破時計を先月行われた東京ハイジャンプに当てはめると、上位2頭に大きく離された3着相当の時計になりますし、当時3着だったダイシンクローバーは、今回、ひとつ着順を落としましたけど、時計的には少し詰めているくらいですから、全体観としては概ね想定どおり。唯一、コウユーヌレエフが想定を大きく上回る激走を見せたと考えていいでしょう。
勝ったそのコウユーヌレエフですが、2年前のこのレースでは、次走の中山大障害で2着と好走することになるケンホファヴァルトに先着していたくらいですから、もともとの地力はここでは上。
それを考えると、走られてみれば普通に説明のつく激走ではあったわけですが、ここ数走の走りを振り返りつつ、しかもここが約1年ぶりのレースだったことを考えると、さすがに狙いづらかったのは確かなんですよね。
今回は、しっかりと馬体を絞ってきましたし、この状態にまで戻してきた陣営の執念には、本当に頭が下がる想いしかありません。
2着ニシノデイジーは、終始、相手に主導権を握られる形になりながらも、なんとか2着を死守したのは立派でした。この内容で走れるのなら、コース替わりも特に問題にならないでしょうから、平場のオープンならいつでも勝てる位置にいると評価していいように思います。
3着テイエムタツマキは、時計的にも想定以上に走れていますから、純粋に前の2頭が強かったと考えるべきでしょう。黒岩Jも、意識的にゲートから出して行って積極的な競馬をしてくれましたから、力をほぼ出し切った見事な走りはできたと評価していいように思います。
4着ダイシンクローバーは、高田Jがロスなく捌いてきましたけど、ここまでが精一杯という内容でした。道中で空馬と干渉する場面はありましたが、着順に影響するほどのことはなかったと思いますし、時計的にもこの馬なりには走っていますから、ここは「シンプルに力負け」という評価でいいのではないでしょうか。
7着ファルヴォーレは、ダイシンクローバーの高田Jにインからずっと外に張られる形になって、道中でまったく脚が溜まりませんでしたから、負けるべくして負けた形の惨敗となりました。つまり裏を返すと、道中でしっかりと脚さえ溜まれば、すぐにでも巻き返してくる。そう考えていいように思います。
日曜 福島4R 未勝利
ここは、狙いどおりジューンベロシティが入障2戦目で一変して見事に勝利を収めました。
道中の立ち回りも完璧で、勝ち時計も上々。スタミナを要求されるコースはおそらくダメでしょうけど、小細工が通用するコースでなら、オープンでも通用しそうですね。
2着イベリアは、襷以降のコース取りにまったくロスがありませんでしたから、決して得手とは思えないこの福島コースでも、しっかりと走ってきましたね。
ただ個人的には、どこかで一回でもブレーキを踏んでいたら、おそらく馬券圏外だったと思うので、この結果を踏まえてもなお、福島コースOKとは言い切れない面が残るように思います。
3着トーセンインパルスは、積極的な立ち回りから粘り込んだ形となりましたが、走破時計は上々なので、どう乗っても詰めが甘いというところはありつつも、今後に目途を立てる内容で走れていたように思います。
4着ヒストリアノワールは、前半から積極的に入り過ぎてしまった印象もありますが、ミスはミスでも積極的なミスですので、伴Jを責めることはできないでしょう。日和らずにこんな競馬を続けていれば、いずれチャンスは訪れる。そんな気はしますね。
5着ヤップヤップヤップは、このあたりが限界なのかなという走りでした。乗り方次第で4着はあったでしょうが、それ以上はあり得ない感じでしたから、この馬の底を見せた一戦だったと言えるでしょう。ただ、時計面は悪くありませんので、相手次第では再び馬券圏内を賑わすシーンが見られるかもしれません。
いや~、こういう時に限って消した馬に完璧に立ち回られてしまうのですからねえ~。
まあ、単勝だけでも十分と言えばそうなんですけど、3連単の的中まで見通せる展開だっただけに、やはり悔しいのは悔しいですね。
日曜 福島5R 未勝利
ここは、詰めが甘く勝ち切れずにいたジャディードが、ギリギリのところで後続の追撃を凌いで初勝利を挙げました。
時計的には、前のレースなら8着相当になりますから、まったく評価はできないのですけれど、とにもかくにも勝ち切ったことを評価すべきでしょう。
このハナ差は、ジョッキーの手腕の差とも言えますから、いつもながら石神Jの手綱捌きはお見事でしたね。
2着プンタアレナスは、予想どおり福島でパフォーマンスが激下がりしたけれど、それでも相手にかなり恵まれた分、2着に好走できた。そう評価すべきでしょう。広いコースでなら、すぐに勝てると思います。
3着パーディシャーは、草野Jらしいロスの多い立ち回りでこの着差ですから、走破時計は遅いですけど、入障初戦としてはお見事と言える内容で走っていると思います。こちらは鞍上次第の面が残りますけど、力的にはいつでも未勝利を勝てる馬。そんな評価でいいでしょう。
4着グリニッチヴィレジは、伴Jが見せ場をつくってきましたけどね。終いが甘いのはいつものことですから、「そこでタレるか!」というレースにはなりましたけど、この馬なりに力を出し切ってはいると思います。
中心視したリーブルミノルは、見せ場もない5着。このペースで後方を追走していては、どんな馬でもさすがに届きませんから、森一馬Jには、途中から動いて行くなり、もうちょっとヤル気を見せてほしかったな、と。
まあ、もともとのんびりとした馬ではあるので、その馬を狙ったこちらにも落ち度はあったのですけれど。
サポートは任意です。 この記事があなたのお役に立てた時だけでかまいませんので、サポートしてもらえたら励みになります!