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週末の障害戦回顧(8/15,16)


今週は、久しぶりに3鞍障害戦が組まれていて、少しだけテンションが上がりましたね。

事前にnoteに掲載した内容について、野球に例えて答え合わせしてみると、1打席目は平凡な内野ゴロ、2打席目はなんとかバットに当てて内野安打。そして3打席目、狙い通りの球が来たからフルスイングしたものの、少し詰まってシングルヒット。3打数2安打なのに、なぜかスッキリしない。そんな結果となりました。

まあそれはともかくとして、1レースずつきちんと結果を振り返っておくことにしましょう。


8月15日(土) 小倉1R


ここは、安定勢力のうちの一頭だったニシノベイオウルフが、なんと障害入り16戦目にして初勝利を挙げました。なんと言ってもこの馬の勝因は、勝ち時計を見てもわかるとおり、レースレベルが低かったことに尽きるでしょう。

それに加えて、この馬自身、馬体が増えて体調面は確実に上昇していましたし、小倉コースとの相性が良かったのも事実。さらに大江原Jの仕掛けどころがピタリとハマったこともあって、勝ち切ることができたという評価になります。したがって、オープンでどうこうというレベルには程遠いと考えていいでしょう。

2着には、初障害馬のミッキーブラックが食い込みました。この馬自身、飛越も安定していて、障害馬としての高いセンスを感じさせたわけですが、今回はレースレベルが低かった部分にも助けられての好走。したがって、「次は確勝」と言うレベルにはまだ足りない印象もあって、次走は相手関係を吟味しての評価ということになりますね。

3着のケンホファヴァルト。鞍上の熊沢Jは、いろいろなケースを想定しながら上手に乗っていたと思うのですが、ゴール前でミッキーブラックにまで競り負けてしまったわけですから、今回は気性的にあてにならないこの馬の弱点をモロに露呈してしまった感じです。高い潜在能力は認めつつ、次走も単純に相手関係だけで評価するのは危険かなと。う~ん、未勝利を勝つまではしばらく取捨に苦労させられる存在になりそうですね。

その他、ディード、ブライトエンパイアあたりは、ほぼ能力どおりの走り。モザイクは、初障害の前走で先着していたニシノベイオウルフに勝たれてしまったのですから、ちょっと物足りない結果となりました。上積みがひと息だったか、小倉コースが合わないのか、しっかりと精査する必要がありそうです。

馬券的に妙味ありと見たダイシンクローバーは、道中の立ち回りの部分で後手に回ってしまいましたから、ああなるとこの結果も妥当なものと言えるでしょう。まあ、佐久間Jが完璧に乗ったとしても馬券圏内までは難しかったかもと思わせるところもあり、次走以降、積極的に狙うイメージは湧きませんでしたね。


8月15日(土) 小倉4R


ここは、事前に勝ち負けに近い位置にいると見ていた3頭のうち、サトノエメラルドが勝ってマサハヤドリームが2着。マーニは、上位2頭から大きく離された4着に終わりました。

まず、勝ったサトノエメラルド。マーニに行き脚がつかず、マサハヤドリームは出遅れ。すんなりとハナを切れて番手がビッグスモーキーなら、この時点でほぼ勝ったも同然でしたね。

障害戦が久しぶりになる点を少し心配していましたが、飛越も安定していましたから、そうなるとレコードでの快勝という結果もうなづけます。この馬は、固定障害に特に不安があるわけでもありませんので、今後は、本場の重賞路線での活躍を期待してもいいかもしれません。

2着のマサハヤドリームは馬体を大きく減らしていて、絶好調を思わせた前走よりも明らかに状態面は下降していました。それでも、惨敗した新潟戦の時ほどイレ込むことはなく、精神的にはギリギリ我慢できていたように思います。

ゲートで遅れたのは、少しテンションが上がっていたことが少なからず影響したはず。それでも道中は、森一馬Jがなんとか抑え込めていましたし、襷コースで位置を取りに行った際もギリギリ制御はできていましたから、障害馬として精神的に大きく成長していることは間違いないところでしょう。最後まで脚が上がらず、むしろサトノエメラルドとの差を詰めにかかっていたのも立派だったと思います。

4着のマーニは、1台目、2台目の障害飛越の際にブレーキをかけて位置取りが下がってしまったのが致命的でした。馬体も少し緩かったですし、2週前に新潟を除外されて間隔が空いてしまった点が、結果的に大きく影響したのは間違いありません。

中盤以降は飛びも安定してきたのですが、いかんせん軽快な先行力がウリのこの馬があの位置からでは、さすがに上位進出までは難しかったでしょう。ただ、三津谷Jが道中無駄に脚を使わず、最後、ビッグスモーキーを交わした点は、確実に次走につながると思います。敗因ははっきりとしていますので、次走で評価を落とす必要性は感じませんね。

穴馬に挙げたクリノライジンは、そこそこの状態でレースを使えたと思いますが、これだけ時計が早くなるとさすがに出番がありませんでした。それでも、ビッグスモーキーとはほとんど差がありませんでしたから、少し時計のかかる馬場になれば、ビッグスモーキーあたりとは互角以上に戦えそうな気がします。

最後に、2番人気で5着に敗れたビッグスモーキーですが、この離された5着は力通りの結果だと思います。これからも人気するようなら、バシッと斬り捨てていきたい。そんな評価でいいでしょう。


8月16日(日) 新潟1R


ここは事前に絞り込んだ3頭に、二番人気のレイヴンキングが食い込んで来て、実質的に4頭の競馬になりました。

まず、勝ったコウユーホクト。逃げたリーチザサミットに終始プレッシャーをかけ、早めに抜け出して後続の追撃を封じることに成功。自身の詰めの甘さを補うことを意識した、大江原Jの好騎乗だったと言えるでしょう。

まあ、この乗り方ができれば勝つでしょうね、という組み合わせでしたから、まずは順当勝ち。とは言え、今回は特に相手が弱かったので、昇級してすぐにどうこうは当然言えません。けれど、こういったタイプは相手なりに走るところがありますから、次走以降、ローカルのオープンで手薄なメンバー構成になるケースがあれば、完全無視は危険かもしれませんね。

2着には、事前に強く推したポルトラーノが食い込みました。この馬、半年以上レースが空いていたこともあって、パドックでは馬体の張りがひと息でしたが、精神的には落ち着いていたので、最低限、力を出せる状態にはなっていたと思います。加えて、鞍上の草野Jも、前に馬を置いてレースを進める意識を強く持っていたので、飛越も実にスムーズ。この点、草野Jらしからぬと言ったら怒られるかもしれませんが、実に上手く乗っていました。

確かに、結果論から言えば、少し脚を余した印象もありました。ただ、こういった気性の馬ですから、最終障害を前に大外に持ち出すのはリスクがあったわけで、最後に馬場の悪いインを突いたのはやむを得ない判断だったと思います。やれることはやっての2着。そういう評価でいいと思います。

続く3着に食い込んだのが、レイヴンキング。鈴木慶J騎乗で、道中は常に外々を回るレースとなりました。道中、そのコース取りを観ていた僕は、「これは完全に飛んだな」と思ったわけですが、最後まで頑張り通してリーチザサミットを抑え込んだわけですから、これはもう、馬が力をつけているというほかないでしょう。

このレース、もし石神Jや伴Jが乗っていたら、確実に勝ち切っていたと思います。以前の「とにかく詰めの甘い馬」という印象は、もうさすがに見直さないといけないかもしれませんね。もちろん相手関係にもよりますが、次走も有力馬の一頭という評価が必要になりそうです。

ちなみに4着のリーチザサミットは、パドックの気配も良かったですし、やはり障害馬として完成しつつありますね。今回も自分の力は出し切ったけれど、コウユーホクトに厳しくマークされた分の4着という評価でいいと思います。今のこの馬なら、今後も自分の力だけはきっちり走りますから、相手関係だけしっかりと精査すれば、大きく結論を間違えることはなさそうです。


う~ん、今週はホームランを打ち損ねましたが、事前のシミュレーションはイイ感じで出来ているので、来週以降も皆さんに有用な情報を提供できるよう頑張ります。あ~、惜しかったなあ~(笑)

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