見えない境界

「大丈夫、気にしてないよ。」 最初は嘘だった。

でも、いつからか 使いすぎたその言葉を 自分の中で 嘘か本当か見分けられなくなっていっ た。

そのまま、たくさんの時間が過ぎて その言葉は本当になった。 何も気にならなくなった。

何処か無関心な自我の完成。

それは敵を作らない。 でも、本当に大切な人も作らない。

ひどく孤独な世界の完成。

自分だけが、とても気味悪く感じる そんな世界の裏側で

私は一人世界を歩く