今から医療を目指す人にオススメする【柔道整復師+鍼灸師】ダブルライセンス

大学進学するか、短大か、はたまた専門学校か・・・?
医療関係に進みたい・迷っているけど興味がある・・・。
医療系は給与って高いのかな・・・。
鍼灸師とかスポーツトレーナーとかはどうなんだろう・・・。

そんな方に是非一読して頂けたらと思います。

今回は私(堀田)が何故、医療の道(柔道整復師・鍼灸師)に進み、将来どんなことを想ったのかを書いていきます!

1、高校3年生の進路相談

僕は、高校生の時に悩んでいました・・・。 

それは「進路」のことです! 小学校から中学校は義務教育があるため、何も考えることなく進学。

高校に進む時も、特に深く考えることなく進学しました。

「電車で通学するのは大変だから、地元(茅ヶ崎)の高校にしよう」と思い、自宅から自転車で20分程の神奈川県立鶴嶺高校、通称「つるこう」への進学を決めました。

 

余談ですが我らが鶴校は、数年前に放送されたカロリーメイトのCMの舞台となりました。その時は気づきませんでしたが、窓際の席から微笑んでいるのは、なんと有村架純さんっ!!この席の生徒が羨ましい・・・。

 

話を戻しますと、高校2年生頃から「進路調査」というものが始まりました。大学、専門、就職・・・などなど。 その時の事は今でも覚えています。

 

「やりたい事が多すぎて書けない!!」 前回投稿した自己紹介のページでも少しお話しましたが、とにかく世の中に対して興味のある事が多かったのです。

 

その中で、ふと思い出したのが自分が野球部時代に通っていた整骨院の先生でした。

しかも、このナイスタイミングで「鍼灸治療」を見る機会に巡り合いました。 この時に初めて「柔道整復師」「鍼灸師」という資格を知ったのです。

 

       

2.自分がどれに向いているのか

 

そもそも柔道整復師・鍼灸師って何をする人なの?という事で簡単にご紹介します。

【柔道整復師】
 “柔道整復師によって、骨・関節・筋・腱・靭帯などに加わる急性、亜急性の原因によって発生する骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などの損傷に対し、手術をしない「非観血的療法」によって、整復・固定などを行い、人間の持つ治癒能力を最大限に発揮させる治療を行う”  ~日本柔道整復師会より~

 

  要は「足首捻っちゃった!」「投げるとき肩が痛い!」などのケガを、人の自然治癒力を活かして治療していく仕事です。

治療は主に手技や電気療法、包帯やテーピングを組み合わせますので、身体の事を良く知ると同時に職人的な技術も必要となってきます。  

 

【鍼灸師】
 ”はり・きゅうは、身体の抵抗力を高め、身体が持つ本来の自然治癒力を向上させる働きがある。日常的な身体のケアは、予防医学としての効果をもたらす” ~東洋療法学校協会より~

 

こちらは文字通り、「はり」と「おきゅう」を用いて治療していきます。 外傷から内臓疾患、はたまた気持ちの落ち込みまで治療の幅は様々!        

 

 

3.専門学校に進んだ理由

 

ここで、柔道整復師・鍼灸師の資格を取る為には、どうすればよいのかをご紹介します。  

 

①大学へ進学

文部科学省の指定した4年生大学に通い、単位を取得後、国家試験を受けるパターン。

大学の良い点としては、スポーツトレーナーや教員の資格を同時に取得できたりします。

その分、勉強量は増えてハードです!

また、「大卒の学歴も欲しいなぁ。」と思われる方にもいいのかと思います。

サークル活動や学園祭の行事が賑やかだったり、国家試験に必要な科目以外も履修出来たりと、楽しみの幅は広いのではないでしょうか。  

 

②専門学校へ進学

厚生労働省の許可した専門学校へ3年間通い、単位取得後、国家試験を受けるパターン。 ほとんどの方が、この道に進むと思います。

ちなみに僕は、横浜医療専門学校へ通っていました。

 専門学校の良い所は、3年間集中して国家試験科目をメインに 勉強するので最短で資格を取ることが可能で、 学校によっては午前部・昼間部・夜間部と短時間の通学で単位取得を目指すことができます。

僕のパターンですと、柔道整復師科は昼間部だったので13時~16時10分までが授業。

なので午前中と夕方にアルバイトなど、自分の時間を過ごすことができました。 鍼灸師科の時は、1年生時代は昼間1部(午前部)。

なので9時~12時10分まで授業を受けて、その後13時からは、柔道整復師科の授業を受けていました。

 

これがダブルスクール制度です。

ちなみに夜間部は18時~21時10分まで。

横浜医療専門学校は神奈川で唯一の夜間部設置校だそうです!

仕事してても通いやすい!

 

  ③学費 大体の相場は350万~450万程です。(※学校によるので要チェック) そこに、交通費や研修費用などが上乗せになりますので、かなり高額になりますよ!

働きながら通ったり、奨学金制度を上手く使うと良いと思います。    

学校数は多いですが、通える距離であったり、合格率なども見てから選んでもらえると良いと思います。

僕が横浜医療専門学校を選んだ第一の理由、それは「アクセスの良さ!」

横浜駅から徒歩5分という好立地・・・。茅ヶ崎から横浜間で使える通学定期・・・。

それと、僕はとにかく最短で資格を取りたかったので、3年間で取得できる専門学校は都合が良かったのです。 なので、迷うことなく専門学校への入学を決めました!  

 

   

4.実際に専門に通ってみて

 

 ここで国家試験科目をご紹介します。

 

【柔道整復師】 解剖学、生理学、運動学、病理学概論、衛生学・公衆衛生学、一般臨床医学、外科学概論、整形外科学、リハビリテーション医学、柔道整復理論及び関係法規 計11科目

【鍼灸師】 医療概論、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学概論、臨床医学総論、臨床医学各論、リハビリテーション医学、東洋医学概論、経絡経穴概論、はり理論及び東洋医学臨床論 計13科目 となります。  

 

とにかく専門的!身体に関することを、とことん勉強します。

「こんなの、ついていけないよぉ~」と心配になってしまいますが、その点は大丈夫!

始めは中学高校レベルの生物(ミトコンドリアとか)からスタートなので、心配ご無用です。

ゆとり世代ど真ん中で、高校時の生物を全く受けていない僕でも合格することが出来ました。

 

では、柔道整復師・鍼灸師、それぞれ分けて書いていきます。  

 

【柔道整復師編】

 僕が通った学校は、名前順にA.B二つのクラスに分かれていてそれぞれ定員が30名でした。(だいたいどの学校も同じかな?) 昼間部は半分強が新卒(高校生上がり)で、残りが社会人組という割合。夜間部はほとんどが社会人だったと思います。  

 

(座学)

1年生の授業内容は解剖学・生理学・そして柔道整復理論というのがメインです。

解剖学は人の身体の名称(上腕二頭筋とか、心臓の冠状動脈、などなど)生理学は人の身体の機能(肝臓がアルコールを解毒する仕組み、なぜ筋肉が動くのか、などなど)地図で表すと解剖学が地名、生理学がその土地の名産品や産業といったイメージ。

 

柔道整復理論とは、「柔道整復師の芯となる教科書」といった感じです。

先程も紹介しましたが、柔道整復師は「骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷」を施術する資格。 これらの5疾患の内容がびっしりと書いてあります。 脱臼が起きるメカニズム、肉離れの分類、はたまた〇〇骨折の症状などなど・・・。

 

とにかくマニアック! コーレス骨折とか何ですか・・・? 最初は難しい医学用語に苦戦を強いられますが、そこを乗り越えると面白さがわかってくるのではないでしょうか。

2・3年生になると、これらをベースに「病理学」「一般臨牀医学」「リハビリ」・・・などに繋がっていきます。

国家試験的にも1年生の内容は、かなりマストなので超重要です!  

 

(実技)

メインは包帯と柔道! 包帯は基本の巻き方から、怪我に合わせた巻き方まで幅広く練習します。

あとは固定材(ギプスやシーネなどと呼ぶ)やテーピングなど。

最初は上手く巻けないんですよね~。

そして、柔道。(入学時に道着を持っていない人は、一着買います!) 全くの未経験者がほとんどなので、礼儀や受け身といった基礎から丁寧に教えてもらえます。

柔道も包帯実技も、3年生の国家試験前に実技認定試験として見せ場がありますので、手は抜けません!    

 

 

【鍼灸師編】

 

(座学)

鍼灸師科で特徴なのは何といっても「ツボ」と「東洋医学」 (ツボは経穴(けいけつ)と呼びます)

経穴はWHO認定の361穴+αを覚えます。

これが意外と大変(泣) 自分で押してみたり、経穴人形を買ってみたりして徐々に覚えていきます。

ただ、ツボ(経穴)を用いて治療する国家資格は鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師のみなので、かなり強みになりますよ! もう一つ特徴的な「東洋医学」 気の概念や五行説などをベースに学びます。

 

余談ですが、元は「気」ではなく「氣」という漢字が使われていました。

気の中の「〆」という文字は閉める、絞めるという意味があり、氣の「米」には、四方八方に広がる、お米、という意味があります。

エネルギーが身体から放出され、お米からエネルギーを得るという考え方が日本人にはありました。

「氣」とあると何となく「怪しいんじゃないの~?」と思いがちですが、空気を読む、気分が良い、など実は日常でも感じている場面って結構あるのです。

これらの症状を、東洋医学では理論的に学んでいくので、ハマる人はめちゃくちゃハマる!  

 

(実技)

はり・きゅうを用いた実技練習に加え、怪我の検査法なども行ないます。

始めはトイレットペーパーに鍼を刺す練習から始まり、自分の身体、パートナーの身体とレベルアップしていきます。

灸も、紙への施灸から始まり、竹の上、そして実際の身体、という具合に進みます。

鍼灸科の実技の良い所は、「辛い症状が授業中に治る!」 僕のクラスでも、腰痛や五十肩、鼻づまりが改善した生徒がいました。

それと「痛くないの?」という質問を大多数いただきますが、最初は痛い時もあります!

と言うのも、鍼灸も技術職。

打ち方や、姿勢などが悪いと打たれる側は痛みを伴う可能性が高まります。

1年生の内は、慣れていないので上手く打てませんが、練習を続けると丁寧に打つことが出来てきますので、痛みも出づらくなっていきます。  

また、鍼はかなり細いので、思っているほど痛くはありません。

 

~太さ比較~

採血針・・・0.70~0.90mm

鍼 ・・・0.14~0.20mm(よく使われる太さです)

髪の毛・・・0.05~0.15mm

 

こう比べると、鍼は限りなく「髪の毛の太さに近い」という事がわかりますね! 1年生は打ち方の基本となるので、ここを疎かにして変なクセが付くとかなり苦労するので とても大切な時期です。        

 

僕は、柔道整復師科・鍼灸師科両方を経験しましたが、どちらの資格も自分から興味をもって臨まないと続けるのに苦労する!と感じました。

いくら人体に魅力を感じていても、専門用語のオンパレードなので気持ちがへこたれる事も・・・。

わかってくると楽しい、けどそのレベルに達するまでに一つづつ壁を乗り越えなくてはなりません。

ただ暗記するのではなく、「理解する」という風に授業を受けていくと良いのではないでしょうか。

ちなみに、ドクターGや主治医が見つかる診療所などの医療番組を観て 「これ、授業でやったところだっ!」と進研ゼミの主人公みたいに解り始めると、番組がめちゃくちゃ面白い。

是非、一緒に「医療人」としての道を歩みましょう!

僕は、横浜医療専門学校に5年間(両科ダブルスクール生)通っていたので、この学校興味ある!とか入学を考えている方がいましたら、お答え出来る範囲でご相談に乗れますので、ぜひご連絡ください!      

 

 

5.卒業してから見えた景色

晴れて国家試験も通過し、無事に資格を取ることができました。

柔整科3年間。鍼灸科3年間。長かったような短かったような・・・。 国家試験前日は、会場近くに前泊。

当時の会場は、TOC有明コンベンションホール(柔整科)大正大学(鍼灸科)でした。 試験が終わるとその日の夜に、学校に戻って自己採点。(先生方が終わった問題をひたすら解いてくださる) この瞬間が一番ドキドキ! 3年間の結果がほぼこの時点でわかります。

「1、2、3・・・」と正答数を数えていき・・・合格っ! 「受かった――!!」とわかった時には、喜びよりも「やっと終わった」という脱力感の方が大きかったのを覚えています。

その勢いで旅行いきました。(※厚生省による正式発表は3月末)  

この日に、合格の目途が立った段階で就活を始める人もチラホラ。

「3月から就活って、遅いんじゃないの?」と思われがちですが、意外と大丈夫です。

担任や事務員に相談すると、条件に見合った就職先を探してくれますので、在学中は国家試験に集中することも可能だったりします。

他には、10月~11月頃に「就職相談会」というイベントがあり、数々の企業様が学校に来られますので、ここで決める人。

在学中に研修していた整骨院や鍼灸院にそのまま就職する人。大体このパターンです。

 

       

6.就職してから見えた景色

 

就活も終わり、いざ柔道整復師・鍼灸師として勤務スタートです。

僕は就職相談会で内定先を決めたので、12月の時点で進路確定。

最初の就職先は、地元茅ケ崎にある「㈱ポンテプラスワン もんもん鍼灸整骨院」。

ここでは、主に特別養護老人ホームやご自宅への訪問マッサージを行っていました。

真夏の炎天下でも、凍える真冬の天気でも、キャノピーかっ飛ばして患者様の所へ・・・。

どんな悪路でも、皆さんの喜んだ顔を見ると疲れも消え去りました!

院に来れる方と違って、身体が全く動かない方、認知症なのでいつも自己紹介から始まる方、無理やり歩こうとして転倒ばかりしている方、など日常生活を満足に送れない方のお相手なので、大変な場面もありましたが、僕らが来るのを楽しみにして頂けているのを強く感じられたので、とても励みになりました。

3年弱こちらで勤務を続け、自分の将来を漠然と考え始めたタイミングで運命的な出会いが! それがこちら「和ごころ整骨院」です。

前職とは違うスタイルの施術法、これから広がる可能性に自分も身を置きたいと思い、入社させて頂くことに決まりました。 日々、新たな気持ちで励んでおります。    

 

 

7.ダブルライセンスについて

 

僕は「柔道整復師」「鍼灸師」の資格を持っているので、世間では「ダブルライセンス」と呼ばれています。

なぜ僕が二つの資格を取ったのか。 それは、どちらか一つに選べなかったのが最たる理由です。

どちらにも魅力があり、将来性を感じ、そして国家資格という強みもあります。

「だったら両方取ろう」というのが僕の結論でした。

ここで一番の問題、それは「お金」と「時間」ではないでしょうか。

学費に関しては、3年間で約400万。素直に3年づつ計6年間通っていたら800万弱かかります! かなりためらう金額ですよね。

また、6年間という長い間学生を続けるのも不安な方も多いと思います。

なので両方の資格を取るつもりなら確実に「ダブルスクール」がおススメです。

ダブルスクールだと、入学金免除や学費サポートなどの特典がついているので、全額払う事もなし。

また、最短3年間でダブルライセンスとして現場に出れるので時間の心配も軽減します。    

 

色々と書きましたが、僕は 「この資格を取って良かった!」と思います。

健康を勉強し、人と共有する。 とても素敵な仕事だと自負しております。

給料が安い、食っていけないなどと言われていますが、時代の変化についていくのは、どの業種も同じではないでしょうか。

(2チャン〇ルとかあまり参考にならないのでご注意を!) 少しでもこの業界に興味がある方は、とにかく学校見学に行き、近所の整骨院や鍼灸院に行き、施術中に話を聞くなどして、肌で感じて貰うのが良いと思います。

百聞は一見に如かず! 一緒に頑張りましょう。

 

 

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